「再増大です」——2度目のセカンドオピニオンと、手術を決めた話
前回の記事で、放射線化学療法で「寛解」したことを書きました。
あれから約1年。また、動かなければならない局面が来ました。
サインは、ずっと出ていた
2021年2月頃から、瘢痕(手術跡)からの分泌物が出始めていました。
しばらくして収まったので、あまり気にしていませんでした。ところが5月頃から出血も。すぐ止まりましたが、この頃から分泌物が継続して出るようになっていました。定期検査では「問題なし」と言われ続けていたので、市販の女性用シートで対処しながら「様子見」を続けていました。
——今思えば、もっと早く言えばよかった。
「さすがにおかしい」と、思い切って主治医に相談したのは、2021年9月頃のことです。すぐに内視鏡・CT・MRI・病理検査など、複数の検査を入れてもらいました。検査ってつらいですよね。モビプレップを1時間かけて飲んで、MRIの騒音に耐えて、待ち時間もしんどくて。慣れたとはいえ、まとめて複数の検査は毎回きつかったです。
そして10月、結果が出ました。
「原発巣の再増大です」
今までの検査では問題なかったのに・・・
「肛門を取らないといけない」
再増大の診断を受け、主治医からの説明は明確でした。
「直腸切断術(永久人工肛門)が必要です」
約2年前に一度は覚悟して、セカンドオピニオンで「温存できるかもしれない」という希望をもらい、放射線化学療法で寛解まで持っていった。それがまた振り出しに戻った感覚でした。
——やっぱりそうなるか~
不思議と、パニックにはなりませんでした。どこかで「そうかもしれない」と思っていたのかもしれません。ただ、すぐには受け入れられなかった。
「他の病院で、意見を聞いてきてもいいですか」
そう伝えると、主治医は快く了承してくれました。この時の対応で、この主治医への信頼が一段と深まりました。
2度目のセカンドオピニオン
2021年11月、都内のがん専門病院(D病院)へ。
著名な先生に診ていただきました。結論は、Cがんセンターの主治医と同じでした。
「根治性を考えると、ごっそり取ってしまうのがベストです」
——やっぱりそうか。
でも、この言葉で吹っ切れた部分がありました。2人の専門家が同じ結論を出している。これ以上迷うのは、むしろ治療の遅れになる。
手術はCがんセンターでと決めました。距離的にD病院よりは近いこと、そして何より、経緯をすべて知っている主治医への信頼感があったからです。
開き直った
セカンドオピニオンから帰る道で、気持ちが切り替わった感覚がありました。
「永久人工肛門になる。もうじたばたしても仕方ないね。」
最初の告知から約2年。ずっと「肛門を温存したい」という気持ちで動いてきました。でも今回は、不思議と迷いはありませんでした。
最初の頃と何が違うのか。最初とこの頃とで「選択できる情報量」が違うんだと思います。2年かけて治療の現実を知り、セカンドオピニオンも2度経験し、いろいろな事を調べ続けて「手術できる状態なら手術で切除してしまうのが一番予後がよい」という自分なりの判断軸ができていました。
だから迷わなかった。
自分で調べて、聞いて、納得して決めた選択には、後悔がない。
まったく後悔しないとは言いませんが、これは、がん治療を通じて実感した大切なことです。
術前の準備と、検査でのできごと
手術に向けて、CT・MRI・内視鏡など複数の検査が行われました。
慣れた検査でいつも通りこなしていきましたが、このとき初めて、CT造影剤アレルギーが出ました。
CT検査室で横になり造影剤注入、いつも通り身体が熱くなる感じ。ここまではいつも通りでした。「息を止めて」機械音声で指示があり息を止めました。その瞬間咳が出て、止まらなくなりました。すぐに検査中止し処置室へ。咳・発熱・息苦しさ・かゆみ・赤面。検査後しばらく体調が悪くなりましたが時間経過でよくなりました。少しびっくりしましたが、造影剤など薬剤は使用回数が増えるとアレルギー反応が出ることもあるそうです。以後、基本的にCT造影剤は使用しないこととなりました。
また、入院病棟で入院スケジュールの説明がありましたが、「入院日の前日までに連絡する」という説明で、いつ頃という予定ももらえず、正直もやっとしました。大抵の人は前日に急に「明日から入院です」っていわれても困るとおもうんですけどね・・・とにかく前日まで確定しないのは困る——と思い、主治医に相談したらあっさり予定をもらえました。入院病棟では直前まで病床の空きが確定しないので、勝手に予定を伝えることはできないようです。
わからないことや困ったことは、遠慮なく聞く。
何でもすぐ聞きましょう。これも、治療期間で学んだことのひとつです。
おわりに
再増大の発覚から手術決断まで、約2か月の出来事でした。
振り返ると、この期間に「動いてよかった」と思っています。2度目のセカンドオピニオンを受けたことで、「やれることはやった」という気持ちで手術に臨めたからです。
次回は、手術当日から入院生活・回復までの話を書きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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このとき私が実際に受けた2回のセカンドオピニオンについては、なぜ受けたのか、費用や準備、当日聞いた質問と回答まで含めて別記事(有料)にまとめています。
※本記事は筆者個人の実体験に基づく記録であり、特定の制度、手続き、医療行為等の正確性や効果を保証するものではありません。掲載情報は時期や環境によって異なる場合があります。万が一、本記事の情報により損害や不利益が生じた場合も、筆者は一切の責任を負いかねますので、最終的なご判断はご自身の責任においてお願いいたします。
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