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「未知なる生物界への扉!階段に現れる虫たちの謎解き」21 ”ナナホシテントウ”

あなたの住まいの階段を使って新たな冒険に出発しませんか?

私は健康のために階段を使っていますが、階段で目を凝らすと、ふと動く小さな虫がいることに気が付きます。そして昨日いた虫は何処かへ行き、別の虫が現れ、入れ替わっていくのです。

実はこの無機質な階段には驚くべき生命の多様性があります。

本記事では、私たちの日常生活に潜む小さな虫を探索し、階段に毎日現れる虫の正体に迫りたいと思います。

前回出現した虫は蛾のツマキシャチホコの仲間でした。
蛾の仲間は種類が多く種類の特定までには至りませんでした。。

今回はどのようなムシに出会うのか。

いつものように階段を下りていくと、壁に赤い点が見えました。

これはかわいいやつです。

もうこれはわかりますね。テントウムシです。

背中の星の数を数えてみると、七つありました。

これはナナホシテントウでよいでしょう。


ナナホシテントウ(七星天道、学名:Coccinella septempunctata)

幼虫、成虫共にアブラムシを食べる益虫です。アブラムシを食べるので家庭菜園等の庭などで普通に見かけます。

詳しい習性ついてはNHK for Schoolが分かりやすいかと思います。

テントウムシの語源は「お天道様(てんとうさま)の虫」、枝などに登って、先まで行くと上に飛び立つ習性があるため、「太陽、つまりお天道様に向かって飛ぶ、天道虫」となりました。

真っ赤な派手な前翅に黒い斑点という目立つ姿は生物学的には警告色と考えられており、さわると黄色い体液を出します。

警告色

生物がもつ派手な体色のことを指します。警戒色危険色とも呼ばれ、主に有毒の生物に見られる色彩であり、捕食者など自分に害を及ぼす他の生物に対する警告の役目を担っています。

ハチやトラ、ヤドクガエルなど沢山の警告色を持つ動物がいます。また、警告色を持つ動物に便乗(擬態:ぎたい)する偽物(にせもの)もいるので面白いですね。

これらの配色は人間社会の生活にまで広く活用されています。

過去に掲載した記事に階段ではヨツスジトラカミキリというハチの警告色に似せて擬態しているいる虫もいました。

→ヨツスジトラカミキリ(「未知なる生物界への扉!階段に現れる虫たちの謎解き」11)

警告色は目立つ色として、赤と黒黄色と黒のような組み合わせが多いようです。

体液について

ナナホシテントウは捕まえると黄色い汁を出してくることがあります。あの黄色い汁の正体は、血液で、コシネリンと呼ばれる成分が含まれており、臭くて苦い成分となっています。

コシネリン

コシネリンの構造は下の化学オリンピックの問題中にありましたのでご参考に。

https://icho.csj.jp/43/pre/P30.pdf

コシネリンは、アカネ科のCinchona属やRemijia属の樹皮から得られるアルカロイドの総称であるキナアルカロイドに含まれるアルカロイドの一種です。

アルカロイドは、植物界に広く分布し、動物に対して特異な生理作用を持つ塩基性窒素を含んだ有機化合物の総称です。化学的には非常に広範囲の物質が含まれ、2000種以上のものが知られています。

google AI による概要

これまで階段で遭遇したムシの中でも、天敵から身を守るために身体に有害な物質を纏っているムシは意外と多い気がします。

過去の記事では、アオカミキリモドキチャドクガなど毒持ちのムシも階段に現れています。

アオカミキリモドキ→カンタリジン(「未知なる生物界への扉!階段に現れる虫たちの謎解き」4)

ドャドクガ→ヒスタミン(「未知なる生物界への扉!階段に現れる虫たちの謎解き」12)

斑紋について気になること

テントウムシの斑紋は種類によってさまざまで、可愛いものなどあり、わたしたちを楽しませてくれます。

他のテントウムシでは斑紋のバリエーションがとても多く、とても面白いです。

真ん中の斑紋はハート❤️の形に見えます。
配色は逆ですが、、、

(google 検索による3D表示から引用)

ただ、斑紋を見つめているとナナホシテントウムシについては少し疑問に思うところが浮かび上がりました。

最初ニ枚の翅を閉じた状態で、観察したので、斑紋の数を七つとしましたが、翅を開くと真ん中の黒い斑紋が二つになりませんか?

数え方の基準が分かりませんが、

翅が合わさった斑紋は一つではなく、独立して二つと数えると、
実際は八星(ヤツホシ)のテントウムシなのではないか
と、
思いました。

ネットで検索してもそのように記述するような情報は出てきません。

翅を広げると、斑紋の数は八つ

(google 検索による3D表示から引用)

日本産テントウムシ類の見分け方がありましたが、ここでも分類の決め手(検索表の最後のところ)である上翅黒紋は七つとあります。

https://www.jppn.ne.jp/jpp/s_mokuji/19730909.pdf

そもそも今回のテントウムシがナナホシテントウでない(誤同定)かもしれないため、テントウムシの専門家或いは学会等に問い合わせする必要がありそうです。

この点については新たな情報が得られたら、改めて記事を追加しようと思います。

階段のナナホシテントウ

これまでにナミテントウムシが階段の壁に張り付いていたことはありますが、ナナホシテントウムシも九州には普通に分布している種類ですので、
階段に現れてきても不思議ではありません。

問題なのはなぜ白塗りの階段の壁にわざわざ来てしまうのかです。

ナナホシテントウムシはその習性から張り付いたところから上へ上へ行きますので、階段に張り付けばおのずとその白壁を伝い、上へ行くかもしれません。

体内にはコシネリンがあり、しかも警告色をまとっているので、余計に目立つため、かえって天敵が寄り付かないかもしれません。

なので
「階段に飛びついたとて、テントウムシにはどうってことないかも」、
と自分なりに納得しました。

ナナホシテントウ 2023年7月11日撮影

今回はナナホシテントウムシでした。
とてもかわいいですね。

次はどんな虫に出会うのでしょうか。
どんなふうにワクワクさせてくれるのか
次の来訪者に期待したいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

※虫の同定(自然科学で、分類上の所属を決定すること。)は本来難しいので、間違っていたらご指摘頂けますと修正しますのでコメント頂けますと嬉しいです。


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