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結婚式のスピーチ

今回で友人の結婚式のスピーチは3度目。

過去に、友人として乾杯挨拶を2回したことがあったが、友人代表スピーチは今回が初めて。

古い友人で、昔から「自分が結婚するときは友人代表のスピーチ頼むわ」といわれていた。

そんな友人が、今年めでたく結婚し、しっかりと友人代表スピーチを依頼された。

結婚式の友人代表スピーチは以外と難しい。

控えめに言っても親友で、かなりの時間を一緒に過ごしてきた仲なので、それなりにエピソードはある。

とはいえ、思い出に残っている多くのエピソードは、それなりに際どい内容のものが多い。エピソードとしてパンチがあればあるほど、結婚式の場にふさわしくなかったりする。

そして、また厄介なのが、友人のご親族に大物ビジネスパーソンがいること。

私にとってはただの友人の結婚式であり、本来、全く気にする必要ないのだが、どうしても気になってしまう。

スピーチすることは、なんとなく昔から意識していたから、軸として使いたいエピソードはすぐにいくつかはピックできた。

しかし、話のストーリーを考える中で、どんどん伝えたいエピソードや要素が増える。
各テーブルが盛り上がる要素を盛り込みたい。
両親にも触れたい。例の大物にもスポットを当ててみたい。

ああでもないこうでもないをやっていると、最初にイメージしていたスピーチと方向性がどんどん変わっていく。

油断すると、目的を失いそうになる。
つい、「自分が面白いと思われたい」という気持ちで、純粋なウケ狙いをしそうになる。

いかんいかん、主役になろうとするな。
とはいえ、笑いのないスピーチなんてしょうもない。

かといって、主役が引き立たつ笑いじゃないと意味がない。

結局たどり着いた方向性は、

新郎新婦の関係がより良く、長続きすることに貢献すること。

大それたテーマのようにも思うが、友人代表のスピーチでできることは3つ。

①新郎の人柄を伝えること
結婚すると、2人だけの関係ではなくなる。お互いの家族、親族、友人、関わる人が増える。この「2次のつながりが上手くいくか」は結婚生活において、とてつもなく重要な要素だと思う。
だからこそ、新婦の関係者に新郎の人柄をしっかりと伝えたい。
信頼できる人間だと安心してもらいたいし、同時に、そんなに完璧な人間ではないと、周囲の期待値も事前に下げておきたい。
欲をいえば、未来の共通の話題となるエピソードを提供したい。

②結婚生活の心構え
結婚生活は本当にいろいろある。想像もできないようながことが起こる。
いつも、仲良しでいられるわけではない。違和感を感じることは必ずある。だからこそ、「そんな時にどうした方がいいか」、結婚生活の経験者として、伝えられることは伝えておきたい。「俺の屍を超えていってくれ」という純粋な老婆心だ。

③自慢の友人でいること
手前みそではあるが、結婚式の友人代表スピーチは「自慢の友達枠」だ。

「その人の能力は、その人の周囲の5人の能力の平均」という話がある。

友人代表のスピーチの仕上がりが微妙だったら、少なからず、主役である新郎の与信に影響する。

ちなみに、ボロボロの新婦の友人代表スピーチはまったくもって良い。

でもそれは、「女」だからだ。

「女」には「愛情深さ」が求められる。
新婦の友人代表が、ボロボロ泣いて、声を詰まらせながら、一生懸命話す愛情に溢れた人であれば、きっと新婦にも同じ「愛情深さ」を感じる。

しかし、「男」は違う。
「男」に求められるのは、「能力」だ。
しっかり稼いで、養える能力があるか。
家族を守れるだけの能力があるか。

だからこそ、素晴らしいスピーチであれば、新郎の評価も上がるというものだ。
だから、失敗してはいけない。成功させるしかない。

そんなことを柄にもなく真剣に考えて、スピーチ原稿を何度も書き直した。

YouTubeで「友人代表スピーチ」を検索すると、異様に長い原稿をバッと出したり、間違えて違う原稿を読んでみたり、掴みとして素晴らしいネタがたくさんある。(ハーモニカ吹いているやつ好き)

