「頼る力」も、一つの才能。学校という場所で、あえて「相談」を文化にする理由
本校ならではの「手厚いサポート体制」
新生活が始まる4月。新しい環境への期待と同じくらい、あるいはそれ以上に「なんとなく落ち着かない」という不安を抱えるのは、大人も子どもも同じです。
そんな心の揺れを優しく受け止めるための特別な場所、教育相談室。今月発行されたハートフルレター「心呼吸(しんこきゅう)」の内容とともに、他校にはない本校ならではの「手厚いサポート体制」についてご紹介します。
「一人で頑張りすぎない」という、大切なスキル
4月の「心呼吸」No.1は、新入生や進級した在校生への温かなメッセージから始まります。
「変化への対応は人それぞれ違います。自分一人で抱え込んで、闇の中をさまよい続けてもつらいだけです。うまくいく時もあれば、いかない時もあるものです」
本校では、自立して頑張ることを促す一方で、「自分一人では無理なときに周りを頼る」こともまた、社会で生きていくために不可欠なスキルだと捉えています。 そのために用意されているのが、3名のスクールカウンセラーによる強力なバックアップ体制です。
「3名体制」がもたらす、心のフィット感
実は、一つの学校に3名ものスクールカウンセラーが在籍し、常時どなたかが相談室にいるという体制は、とても手厚いものです。
これには大きな理由があります。 それは、「人には相性(フィット感)がある」ということ。 生徒にとっても保護者にとっても、話しやすい相手は一人ひとり違います。複数の専門家がいることで、自分にぴったりの「聞き手」を見つけられる可能性が高まるのです。これは、生徒の多角的な成長を見守る教員にとっても、非常に心強い存在となっています。
そもそも「カウンセリング」って何をするの?
「何を話せばいいかわからない」「深刻な悩みじゃないとダメ?」そんな不安を解消するために、相談室ではカウンセリングのイメージをこう伝えています。
自分を知る: カウンセラーと話すことで、自分を外側から見つめ、良いところを再発見する。
スキルを磨く: 「人付き合いが難しい」と感じるなら、相手への伝え方の練習(スキルアップ)を一緒に行う。
『 悩みはあって当たり前。それは生きている証であり、常に反省している証拠でもある 』
かつて松下幸之助氏が残したこの言葉を引用し、悩むことをポジティブに捉え直す。それが本校の教育相談室のスタンスです。
「子育てに間違いはありません」——保護者の皆様へ
相談室の扉は、保護者の皆様にも広く開かれています。 子育ての悩みは、お子様への想いが強いからこそ生まれる、ごく自然なもの。
「子育てに間違いはありません。心理的な立場から、具体的なご提案もさせていただきます。具体的なアイデアがわかると、お子さまへの声掛けが変わり、関係の修復ができます」
一人で抱え込まず、学校というリソース(資源)を賢く使っていただく。それが、結果としてお子様の健やかな成長に繋がっていきます。
個性あふれるカウンセラー陣
本校のカウンセラーは、専門知識はもちろん、豊かな人間性を持った魅力的な方々ばかりです。その一端を、自己紹介からご紹介します。

これだけ多様な趣味や価値観を持つ先生がいれば、「この先生なら自分の好きな話が通じそう」と、相談のハードルも少し下がるのではないでしょうか。
編集後記
教育相談室が発行する通信のタイトルには、「心呼吸(しんこきゅう)」という名前が付けられています。
忙しい毎日の中で、浅くなってしまった呼吸を整え、ふーっと深く吐き出す。 「人に相談することは、社会で生きていく上で必要で大切なこと」だと、学校が胸を張って発信し続けること。
「頼ってもいいんだ」という安心感が文化として根付いている場所でこそ、子どもたちは本当の意味で、自分の翼を広げることができるのではないでしょうか。
