予言者嫌い
スピリチュアル、オカルトが大好きなのは、以前から公言してきた。
オカルトという分野にも様々あって、UFOが好きな人もいれば心霊系を好む人、UMA(未確認生物)や宇宙人、都市伝説にオーパーツ(遺物の未来的技術)、超能力、魔術、果ては陰謀論まで含まれる。
要するに現代科学で解明できない未知のもの全般を指す言葉がOccult=秘められた知識であって、ひじょーに奥が深くて幅広い世界なのである………
ま、そのぐらいは説明不要で誰でも知ってるか。あいすいやせん。
自分自身、わりと何にでも興味を示すタイプで
、月刊ムーも定期購入してまで読んでいたタチだが、一つだけ、どうしても許せないジャンルというのがある。
それが予言である。
これは、他のジャンルと比べて明らかに異質なところがある。
すなわち、我々が住んでいる現実世界に生活レベルでダイレクトに干渉し、信じる人をいかようにでも操れるという部分だ。
無論、他のジャンル(特に占い・霊媒系)にもその傾向は見られるけれど、予言においてはとりわけ顕著なのである。
要するにだ。平たく言うと、予言というのはファンタジーではなく、人々の実生活に影響を及ぼす恐れがあるのだ。
自分はオカルトが「好き」であるものの、完全に「信じて」いるわけでは全くない。
全否定こそしないものの、あくまでエンタメとして楽しんでいる。
「あったらいいよね」「いたらロマンだね」というスタンスだ。
いわゆるデバンカーと言われる、超常現象を軒並み否定してただ無機質的に現実を生きる人は人生つまんなそ〜と思う一方で、盲信する人もこれまたおバカだな、とつまり半信半疑の状態である。
そう、予言には、このファンタジー要素がないのである。
そりゃそうだ、「いるかどうかもわからない宇宙人Aさんは3年後、あるかどうかもわからない星Bに到達してこんな能力を得ます」と言ったら、それはSFというジャンルである。
「人類は今後」とか「地球は1000年後」とか「あなたは明日」とか、リアルに存在するものに対する予知、それが定義だ。だから、実生活に影響する。
ノストラダムスに慄いて全資産を手放した人や、マヤ暦を信じて山奥へ引っ越した人たちが実際にいたと聞く。(マヤ暦に関してはそのものではなく解釈者が悪いが)
同じように、自称予言者の予言をまんまと信じて生活を変えてしまう人たちが、現代でも大勢いる。
予言者諸君に問いたい。
もしそれが外れた場合、どう責任を取るつもりなのか?
あなたを信じて損した人の失った物を、全額賠償できるのか?
自分は以前、「東日本大震災を予知していた」と豪語する予言者が自身のYoutubeにおいて「今度はいついつに地震が来ます」と報告している動画を見た。
センセーショナルなタイトルと刺激的なサムネ。視聴数を伸ばしたい意図が小汚いほど透けて見える。
その中で自称予言者は、「だから今から災害に備えておいたほうがいいでしょう。もし来なかったら?それはそれで、来なくてよかったね、じゃないですか」と言い放った。
はぁ?と思った。
当たったらお手柄。外しても恨みっこなしよ。
八卦八卦。信じてほしいけど、当たらなかったら許ちてね。
そんな道理の通らない話がどこにある?
まず、過去に起きた災害を己の金と知名度稼ぎのダシに使う発想が許せない。
被災した人の気持ちはどうなるのか。インチキだったら(100パーインチキだ)なおさら許せない。
この一件で、自分は完全に予言というカテゴリを見限った。
大体、後からだったらいくらでもなんとでも言えるではないか。
東日本のあれを予知してたんなら、起きる前に宣言しとけよ。
一応過去を遡って彼のコンテンツを確認したが、登録時点で既に2011年を過ぎていた。
ダメだなコリャ。
予言の卑怯なところは、当たったらその人スゴイとなる一方で、外れても「今回は"たまたま"外しただけ」という逃げ道があるところだ。
つまり予言する側からしたら、(偶然)当たったらプラスに、外してもゼロで元々なので、やるだけ得なのである。
無論、あまりに素っ頓狂な当てずっぽうばかりで未来を外しまくっていたら「あぁアイツの言うことは信じられんな」と信者は離れていくだろうが、それでも無条件に信奉するおバカが一定数いれば、成立するビジネスなのである。
これがもし「あなたの近所の田中さんは明日の午後3時にタンスの角に足の小指をぶつけるでしょう」みたいなものだったら、自分もここまで憤慨しない。
どうでもいいことだからエンタメに昇華できるし、信じるも信じないも自由だ。
が、「あなたは2年後にガンになる」とか「2030年に人類は半減する」とか根拠もなしに言われたら、聞いた人は深刻になる。
人によっては信じざるを得ない。
それが、ファンタジーではなくリアリティに浸潤するオカルトの憎むべき部分だ。
オカルトは、ファンタジーでイリュージョンでエンターテイメントだから楽しいのだ。
実生活に干渉するべきではない。
自称予言者たちには軒並み、外した際にどう落とし前をつけるのか、そこのところをハッキリさせてほしいと思う。
(大槻教授もおんなじことを吠えてたぞ!)
こうした話をすると、シュレディンガーの猫やパラレルワールドの概念を持ち出して「いくつもある未来の可能性を一つ言っただけです」みたいな反論が来るだろうが、だったら最初から予言などしなきゃいいのだ。
予言者諸君、いかがだろうか。
君たちはどうにも胡散臭くて疑わしい。
外したペナルティを明言した上で、手始めに万馬券でも当ててみてはもらえぬか?
まぁ、ホントに予言ができるなら今頃株やギャンブルで大金持ちでしょうな。
大概の当事者がそうでないところを見ると、やはりあれは眉唾物だろうね。
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