「視野を狭める」ことで、前へすすむ。
困難を乗り越えるために「視野を広げよう」という話を聞くことはあるけど、
「視野を狭める」ことで前に進めることを聞いたのは初めてだった。
洞窟探検家の吉田勝次さんの話。
人類未到の地を目指す過程で何度も「死ぬかもしれない」という感覚に落ちいったという。真っ暗で、狭くて、前にも後ろにも行けない、息も十分に吸えない場所で、1番アウトなのは、パニックになる事。
もし、こうなったら、死ぬかも。
もしかしたら、地上に戻れないかも。
悪い想像でいっぱいになると、体が余計に動かなくなる。
そんな中で意識するのは、「これだけはクリアする」という一つだけ。
紐が引っかかっているなら、それをほどくことだけ。
視野を紐だけに集中させる。ひとつクリアすると、全然気持ちが違うそう。
なんなら、一度目を瞑って、手探りでやってみるくらい。視野は精神状態に大きく影響を与えるのだと知った。
そして、焦る時ほど、「ゆっくり、作業する」。いつもの手順で、一つずつ。
すると、緊張しにくいと気づいたらしい。
私がこの先、おそらく一生洞窟に入ることはないが、
先々が見えない不安で、一歩も前に進めなくなることはある気がする。
そんな時の、一つのヒントとして、
機械的に「まずはこれをクリアする」ことだけを考えること。
意識的に「ゆっくり」作業すること。
この気づきを心に留めておこうと思った。
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