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某市立看護学校(正看)生活科学オリエンテーション案

皆さん、sunsetです。今年で看護学校の福祉制度と福祉用具の非常勤講師を始めてから20年になります。それで、今年はシラバスも変えて、教材の改定を始めていますので。そのお話を参考にしてもらえたらということで記事を書きます。冒頭の画像には黒人・白人・黄色人種と地球上に生きている様々な人種の人を掲げてありますが、なぜ様々な人種を掲げたのかは、記事の中でやがてわかります。

まず、人類にとって福祉とは何か?という問いから考えてみましょう。アフリカ中部でジャングルが乾燥に見舞われ砂漠化とサバンナ化してゆく中で原人から進化して直立二足歩をする人類、ホモ・エレクトスが現れました。立つことで大きな脳の獲得と両手が自由になり、文化や言語・火の使用、道具の発達等の人間的な特性をもたらしましたが180万年前、食べ物に窮したホモ・エレクトスは生きるために「出アフリカ」というグレートジャーニーに旅立ちました。これが人類のアフリカ以外への第一次拡散です。時代は更に下って40万年ほど前にヨーロッパから中東地方にホモ・ネアンデルタール人が現れます。そして4万年ほど前に私達の直接の祖先、ホモ・サピエンスが出現して第2時出アフリカ拡散が起きました。

第一次・第2次「出アフリカ・グレートジャーニー」

さてここで1990年に提唱されたヒト・ゲノム計画について少し説明します。36億あるDNA塩基核酸の配列をゲノムといい、これの配列をすべて解読するという計画で日本を含めて世界のコンピュータを駆使して解読作業が進み2000年にほぼ解読ができました。ライプチヒにあるマックス・プランク研究所の人類学の天才科学者が、ネアンデルタール人の脊髄化石からゲノムを取り出し解読し世界中の様々な人種のゲノムと比較検討したところ、第2次出アフリカのときアフリカに残ったネグロイドの人々は、ネアンデルタール人との接触が無かった為、その遺伝子には、ネアンデルタール由来の遺伝子は、ありませんでした。ところが、それ以外の白人・モンゴロイドの様々な人種全てにおいてネアンデルタール由来の遺伝子が発見されました。白人で概ね2.3%、モンゴロイドで2.7%程度、更に中国大陸や日本人のゲノムの中にシベリアで発見されたデニソワ人のゲノムも解読されています。ネグロイドの人々はホモ・サピエンスのオリジナルの人種であって、それ以外のすべての人種は他の人種との混血という歴史の中から進化を遂げて来たと解されます。

4万年前、アフリカ

を出たホモサピエンスはおよそ1万人。20万年前からヨーロッパに居たネアンデルタールはおよそ6千人。あまりにも少人数でほとんど絶滅危惧種としか思えませんけど、この微々たる風前の灯のような2つの人類の出逢いが現在の80億人の人類へと続いていきます。どうしてその様な奇跡的な生き残りが可能だったかという根拠として、イラク北部にあるシャニダール洞窟で発見されたネアンデルタール人の化石10体の内シャニダール1号化石は、6万年前の40~50歳の高齢な男性。左眼窩の粉砕骨折・右麻痺及び変形による歩行困難。右手数カ所の骨折及び前腕欠損という状態で、狩りは不可能だが傷は治癒してその後長期に生存していた形跡。養われ介護されていた人類最古の福祉の証拠と考えられている。原始的生活の中では、身体障害や疾病は生命維持に決定的な不利をもたらし、生存が困難となる。
しかし、ホモサピエンスの最初のグループの人口が1万人程度と目されていることからも常識的には絶滅危惧種に相当し、その子孫が地球上で80億人に増加するなどということは、殆ど想像を絶する奇跡中の奇跡である。傷を負って狩りができなくなった者は餓死以外の運命はあり得ないと思えるが、僅かな獲物を分かち合い、いたわり合い、協力しあって、虚弱な仲間を養って、身を寄せ合って生きてきた人類史。そこに、人類の繁栄の特異な性質がある。私達は福祉と医療と教育と仲間たちとの絆と社会性という人類特有の存在基盤によって困難な状況を乗り越えて生き延びてきたのです。

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