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【誰にも言えなかった、あの日の違和感】

■第1話:「満たされない正体」


「手に入れたはずの人生に、なぜか納得できない。」


その違和感は、静かに、しかし確実に心の奥に居続けている。


満たされているはずなのに、どこか足りない。
順調なはずなのに、なぜか前に進んでいる実感がない。


そんな感覚を、ずっと抱え続けてきた。


小さい頃の俺は、いつも外で遊んでいた。
家にいるより外の方が楽しく、気づけば毎日走り回っていた。


その一方で、喧嘩も多かった。
何かあればすぐにぶつかり、そのたびに親が謝りに行っていた。


今振り返れば、ただエネルギーの使い方を知らなかっただけだと思う。


小学生で野球を始め、中学ではバスケットボール部に入った。


理由は単純だ。
「人数が多くて楽しそうだったから」


しかし、気づけばレギュラーになっていた。


高校でも一度は別の部活に入ったが、結局バスケに戻り、再びレギュラー。


特別な才能があったわけではない。
それでも、「やればできる」という感覚だけはずっとあった。


家族は6人。兄弟4人と両親。


裕福ではなかったが、不自由を感じたことはない。
むしろ、十分すぎるほど幸せだったと思う。


ただ一つだけ、決定的に足りなかったものがある。


「やりたいこと」だ。


高校生になっても、将来こうなりたいというものは何もなかった。


勉強にも身が入らず、何かに本気で向き合う理由もなかった。


そんなとき、ふと目に入った。


学校に貼られていた、ボートレーサーの募集ポスター。


正直、深い意味はなかった。


「やりたいこともないし、とりあえずやってみるか」


その程度の軽い気持ちだった。


だが、この何気ない選択が、
これからの人生を大きく動かすことになる。




■第2話:人生を変えた3ヶ月


あの日のポスターをきっかけに、なんとなく選んだ「ボートレーサー」という道。


しかし、すぐに現実を突きつけられた。


「このままでは、絶対に受からない。」


その事実だけは、はっきり分かっていた。


高校を卒業し、何も準備せずに挑めるほど甘くはない。


だから俺は、近くの工場で働き始めた。


朝8時から夕方17時までの仕事。
決して楽ではない。


だが、本当の勝負はそこからだった。


仕事を終えて帰宅する。


そこから、すべてが始まる。


5キロ走る。
筋トレをする。
汗だくのまま風呂に入り、風呂上がりには柔軟。
食事を済ませ、机に向かい勉強し、眠る。


これを、毎日繰り返した。


遊びはない。
休みもない。
逃げ道もない。


正直、何度もきついと感じた。


それでも、不思議とやめようとは思わなかった。


おそらくあのとき初めて、
「自分で決めたことを、本気でやる」という経験をしていた。


続けるほどに、自分が変わっていくのが分かる。


体も、思考も、覚悟も。


そして、ある感覚が芽生える。


「俺はいける。」


根拠はない。
それでも確信に近い自信があった。


人生で初めて、ここまで自分を追い込んだ。


だからこそ思えた。


「これで無理なら、仕方ない。」


そう思えるほど、やり切った。


そして迎えた、試験当日。



■第3話:合格の先にあった現実


試験当日、不思議なほど落ち着いていた。


やるべきことは、すべてやった。
逃げずに、3ヶ月やり切った。


だから思っていた。


「受かる気しかしていなかった。」


結果は、、、

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