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歯列矯正中の大敵!きれいな歯並びの邪魔をする「謎の白いシミ」を防ぐには?

本記事は日本スウェーデン歯科学会の活動の一環として歯科先進国と言われているスウェーデンの先進歯科医療に関する論文等をわかりやすく翻訳しご紹介するものです。記事内に掲載の各機関は指定のない限り、スウェーデン国内の機関を示します。また、記事の内容には、一部誤訳等を含む場合があるほか、研究・臨床段階の内容も含まれておりますので予めご了承ください。

大人になってから始める人も増えている「歯列矯正(ワイヤー矯正)」。ガタガタだった歯がきれいになっていくのは嬉しいものですが、実は矯正中にはある大きなリスクが潜んでいます。

それは、せっかく歯並びがきれいになっても、器具を外したときに歯の表面に「謎の白いシミ(斑点)」ができてしまうトラブルです。

専門用語では「ホワイトスポット病変(WSL)」と呼ばれますが、一言でいうと「虫歯になる一歩手前の状態」です。

実は、予防先進国であるスウェーデンでも、矯正治療を受ける子供たちの約半分にこの白いシミができてしまっています。

歯にできる「白いシミ」の正体とは?

私たちの歯の表面は「エナメル質」という硬い組織で守られています。しかし、虫歯菌の出す酸によって、歯からカルシウムやリンといった大切なミネラル成分が溶け出してしまうことがあります(これを「脱灰:だっかい」と呼びます)。

ミネラルが抜けてスカスカになったエナメル質は、光の反射で白く濁って見えるようになります。これが白いシミの正体です。

特に前歯の矯正器具のまわりにできやすく、器具を外したあとも「傷あと」のように残ってしまい、自然に治すのが非常に難しいのが厄介なところです。

【原因】なぜ矯正中にできやすい?

矯正器具(ワイヤーやブラケット)がついていると、どうしても歯磨きが難しくなり、磨き残しが増えます。すると、お口の中が虫歯菌の好む「酸性」の環境になりやすくなります。さらに、歯を修復するためのミネラルも行き届かなくなるため、一気に歯が溶け出して白いシミができやすくなってしまうのです。

【治療】できてしまったらどうする?

すでにできてしまった白いシミを治すために、削ってプラスチックを詰めたり、特殊な薬剤を染み込ませたりといろいろな方法が試されていますが、実は「これをやれば確実に元通りになる」という完ぺきな治療法はまだ見つかっていません。

だからこそ、「シミができないように予防すること」が何よりも重要になります。

【予防】白いシミを作らないための「フッ素」のすごい効果

虫歯や白いシミの予防に最も欠かせないのが「フッ素」です。フッ素には、歯からミネラルが溶け出すのを防ぎ、さらに一度溶けかけた歯を元に戻す(再石灰化)強力なパワーがあります。

研究では、矯正中のフッ素の取り入れ方について、次のような驚きの効果が分かっています。

① 歯磨き粉のフッ素濃度を上げる

矯正中の若者を対象にした実験では、市販の一般的なフッ素歯磨き粉(1450 ppm)を使ったグループに比べ、高濃度のフッ素歯磨き粉(5000 ppm※海外基準の医薬品レベル)を使ったグループは、白いシミができるリスクが30%以上も減少し、シミの重症度も軽く済みました。

② 歯医者さんで「フッ化物ワニス」を塗ってもらう

お家での歯磨きに加えて、歯医者さんで定期的に濃いフッ素(フッ化物ワニス)を歯にコーティングしてもらう方法も効果的です。 実験によると、フッ素の入っていない偽の薬を塗ったグループは25%の確率で白いシミができたのに対し、本物のフッ化物ワニスを塗ったグループは、わずか7%しか発症しませんでした。

まとめ

せっかく費用と時間をかけて歯並びをきれいにしても、お出迎えした歯がシミだらけではもったいないですよね。

矯正治療を始めたら、毎日の丁寧な歯磨きはもちろん、「いつもより高濃度のフッ素歯磨き粉を選ぶこと」、そして「歯医者さんで定期的にフッ素を塗ってもらうこと」を意識して、トラブルのない理想の笑顔を手に入れましょう!

歯科先進国スウェーデン式の歯科治療を提唱する
「日本スウェーデン歯科学会」
https://swedentis.com/