世界最先端の学校教育。フィンランドってどんな教育してるの?
こんにちは。とらねこです!
今回のテーマは『学校教育』です。
日本の学校教育に不満と不安を抱いている人は多いようです。
原因はいろいろありますが、最たるものは比較と統一性ではないでしょうか。
みんな同じ科目を勉強して、同じテストを受ける。
日本ではお馴染みの風景ですよね。
得意な科目も苦手な科目も、みんな一緒に頑張る。
オールマイティーな成長を促すのが日本の教育の特徴だと言えます。
それが悪いとは言いませんが、将来的に役立っているのか…?と言われるとかなり怪しいと思ってます。
苦手なことばかり勉強して、結局将来使わない。
そんな人すごく多いのではないでしょうか。
日本が後進国になっている理由の一つかもしれませんね。
ここでは、世界最先端の教育をしているフィンランドがどんな教育をしているのかを紹介したいと思います。
フィンランドってどんな国?

フィンランドは、多くの先進国と同様に、出生率の低下と高齢化が特徴的です。
フィンランドの人口動態について説明します。
総人口
フィンランドの総人口は約550万人です。
出生率は約1.35人(2021年)で、先進国の平均を下回っています。
死亡率は出生率を上回っているので、人口は緩やかな減少をたどります。
深刻な高齢問題もあり、65歳以上の人口は全体の約22%を占めています。
この割合は今後も増加する見込みです。
平均寿命は男性で約79歳、女性で約84歳と比較的長いです。
移民問題
フィンランドは移民受け入れ政策を進めていますので、難民や労働移民の受け入れが人口増加につながっています。
移民の割合は全人口の約7%です。
主な移民の出身国はエストニア、ロシア、スウェーデン、ソマリア、イラクなどになります。
都市化
フィンランドの人口の約85%は都市部に集中しています。
首都ヘルシンキを中心に、エスポー、タンペレ、トゥルクなどの都市圏が人口の多くを占めています。
一方で、地方部では人口減少が顕著で、特に若者の都市部への移住が進んでいます。
労働力人口は約270万人で、約72%が働いています。
高齢化にともない、労働力の不足が懸念されています。
失業率は約7%と安定しているものの、若年層や移民の失業率は比較的高いです。
政府の対応策
フィンランド政府は人口動態の課題に対して、以下のような政策を実施しています。
家族支援
出産奨励金、育児休暇、保育施設の充実など、家族支援策の強化
移民政策
労働移民の受け入れを促進し、移民の社会統合を支援するプログラムを実施
高齢者支援
高齢者向けの医療や福祉サービスの充実を図り、健康寿命の延伸を目指す
フィンランドも、日本同様に少子高齢問題に悩んでいることが分かります。
また、人口減少によって税収が減っているので、移民の受け入れに積極的なのも分かります。
では、本題のフィンランドの教育システムを紹介します。
フィンランドの教育システム

フィンランドの教育システムは、世界的に高く評価されています。
その成功の要因となっている特徴を見ていきましょう。
教育方針とシステム
1.公平な教育機会
フィンランドでは、教育はすべての子どもに平等に提供されるべきとされています。
公立学校はすべての子どもに無料で開放され、特別なニーズを持つ生徒にも専用の支援が提供されます 。
PISA(国際学力評価プログラム)で一貫して国際的に高い評価を受けています。
特に読解力、数学、科学の分野で優れた成績を収め、教育システムの柔軟性と革新性が、世界中の教育専門家から注目されています 。
2.高度な教師養成
フィンランドの教師は修士号が求められますので、大学院まで卒業する必要があります。
高い専門性と自主性が尊重され、教育方法やカリキュラムの決定において大きな裁量を持っています 。
3.カリキュラムと学習環境
フィンランドのカリキュラムは、基礎学力の習得だけでなく、創造性や批判的思考の育成を重視しています。
論理性や根拠に基づいた考え方の育成をしています。
実験やプロジェクトベースの学習を奨励し、柔軟でストレスの少ない学習環境を提供しています 。
4.少人数クラスと個別指導
クラスの人数が少ないため、教師は生徒一人ひとりに細かい指導ができます。
学習の遅れがある生徒には個別のサポートが行われ、全員が自分のペースで学べます 。
学校生活とカリキュラム
フィンランドでは子どもたち一人ひとりのカリキュラムが組まれます。
一斉指導ではなく、個別で指導されます。
1.学校の一日
フィンランドの小学校では、授業は午前中が中心で、午後はクラブ活動や自由時間です。
子どもたちがバランスの取れた生活を送れるように配慮しています 。
テストや試験は学期末に一度行われるだけで、日常的な評価はありません。教師は生徒の学習進捗を観察し、フィードバックしながらサポートします 。
2.技術とデジタル教育
デジタル技術の活用も進んでいます。
プログラミングやデジタルリテラシーの教育に積極的で、子どもたちは早い段階からスキルを習得します 。
具体的なカリキュラム
フィンランドの教育カリキュラムは、学年ごとに明確に構成されていますが、その中には柔軟性と包括性があり、各学校や教師が生徒のニーズに合わせて調整します。
以下は、フィンランドの具体的なカリキュラムの特徴と内容です。
幼児教育(1歳から6歳)
社会性の育成、基礎的な学習習慣の形成、遊びを通じた学びが目標です。
①自然科学の基礎
②芸術活動(絵画、音楽)
③運動と遊び
この年齢のときは、日本と変わらないと思います。
初等教育(7歳から16歳)
学校は一般的に総合制で、科目ごとの専門化は中等教育から始まります。
<1年生から6年生>
①母国語と文学(フィンランド語/スウェーデン語)
②外国語(英語、その他選択可能)
③数学
➃環境学(自然科学、地理、歴史の基礎)
➄芸術と手工芸(美術、音楽、工芸)
⑥体育
⑦宗教または倫理
数学教育に力を入れていることや、宗教や倫理を重んじていることが日本教育と大きく異なります。
<7年生から9年生>
①第二外国語の選択が可能
②生物、物理、化学
③詳細な歴史、地理、公民
➃コンピューターサイエンス、プログラミング
➄健康的な生活習慣、性教育
高等教育(16歳から)
大学進学を目指す生徒のためのカリキュラム。
高度な数学、複数の科学科目、外国語、哲学など。
終了試験(バカロレア試験)があります。合格率は約90%です。
就職する場合は職業学校コースがあります。
①専門職に直結した技能訓練
②インターンシップ、現場実習
③工業、商業、福祉、サービス業
フィンランドの教育システムの成果

