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頭痛持ち薬剤師が実践している、偏頭痛との付き合い方



「また来た」——こめかみのズキズキ、光や音への過敏、吐き気。
偏頭痛持ちの方なら、この感覚に覚えがあるはずです。私自身も長年の偏頭痛持ちで、薬剤師として知識はあっても、コントロールできるまでにはずいぶん試行錯誤しました。同じ悩みを持つ方へ、「知識+実体験」から見えてきた偏頭痛との付き合い方をお伝えします。
梅雨に入り、気圧が不安定になるため参考にしていただけると幸いです。

まず大前提:偏頭痛は「我慢するもの」ではない


日本では「頭痛くらい」と軽視されがちですが、偏頭痛は国際頭痛学会でも「生活の質を大きく損なう神経疾患」として位置づけられています。
我慢を続けると痛みに対して脳が過敏になり、慢性化しやすくなります。まず「ちゃんと治療・管理していい頭痛だ」と認識することが、付き合い方の第一歩です。


① トリガー(引き金)を知る


偏頭痛には必ず”引き金”があります。私の場合は、睡眠不足・低気圧・ストレスの組み合わさったときが最も危険です。

よくあるトリガーとしては:
- 睡眠の乱れ(寝すぎ・寝不足どちらも)
- 天気の変化(低気圧・気圧の急変)
- カフェインの過剰摂取、または急な中断
- 強いストレス・ストレスの”解放”タイミング(休日頭痛)
- 強い光・画面の長時間使用

頭痛ダイアリーをつけて自分のパターンを把握することが、コントロールの近道です。

「頭痛ーる」などのアプリも気圧変化と連動して便利です。
気圧が不安定になることを事前に通知してくれるため、天候の変化で頭痛が起こっても、突発的ではないためストレスが軽減します。
また、事前にわかっている場合は、予定を変更することもできます。


② 薬は「早めに・正しく」が鉄則


薬剤師として強調したいのが、『鎮痛薬は痛くなってから悩まず、早期に使う』ということ。偏頭痛の痛みは時間とともに悪化しやすく、「もう少し様子を見よう」と我慢するほど薬が効きにくくなります。

市販薬ではイブプロフェンやアセトアミノフェンが選択肢ですが、月に何度も繰り返す方には『トリプタン製剤』(処方薬)が格段に効果的です。
私自身もトリプタンを使い始めてから、「半日潰れる」日がほぼなくなりました。

ただし注意点が一つ。鎮痛薬の使いすぎは**薬物乱用頭痛(MOH)**を招きます。
目安として、市販の鎮痛薬は月に10日以上、トリプタンは月に9日以上の使用が続く場合は要注意です。
「頭痛薬を飲まないと不安」という状態になったら、早めに頭痛専門医や神経内科へ。
また、トリプタン製剤は個人差があり副作用に、吐き気やめまいがあるため慎重に使用してください。


③ 予防のために「生活リズム」を整える


偏頭痛の予防に最も効果的なのは、薬より先に**生活リズムを一定に保つこと**です。
特に睡眠は大敵で、平日と休日で2時間以上ズレると発作が起きやすくなります。

私が実践していること:
- 起床・就寝時間を毎日固定する(休日も±1時間以内)
- 強いストレスからは避ける
- ストレスがかかった場合は、その日のうちにリセットできるような夜を過ごす
- カフェインは1日1〜2杯まで、時間帯を一定に
- 強い光対策にブルーライトカットと偏光サングラス
- 天気予報とともに気圧予報アプリで「要注意日」を把握
- 水枕を使用する

偏頭痛は、血管が拡張することで痛みを起こします。そのため、入浴よりも冷却することで脳の血管が収縮し、頭痛を和らげます。
頭痛が起こった際は、入浴を控えてストレッチすることをオススメします。

④ 「予防薬」という選択肢を知っておく


月に2〜3回以上発作が起きる場合、または1回の発作が長く続く場合は、**予防薬**の検討をおすすめします。
βブロッカー、カルシウム拮抗薬、抗てんかん薬、CGRP関連薬(比較的新しい偏頭痛専用の予防薬)など、選択肢は広がっています。「薬を飲み続けることへの抵抗感」を持つ方も多いですが、発作を減らすことで生活の質は大きく変わります。
私も、カルシウム拮抗薬を飲み、頭痛がほとんど起こらなくなりました。
本当に予防薬の効果は絶大です!!!


⑤ “来そうなとき”の早期サイン(前兆)を見逃さない


偏頭痛の多くは、痛みが来る前に**前駆症状や前兆**が現れます。
私の場合は「なんとなくあくびが多い」「首が重い」「光がやたら気になる」がサイン。
この段階で少し休み横になると、発作を軽く済ませられることが増えました。
頭痛が起こりそうと言って、すぐに薬を飲むのではなく、薬以外の対処を行ってください。
それらを行っても頭痛が起こる場合に、薬を服用してくださいね。

自分の”予告サイン”を知っておくことが、ダメージを最小限にする鍵です。

おわりに


偏頭痛は「治す」というより「うまく付き合う」病気です。
トリガーを知り、薬を正しく使い、生活を整える——この3つを地道に続けることで、偏頭痛に振り回される日は必ず減っていきます。
「どうせ薬を飲んでも……」と諦めている方こそ、一度頭痛専門医に相談してみてください。選択肢は、思っているより多いはずです。

辛い時期に入りましたが、これらの対処法を用いて上手に頭痛と付き合っていきましょう。

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