OpenAIハードウェア責任者が辞任、軍事契約への懸念を表明
OpenAIのハードウェア部門を率いた幹部が国防総省との契約締結を受けて辞任。Kalinowski氏は国家安全保障におけるAIの役割は認めつつ、国民監視/致死的な自律兵器への転換に対して十分なガバナンスが確立されないまま発表が行われたことを批判。[原則に基づく決断]としてOpenAIを去ることになりました。
To be clear, my issue is that the announcement was rushed without the guardrails defined. It's a governance concern first and foremost. These are too important for deals or announcements to be rushed.
— Caitlin Kalinowski (@kalinowski007) March 7, 2026
1;OpenAIの幹部が退職へ
3/7にOpenAIのハードウェア担当幹部;Caitlin Kalinowski氏は国防総省の契約問題を受け、同社のロボティクスチームを率いる役職を辞任したと発表。同氏はSocialMediaで下記の様に投稿
[容易な決断ではなかった。AIは国家安全保障において重要な役割を果たしているが、司法監視ない国民監視や、人間許可なく致死的な自律性を実現する選択肢はもっと慎重に検討されるべきだったはず]
[誤解のないよう明確にするが、発表がガイドラインを定めないまま性急に行われたことが問題だ。何よりもまずガバナンスの問題は非常に重要なため、取引や発表を性急に行うべきではなかった]
[今回の決断は人ではなく、原則に基づくものであり、Altman氏とOpenAIチームに深い敬意を抱いている]
Kalinnowski氏は以前、MetaでARグラスの開発チームを率いており24/11にOpenAIに入社していた。OpenAIの広報担当者は同氏の退社を認めて下記コメント
[国防総省との合意は、AIを責任ある国家安全保障に活用する道筋を築くと同時に、国内監視/自律型兵器の禁止という我々のレッドラインを明確にするものだと確信している]
[これらの問題に人々が強い意見を持っていると認識しており、従業員/政府/地域社会/市民社会と引き続き議論を重ねていく]
2;OpenAIと国防総省の合意
3月初旬にOpenAIと国防総省はAI利活用で合意、それ以前にはAnthropicが自社技術が大規模な国内監視/完全自律型兵器に利用されることを防ぐためのセーフガード交渉を試みて、交渉が物別れに終わっていた。
交渉決裂後、国防総省はAnthropicをサプライチェーンリスクに指定、同社は指定に対して法廷で争うと表明。一方でMicroSoft/Google/Amazonといった企業群はAnthropicのClaudeを国防関連以外の顧客に提供し続けると発表。
その後にOpenAIは機密環境での自社技術の利用を許可する独自契約を速やかに発表。同社幹部及びAltman氏はSocialMediaで下記の様に交渉内容を説明。
[Anthropicと同様にレッドラインを守るための技術的安全策も活用し、より包括的/多層的なアプローチを契約に採用している]
しかし、本件は一部消費者の間でOpenAIへの評価を落とし、ChatGPTのアンインストール数は295%急増。一方のClaudeはApp Storeのランキングでトップに躍り出た。