フィンランドの教育システムは、その成果によって世界中で注目されています。具体的な成果は以下になります。
学力の向上
OECDの実施するPISAで一貫して高い成績を収めています。
特に、読解力、数学、科学の分野で優れています。
生徒の幸福度とモチベーション
生徒の精神的健康と幸福度を重視しているので、これが成果につながっているようです。
生徒は学校でのストレスが少なく、学習意欲が高い報告があります 。
教師の質と職業満足度
教師になるには修士号が必要ですので、教育の専門性が非常に高いです。
教師自身も職業満足度が高く、教育現場での自主性と創造性が尊重されています 。
包括的な教育と公平性
フィンランドの教育はすべての子供に対して平等に提供され、特別なニーズを持つ生徒にも適切な支援が行われています。
このため、教育の質に地域差が少なく、すべての生徒が高い教育を受けられる目標を掲げています。
大学進学率と職業教育
大学進学率が非常に高いです。大学進学を希望しない生徒には、職業教育や技術教育が提供され、実社会での即戦力として活躍できるように支援されています。
フィンランド教育の問題点

フィンランドの教育システムは成功例が多いですが、その反面多くの問題点や課題も存在します。
1. 地域間の教育格差
都市部と地方の学校で教育の質に差が生じることがあります。
都市部では多くのリソースが利用可能である一方、地方では教育リソースが限られている場合があります。
また、地方では生徒数の減少による学校の統廃合が進んでいるので、通学距離の増加や地域の教育環境の悪化が問題視されています。
2. 教師の負担と労働条件
フィンランドの教師は高度な教育を受け、プロフェッショナルとしての高い期待が寄せられていますが、その分労働負担が大きいようです。
教師の給与は他の専門職に比べて低いですので、若手教師の採用や維持が課題になっています。
3. 特別支援教育
特別支援教育の必要性が高まる中で、十分なリソースや専門スタッフが不足しています。
インクルーシブ教育の理念は広く受け入れられていますが、実際の現場での実施には課題が残っています。
インクルーシブ教育とは、宗教や生涯などに関わらず、全ての子どもに平等な教育をする考え方です。
4. 移民と多文化教育
移民の子どもたちはフィンランド語やスウェーデン語の習得に苦労しています。
これが学習の障害となる場合があります。
また、移民を受け入れる際に、文化の違いが問題視されています。
5. 学力低下の兆候
PISAの結果で依然として高い評価を受けていますが、一部の調査では学力が以前よりも低下しているようです。
特に数学や科学の分野での成績が停滞または低下している報告があります。
6. デジタル化と技術教育
教育現場でのデジタル技術の導入が進んでいますが、地域や学校によってその進行度には差があります。
教師のデジタルスキルのばらつきも問題になっています。
COVID-19パンデミックの経験から、オンライン教育の質の課題が浮き彫りになりました。
改善のための取り組み
フィンランドはこれらの問題に対処するために、いくつかの取り組みを行っています。
1.地域格差の是正
教育リソースの均等化を図り、地方の学校への支援を強化。
2.教師の支援
教師の労働条件の改善や給与の見直し、専門的な研修の充実。
3.特別支援教育の強化
特別支援教育のリソース増強や専門スタッフの配置。
4.多文化教育の充実
移民の子どもたちの言語習得や社会統合を支援するプログラムの強化。
5.デジタル教育の推進
デジタル技術の導入を促進し、教師のデジタルスキルの向上を図る取り組み。
今回は、フィンランド教育についてでした。
子どもたちの個性を重視した個別の教育プログラムが柱になっていますが、一方で問題も山積みです。
子どもたちの将来のために、少しでもいい教育を目指したいですね!
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