見えない影が大事です。という話し。
こんにちは。
平塚市の写真館、スタジオサミットで写真撮影をしている者です。
突然ですが、皆さん。
「光あるところに影がある」
という言葉を聞いたことがありますか?
昔からある言葉ですが、最近この言葉が妙に心に残るんです。
いや、年齢のせいでしょうか。
若い頃は「光!輝き!成功!最高!」みたいな、太陽を直視するような勢いで生きていました。
今思えば、太陽を見続けていたので目だけではなく、人生もちょっと眩しかったですね。
「自分、結構いけるんじゃない?」
と思った瞬間ほど、人生は絶妙なタイミングで教えてくれます。
「はい、そこまで。ちょっと足元見てみようか」
と。
人生の先生、なかなかスパルタです(笑)。
でも、この「影を見る」という感覚は、写真の仕事をしていると本当に大事だと感じます。
写真というと、皆さんは何を想像しますか?
笑顔。
綺麗な衣装。
家族の幸せな時間。
キラキラした瞬間。
もちろん、それは写真の大切な部分です。
でも、私はそれだけではないと思っています。
なぜなら、人の魅力って、光の部分だけでは作られていないからです。
例えば、成人式の写真。
華やかな着物を着て、最高の笑顔で撮影する。
その一瞬だけを見ると、「楽しい日」「幸せな日」に見えます。
でも、その笑顔の裏には、ご家族が育ててきた20年近い時間があります。
夜泣きした日。
反抗期で会話が減った時期。
心配で眠れなかった日。
親子でぶつかった日。
そんな全部の時間が積み重なって、その日の笑顔になるんです。
写真に写っているのは、その瞬間だけではありません。
その人が歩いてきた時間まで、少しだけ写り込んでいると思っています。
これは家族写真でも同じです。
小さなお子さんを撮影している時、私はよく思います。
「この笑顔、簡単に作られたものじゃないんだろうな」
と。
お父さん、お母さん。
たぶん毎日すごいことをしています。
ご飯を作って。
仕事をして。
眠い目をこすりながら子供を寝かしつけて。
気がつけば自分の時間なんて、どこへ行ったのか分からない。
スマホの充電より先に、自分の体力が切れている。
そんな日もあると思います(笑)。
でも、その積み重ねが写真の中の幸せになるんです。
私は、その影の部分を大切にしたいと思っています。
「影」と聞くと、なんとなく暗いイメージがありますよね。
でも影があるから、光が分かります。
真っ白な部屋に真っ白な服を着て真っ白な背景で撮ったら……
たぶん、幸せというより「どこにいるの?」になります(笑)。
写真なのか、雲の上なのか、天国の受付なのか分からなくなります。
やっぱり人生には少し影が必要なんです。
そして、この考え方は撮影だけではなく、自分自身にも大切だと思っています。
人は調子が良い時ほど危険です。
褒められる。
評価される。
仕事が増える。
結果が出る。
そんな時、人間の中には小さな天狗が誕生します。
最初は小さいんです。
「ちょっと自分、頑張ったかな?」
くらい。
でも放っておくと成長します。
食欲旺盛です。
気付いたら鼻が伸びています。
もう撮影の時にカメラより先に鼻がフレームインするレベルです(笑)。
だから私は、自分が良い仕事ができた時ほど考えます。
「これは自分だけの力ではない」
と。
撮影に来てくださる方がいる。
信頼して大切な時間を預けてくださる。
その人の人生の一ページを撮らせてもらっている。
これは当たり前ではありません。
そして、自分が光の場所にいる時、その裏側には必ず誰かの努力や支えがあります。
恋愛でもそうです。
誰かと誰かが結ばれた時、別の場所で悲しい思いをしている人がいるかもしれません。
仕事でもそうです。
誰かが成功した時、その陰で悔しい思いをしている人がいるかもしれません。
だから成功するな、幸せになるな、という話ではありません。
むしろ逆です。
幸せになっていい。
喜んでいい。
思い切り笑っていい。
ただ、その幸せが自分一人だけで作ったものではないことを忘れない。
その感覚がある人は、幸せが長く続く気がします。
写真も同じです。
私は、ただ綺麗な写真を撮りたいわけではありません。
その人の人生にある光と影。
頑張ってきた時間。
誰にも見せていない苦労。
そして、それでも笑える強さ。
そういうものを感じられる写真を残したいと思っています。
写真は未来の自分への手紙だと思っています。
10年後、20年後。
その写真を見た時に、
「この頃は大変だったな」
と笑えるかもしれない。
「こんなに愛されていたんだな」
と気付くかもしれない。
その時、写真の中の影が、実は温かい光だったことに気付くのだと思います。
人生には光があります。
でも、光だけでは少し眩しすぎます。
影があるから、光は優しく見える。
私は今日も、カメラを持ちながら、その人だけが持っている光を探しています。
そして、その光を作ってきた影にも、ちゃんと敬意を持ってシャッターを切っています。
写真って、本当に面白い仕事です。
一瞬を撮っているようで、実はその人の人生を少しだけ預かっているんですから。
だから今日も、鼻が伸びないように気を付けながら(笑)、一枚一枚、大切に撮影しています。
平塚市スタジオサミットに来てくださる皆さんの「今」が、未来の宝物になりますように。
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