ただ、今回は飛び道具には頼らないことにした。

最初に考えた人は素晴らしいが、二番煎じは能力が感じられない。
そして、新郎が引き立つ笑いにしたかった。

自分のための笑いではなく、新郎のための笑いに徹底したかった。

飛び道具を使わない分、原稿を練りこんだ。
参列者の属性と人数バランス、友人スピーチのタイミングを事前に確認して、さらに原稿を調整した。

結局、学生時代から現在にいたるまでの友人のお茶目エピソードを中心に、体力、精神力、思いやりに触れ、伏線を張ったり、回収したり、奥様の出身大学を出したり、友人の勤める会社の企業理念まで盛り込んだ結果、10分のスピーチとなった。
※ちなみに、考えた末、大物には一切触れないことにした。

完成した原稿を見て私は思った。
これは「策士策に溺れる」やつだ。
失敗すれば、一番恥ずかしく、友人の評価を下げる。

焦った私は、結婚式の直前、ついに仕事の時間を削り、睡眠時間を削り、身重でつわりに苦しむ妻の目を盗んで、1人カラオケに行って、練習した。

当日は、人数のわりに、会場が広い。

そして、大物の存在もあってか、関係者の空気が重い。

そんな中、友人代表のスピーチが始まる。

まずは新婦の友人代表スピーチ。
一生懸命、暗記した内容を話すが、言葉に詰まる。
そして、持っていた手紙の原稿を見ながら、言葉を紡いでいく。
そんな姿が、感動を生む。

私はというと、緊張で全然、頭が機能しない感覚に陥っていた。

スピーチが終わり、私の順番になり、名前を呼ばれる。

とはいえ、妥協なく準備はしたつもりだ。

もう、やるしかない。なんとかなるだろう。
そんな、気持ちでマイクを持った。

結果、自分でも想像以上に、用意していたトピックを順番通りに、スムーズに話すことができた。
10分という長めのスピーチだったが、会場のヤジにも助けられ、しっかりと笑いが生まれ、新郎の人柄を伝えることができたように感じた。

スピーチが終わると、例の大物が真っ先に、私の席に来て、素晴らしいスピーチだったと褒めてくれた。そして、白ワインを注いでくれた。
とても嬉しかった。

スピーチが無事成功したことを、どうしても伝えたくて、妻にLINEしてしまうほどだった。

そしてなによりも、新郎が本当に喜んでくれた。

ただ、実は一番嬉しかったのは、とある新婦の友人から三次会で、

「(新郎)君とは会ったことなかったけど、人柄がよくわかった」と声をかけてもらったことだった。

なにかを得るためには、何かを捨てないといけない。

色々犠牲にして、練習しておいて、本当に良かった。笑

最後に、
学生時代、あまり真面目とは言えず、勉強や学歴、有名企業、出世などにも興味がなかった。そんな私が、ビジネスパーソンとして真面目に働き、結果を出す人に興味を持ちだした。

そのキッカケとなったのが、実はその大物だった。

たまたま、その人の本棚を見る機会があった。
その人は私の親世代であるが、本棚には、たくさんのビジネス書に加え、絵画の本、TOEICの勉強本まであった。

TOEICなんて学生が勉強するものだと思っていたので、その世代の人が「勉強していること」に心底驚いた。

というのも、私の家に、まともな本棚はなく、その大物と同世代である私の父が持っている本といえば、バイク雑誌くらいだった。
※父親は父親でとても尊敬している

そして「すごい人は、勉強し続けているんだ」と学んだ。

それから、約10年後その人は、さらなる飛躍をして、いまでは経済界でもよく知られるようになった。

まったく比べものにはならないが、いまでは私も、真面目に仕事をやっている。間違いなく、今の自分があるのは、間接的だが、その大物のおかげだ。

そんな人に、直接会い、褒められたのだから嬉しいに決まっている。

いつか、機会があれば、この話を伝えたいような、秘めていたいような。

こんな自己満足の文章、読んで面白いものか、はなはだ疑問ではあるけども、私の感情の整理と保存ということで、書いてみた。

自己開示というのは、恥ずかしいが、書くと気持ちがいい。

ほとんど誰にも見られていないというのも、気楽でいい。

そうだ、最後に、

最近、女性は式中にスマホで動画や写真を撮りすぎだ。
直接見なくていいのか?とも思う。
そして、なにより、拍手すべきところで拍手ができていない。

その分を埋めようと一生懸命拍手をし続けて、初めて拍手疲れを感じた。

世の多くの女性たちへ
写真はほどほどにして、 "いま” の場を楽しみ、盛り上がることも楽しいよ!

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