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「しくみ化」だけではうまくいかない〜還暦100日投稿(46)

業務や活動が「属人化」することで負の影響が組織にもたらされることがよく指摘されます。

  • 担当者の不在・退職で業務が止まる

  • やり方や品質が人によってばらつく

  • 引き継ぎや新人育成に時間がかかる

  • 担当者に仕事と責任が集中する

  • 経営者や管理職が現場から離れられない

そこで「標準化」「マニュアル化」して「仕組み」をつくって業務や活動が持続的に回るように工夫する

組織のトップの仕事は「しくみ」をつくる事だ、と考える人もいます。

業務の手順、品質など見える化して、標準化してマニュアル、チェックリストに落とし込んで複数が共有できるようにする。

このような「しくみ」によって、上に掲げたような問題は解決するでしょう。

しかし、「しくみ」だけでは、標準化されたところで止まってしまうことが多いのです。

作業だけはこなすことができても、そこで求められる成果について全く意識しなくなったり、業務を回すことで成長したりすることが見込めなくなってしまうことがあります。

随分前の話になりますが、英会話学校のビジネスマネージャーをしていた時に、年4回の生徒募集を各学校に落とし込んだ「しくみ」で回していました。

生徒募集活動はわたしが現場に行かなくても、新しいスタッフに入れ替わっても、マニュアル通り進みます。

でも、毎日の集計で生徒獲得目標に達しない学校のスタッフと話すと、ちゃんとやっている、という返事しか返ってきません。

また目標に達した学校は、そこで活動は止まってしまいます。

募集期間中に報告がある度に、私は目標と現状の数字のギャップにだけ言及していることに気づきました。

実は「しくみ」を回しているだけでは十分でないのです。

「しくみ」に加えてというか、「しくみ」の中に「正の強化(Positive Reinforcement)」を組み込むことが必要でした。

「正の強化」とは、ただ褒めることとは違います。

望ましい行動の直後に、本人にとって好ましい反応をすることで、その行動が再び起こる可能性を高めること。

承認されることで、私たち人間は承認された行動をまたくり返そうとするのです。

私がすべきだったのは、数字のギャップを指摘することではありませんでした。目標に向かって工夫した行動、小さな前進、諦めなかった姿勢。そこに目を向けて、具体的に承認することでした。

「しくみ」は行動の枠組みをつくります。

でも人を動かし続けるのは「しくみ」ではありません。

承認され、意味を感じ、成長を実感できる経験が、人を動かし続けます。

だからこそ、リーダーの仕事は「しくみ」をつくることで終わりではありません。

その「しくみ」の中で、一人ひとりが承認され、成長できる文化をつくることが必要なのではないでしょうか。

あなたの組織には、承認のしくみはありますか?

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