新聞配達のバイクが何故速くなったのか?
朝4時過ぎ、バイクの音で目が覚めた。
新聞配達だ。まだ少し冷たい空気の中を、音だけが先に走っていく。
20年前、あの音は一軒ずつ止まっていた。
ポストに朝刊を押し込む、かさっという音まで聞こえた気がする。
10年前には一棟置き、二棟置きになった。
今朝は何十棟も素通りして、ずいぶん先でようやく止まった。
紙の新聞を読む家が減ったのだろう。
それだけのこと、と言えばそれだけのことだが、朝の静けさの中に微妙な変化が感じられる。
ニュースを知る方法は増えた。
けれど、何かが便利になるたび、ひとつ消えていく音もある。
私たちの暮らしから、いつの間にか消えた音は何だろう。
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