対症療法薬の「onset of action」!?薬物動態だけに頼らない、臨床試験から見た効果発現の実際
薬剤効果は、将来的な合併症のリスクにかかわる予防的な薬剤と、今現在の症状にかかわる対症的な薬剤に分けることができます。前者の予防的な薬剤は、心血管疾患や腎疾患、死亡などの発生リスクを低減させる薬剤であり、健康状態に対するリスク管理を治療の目的としています。
一方の対症的な薬剤は、疼痛やアレルギー症状、不眠症状など、不快な症状や苦痛を緩和させる薬剤であり、身体症状の管理を治療の目的としています。予防的な薬剤よりも、より短期的な効果発現が期待される対症的な薬剤においては、「飲み始めてからどれくらいで効き目が出ますか?」という質問を受ける機会も多いと思います。
ただし、対症的薬剤の有効性を検証したランダム化比較試験の多くは、スコアを用いた症状の変化を検討しており、研究デザイン上は「治療開始から症状緩和までの期間」を検討することが困難です。そのため、薬の効果が発現し始めるタイミングは、主に薬物動態学的な知見から推測されることが多いように思います。
そのような中でも、薬効の発現時間を検討した研究が皆無というわけではありません。今回の記事では、歯科領域における鎮痛薬、季節性アレルギー性鼻炎に対する抗ヒスタミン薬や鼻噴霧ステロイド、うつ病に対する抗うつ薬について、効果発現タイミングに関する主要な論文をレビューしてみたいと思います。
鎮痛薬の効果が発現するまでの時間は?
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