Lazy
いつもと違う短編です。稚拙で読みにくいと思うので、『まぁ、暇だし読んでやってもいいかな。』という時に見ていただければ幸いです。暇さえ無駄遣いさせてしまうかもしれませんので、あらかじめお詫び申しあげます。ごめんなさい。
少しだけ開けておいた遮光カーテンの隙間から朝日が射し込んでいる。なるべく光を直視しないようにしながら、脚に絡まる白い布を引っ掴んで窓辺までずるずると歩く。
窓の外の街は、強い光を浴びせられて白飛びしている。僕もその街もお互いをよく知っているくせに、昨夜目配せでも交わしたのか、知らないフリでもしておこうという態度でいる。
夢と現実の境目って、よくわからなくなる。
僕は『ふぅ…』っと気だるい溜め息をついて、髪をかきあげた。そのまま髪をいじりながら暗がりの方向に首だけ回して、自分の肩越しに君の脱け殻と白い布のかたまりを見つめる。この時間を終わらせるにはあまりにもったいなくて、しばらく窓にもたれ掛かってそれをそっと見ていた。
散らばった脱け殻を片付けて、耳に入るか入らないかくらいの小さな音で、ラジオをつける。適当に回したダイヤルは“イパネマの娘”を流していて、君をやさしく起こすのと僕の気持ちとにうってつけだった。
白いかたまりから突き出た君の足裏をさっきの朝日が照らしていて、気に食わないからカーテンをずらす。イパネマの曲で、君の美しさをもっと世界に還元するべきだと感じたばかりだったのに。やっぱり、どうにももったいないんだ。
『おはよう、散歩行こう。』
起きがけの君は、片目をぎゅっと瞑ったまま『いま何時?』と聞いて、掛け布団を引っ張り上げる。そんなんじゃ、僕が好きなところは何ひとつ隠せてない。
たまには僕と、いつもと違う風のなかで、知らない空のしたで一緒に息抜きしてほしい。時々は何のプランもなく君と出掛けたい。何かを確認に行くためなんていう口実がいらない“ただの散歩”がしたい。
僕のいちばん好きなこの海辺の街で。
Lazyな香りのする朝。
そんなことを考えて、苦手な朝のコーヒーを少し強引にのどに流し込んだ。さて、仕事だ。
