アリババ・愛の乞食【感想】
紫テントにて、「アリババ」「愛の乞食」の2作品を観劇して参りました。
作品の感想ももちろんですが、暑さ対策を万全にと言われましてもどこまですれば良いのか、どのくらいの暑さなのか等情報は多いに越したことはないと思いますので熱中症対策も記録しておきます。
感想がだらだらと長くなる気がするため、暑さ対策から書いていこうと思います。
指定席上段、花道横
・塩分タブレット←◎開演前と休憩中に。周囲を見回してみても食べている方が多い印象です。
・凍ったスポーツ飲料(開場30分前に購入)←◎そこまで溶けません。氷の音に気をつけて下さい。
・冷感タオル←◎愛の乞食の公演時間は1時間以上あったので最後まで保ちませんがおすすめです。
・ロールオンタイプの冷感スティック←○風がないので単体ではあまり涼しく感じませんがお借りした団扇で仰ぐときに活躍しました。
・全身に使える冷感スプレー←△お隣の方と席が近いので使用できず。待ち時間に一度使ったのみでした。
開演前は扇風機、エアコンを付けていただいているので涼しいのですが上演中はそれがなくなります。
「アリババ」上演中はそこまで暑さを感じませんでしたが、「愛の乞食」の中盤で一気に体温が上がってきて冷凍飲料を太い血管に当て続けても下がらず、退出したくてもできない状況に追い込まれました。そうです。室内勤務のクーラー生活事務員は軽度の熱中症の症状が出始めました。
風を起こすのは手元の団扇のみです。周りなんて気にしないで下さい。風を起こしてください。熱中症になります。
感想
花園神社の境内に入るとすぐに演者の方から団扇をお借りした。
整列より数分だけ早くにお邪魔したため、どの団扇にしますか?じゃあこれで…ああでもヨドバシカメラかと発言すると他の演者さんからヨドバシはいいぞ、ここの扇風機もヨドバシで購入したからねなんて話しかけられる場面もあり開演前から楽しかった。
ただの世間話を開演前に演者の方とするなんて誰が思う。
テント内で物販を手売りしてくれると聞いていたため、外では買わずに入場。(入場案内もチケットのもぎりも、座席案内まですべて演者の方がこなしています)
お釣りなくぴったり現金を準備して、元気に手を挙げて、よく通るパンフ1冊でよかったですか?との問いに頷いて無事購入。
物販が終わっても、開演までの数分間、荷物を落とすと帰ってこないだとか、階段の段差が一部トラップになっているから気をつけてほしいだとか、注意事項のアナウンスを面白おかしく話してくださるから普段なら開演までスマホを触ってだらだらと時間を潰すのに、スマホの電源を落として会場の雰囲気に身を任せていたらあっという間に開演時間になっていた。
「アリババ」
蚊取り線香の落ち着く匂いの中、暗転し、幕が上がった舞台の上には宿六と貧子の2人だけの世界があった。宿六が裸足で黒い馬を追いかけたのだと嬉々として語り始める。
掛け合いのテンポ感がよく気持ちが良い。
宿六は統合失調者なのだろうかと疑問を抱きながら観ていた。
『ここはアリババ、謎の街』
印象に残っているのは真っ赤な地球儀を赤子を抱くように大切そうに抱えて貧子が歌い始めるシーン。
このアリババという街を何と捉えるかで全ての認識が変わるような気がする。
赤子を宥めるには悲しい、泣きたくなるような歌。ずっと耳中に残っていてこのnoteを書いている今も口ずさんでしまっている。
ふと思ったけれどこの赤い地球儀を最初から赤子として見たらどう感じるか気になった。これは次回観劇時に確認したい。
吃音の子供の言葉を最後まで聞かずに面倒そうに遮るし、奇形児の子供も出てくる。16人の児は誰もがどこかしらに障害を抱えている。
昨今のテレビドラマではなかなか見れないであろう表現が他にもたくさんあってこれだから舞台を見に行くのはやめられない。
「愛の乞食」
アリババに比べて理解に苦しむ作品だった。
話の筋や思想よりも感覚的に楽しむものだとは聞いていたがここまでとは思っておらず、一度しか見られないからと考察しながら見たら泥沼に陥った。
いわゆるストーリーと言われる、起承転結のあるはっきりした話を唐作品に求めるべきではないとわかっていても今まで触れてきた作品たちの当たり前が通用しないと困惑する。
頭を悩ませながら見始めて、途中で考えることを放棄し、舞台から感じる熱気や隣を演者が通り過ぎていくときに起こる風、テントの外のざわめきに身を任せた途端にアングラ演劇の世界に入り込めたのが不思議だ。
現代人を絵に描いたような気弱な生命保険屋の田口が、マントを羽織ると共に海賊のミステリアスで殺気だった雰囲気を身に纏ったのが圧巻だった。
屋台崩しというのも面白い。
テントの裏の道を通る車も何をしているのだとちらりと横目で確認する歩行者も丸見えで、物語の中の現実と幻想、現在と過去、そして現実と物語までもを混ぜ合わせた唯一無二の空間になっていた。
まとめ
役者さんのエネルギーをダイレクトに感じられるテント公演は見ているこっちまで疲れてヘトヘトになりました。
伝えたいことが沢山あったのに数分では整理できなくて感想の用紙には「また来ます」とだけしか書けませんでした。それが心残りになっています。
でも勢いで行ってみてよかったです。舞台もほぼ観劇したことのない初心者ですが、ライブ等、ナマの物を観るのが好きなのでとても幸せな時間でした。
先行抽選に間に合わなかったため、一般で名古屋のチケット取れればいいなと思ってます。
また来ますなんて宣言しちゃってますし、もう1度観れば愛の乞食も最初から没入して観れるような気がしています。
秋の公演は全編関西弁でしたね。テント公演とはまた違った雰囲気になるのだろうかとまだチケットすら入手していない今から楽しみで仕方ありません。
