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【本の噺】「長恨歌 不夜城完結編」のキャストを妄想する

某日、楽屋にて。

弟子
「師匠、僕も読みましたよ、馳星周さんの『不夜城』三部作」

師匠
「おー、どうでした?」

弟子
「読んでいると、心がすさんでくるような小説でしたね(笑)」

師匠
「確かにあの文体って、読んでいるうちにだんだん影響されて、自分の中の負の感情を増幅させる感じはありますね(笑)」

弟子
「でも、面白かったです。一言に『中国人』と言っても、北京、上海、東北など地方ごとの派閥があるとか、葉巻に関する豆知識とか興味深い話が詰まっていました」

師匠
「歌舞伎町を中心とした猥雑な世界観はクセになりますよね」

弟子
「3作とも主人公が違うというのも良かったですね。1作目の主人公、健一が2作目で暗躍し、3作目で終焉を迎えるという流れがちょっと『スター・ウォーズ』のアナキン・スカイウォーカーを連想しました」

師匠
「私は映画を先に観てしまったので、3作とも頭の中で健一は金城武さんを思い描きながら読んでますね」

弟子
「金城さんの起用は本当に天才的ですよね。2作目は過激な描写が多くてちょっと映像化は難しそうですね。でも、3作目ならいけそうな気がします」

師匠
「Netflixのドラマとかで観たいですよね」

弟子
「主人公の武基裕は山田孝之さんにやってもらいたいですね。徐鋭はディーン・フジオカさんで」

師匠
「いいですね。徐鋭って実は映画版『不夜城』にも出ていて、まだ小学生くらいのガキなんですよね。その彼が3作目であんな形で出てくるというのはちょっと感慨深いものがありました」

弟子
「前2作を読んでいると、割と3作目のラストの展開は読めちゃいましたね」

師匠
「あれは隠す気は全然なくて、むしろ『反復のモチーフ』としてわざとああしているという感じですね」

弟子
「そこもちょっと『スター・ウォーズ』っぽいんですよね。アナキンとルークが似たような体験をしていく感じみたいで。でも、力のある人が後継者を探し始めた途端、急にもの悲しい感じになりますね」

師匠
「うん、確かに『長恨歌』の健一はかなりエグいやり方で立ち回ってはいるけど、2作目ほどの怖さはないですね。葉巻とかにこだわっている場合じゃないだろうと(笑)」

弟子
「そうそう。でも、そのあたりの哀愁も込みで健一の魅力なのかなと思います。それを金城さんで観たいというのはありますね」

師匠
「問題は時代設定ですね。スマホもそんなに普及していない時代だから成立している場面もあるから、2004年を舞台に描く必要があります」

弟子
「金城さんは当時と見た目があまり変わってないんで行けそうですね」

師匠
「全然、イケますね。ただ、歌舞伎町は当時からずいぶん変わってしまっているので、セットやCGで再現しなくちゃなりません」

弟子
「これだけ急スピードでいろんなものが進化していくと小説やコミックの映画化ってどんどん大変になってきますね」

師匠
「もしかしたら劉健一の情報収集能力って、あの時代だからすごかった説はありますね。今だったらAIとかSNSがあるので、健一もあんなに上手く立ち回ることができないかもしれません」

弟子
「あるいはめちゃめちゃ使いこなして、後継者なんていらないくらい全部1人でやっちゃうんじゃないですか(笑)」

師匠
「そんな劉健一、見たくないなあ(笑)」


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