不可思議に懐く蝶
体質的にというか、
運命的なものか、
私は比較的、
変なシチュエーションに遭いやすいほうだと思っている。
やってることが変だからなのか、
そもそも変人だからなのか、
知らんけど。
今週は乗ったバスが3台連続で地味なトラブル。
全部違う路線で。
運賃箱が壊れているかと思えば、
次のバスは運転手が道を間違え、
出発しますというアナウンス、
閉まるはずのドアが閉まらない。
バス会社が心配になる。
それはさておき、
今日のこと。
愉快な仲間たちとカブ散歩。
UFOの山へカブ散歩。
蒸し暑い曇り空。
梅雨も終盤かなと感じる。
こんな暑い日に低山に登る気はしない。
とりあえずいろいろ眺めるだけ。
すると、
一匹の蝶が私の頬に留まる。
離れない。
汗を吸っているのか?
熱烈なキスをされているかのようだ。
そのまま写真を数枚撮ってもらい、
いいかげんにせんかいと頬を撫で、
蝶に羽ばたいてもらう。
しかし、
蝶は私の周りから離れない。
自分では見えないが、
肩に留まりっぱなしだと仲間たちが笑う。
どんだけ好かれてしまったのか。
バイクで駐車場まで移動してもまだ留まっている。
仲間たちがウインドウショッピングから戻ってきても、
まだ離れない。
指先や手の甲、
留まってほしいところに留まる頃には、
軽くコミュニケーションがとれているような気さえしてくる。

いつのまにか、
ポケモントレーナーになってしまったのか?
ということは、
こいつはポケモンか?
いや、ここはUFOの山だ。
地球外生命体かもしれん。
いつもの画像検索をしてみる。
ジャノメチョウというらしい。

蛇の目…
そういえばあの人は巳年だったなー
とか考える。
思い返せば、
人生に迷ったときや、
大事の前日とか、
すごくいいことがあった日、
逆に最悪な日。
なぜこんなところに!?という場所に
蝶や蛾が現れる事が多い。
玄関前で待っているように感じることはよくあるが、
あれは蛾の習性も相まってのことかと思う。
しかし、こんなに懐くのはどうかしている。
なに?
私、
なんか出してるの?
寄って来たのはその一匹だけなので、
なんかが出てるわけでもなさそうだ。
単純に汗が美味かったのか?
謎は深まる。
もう行きな。
と、
ゆびをふる と、
名残惜しそうな蝶の舞。
小さく地味な茶色い残像が曇天に輪を描く。
名残惜しそうな顔をしていたのは、
私のほうだったかもしれない。
そこの食堂で昼食。
普通の塩ラーメンを注文。
勝手に大盛りをサービスされる。
今日は特別だよなんて言うおばちゃんたち。
そんなに腹が減っていない時の大盛りはちょっと困る。
でも、これもなにかの縁かと思い、
心からの、「ありがとう!」
あっさりしていて、
案外美味しく食べきれた。
後から思えば、ちょうどいい量だった。
もしかしたら、
汗の味で私の栄養不良を察知した、
蝶の恩返しだったのかなぁ。
やっぱり、あの人だったのかなぁ。
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