Asanaのワークマネジメント完全解説|機能・料金・導入事例を徹底比較
「Asanaを導入したいけど、本当に自社に合うのかわからない」
「無料プランと有料プランで何が違うのか知りたい」
「他のツールと比較して、Asanaを選ぶべき理由は何だろう」
Asanaについてお悩みではありませんか?
ワークマネジメントツールの選定は、組織の生産性を大きく左右する重要な意思決定です。
しかし、機能の違いや料金体系、実際の導入効果を正確に把握しないまま導入を進めると、定着せずに終わってしまうリスクがあります。
本記事では、Asanaのワークマネジメントについて、基本概念から主要機能、料金プラン比較、Monday.com・Notion・Backlogとの違い、そして富士通やSansanなど国内大手企業の導入事例まで、網羅的に解説します。
さらに「Asanaは使いにくい」という評判の真相と解決策、初めての方でも失敗しない導入ステップもご紹介します。
この記事を読めば、Asanaが自社に最適かどうかを判断し、導入から定着までの具体的なロードマップを描けるようになります。

1.Asanaのワークマネジメントとは?従来の仕事管理との違い
「ワークマネジメント」という言葉を聞いたとき、タスク管理やプロジェクト管理との違いが分からないと感じる方は少なくありません。
Asanaは単なるタスク管理ツールではなく、「ワークマネジメントプラット
フォーム」として位置づけられています。
この概念を正しく理解することが、Asana導入の価値を判断する第一歩となります。
Asana公式サイトでは、ワークマネジメントを「チームの目標達成を支援するために、仕事の計画や調整、追跡を一元的に行う仕組み」と定義しています。
これはタスクやプロジェクトを個別に管理するのではなく、組織全体の流れを見える化し、優先順位や責任分担を明確にするという考え方です。
従来の日本企業では、メールや会議、スプレッドシートに頼った情報共有が一般的でした。
しかし、この方法では情報が分散しやすく、進捗の把握や合意形成に時間がかかるという課題があります。
ワークマネジメントを導入すれば、「誰が・いつまでに・どのタスクを担当しているか」が一目でわかり、コミュニケーションや意思決定がスムーズになります。
「日本の労働生産性の順位は、OECD加盟諸国の38カ国のうち29位。中小企業は大企業の半分以下の労働生産性しかない」
この状況を打破するためにも、ワークマネジメントという新しい概念を理解し、適切なツールを選定することが重要です。
<この章でわかること>
(1)タスク管理・プロジェクト管理・ワークマネジメントの違い
(2)Asanaが解決する5つの組織課題
(3)市場評価で見るAsanaの将来性【Gartner/Forresterリーダー企業】

(1)タスク管理・プロジェクト管理・ワークマネジメントの違い
タスク管理、プロジェクト管理、ワークマネジメントは、それぞれ異なる階層レベルで機能する管理手法です。
これらの違いを正確に理解することで、自社の課題がどのレイヤーに該当するかを判断できるようになります。
タスク管理とは何か
タスク管理は、個人または小規模チームレベルで機能し、具体的な作業項目の完了に焦点を当てます。
期間は通常数日から数週間で、明確な成果物が定義されており、戦術的な実行効率を重視します。
例えば、「営業報告書の作成」「顧客へのメール返信」「会議資料の準備」といった具体的な作業がタスク管理の対象となります。
ToDoリストやチェックリストを使って個人の業務を整理することが、タスク
管理の基本形です。
タスク管理ツールは、個々の作業の抜け漏れを防ぎ、期限を守るために活用されます。
プロジェクト管理とは何か
プロジェクト管理は、複数のタスクや関係者を含む、より大きな取り組みを管理する手法です。
明確な開始日と終了日があり、特定の目標や成果物の達成を目指します。
ガントチャートやWBS(Work Breakdown Structure)を使って、タスク間の依存関係やスケジュールを管理することが一般的です。
プロジェクト管理では、リソース配分、リスク管理、ステークホルダーとのコミュニケーションなど、より広範な要素を考慮します。
PMI(Project Management Institute)が定義するPMBOK(Project
Management Body of Knowledge)が、プロジェクト管理の国際標準として
広く認知されています。
ワークマネジメントとは何か
ワークマネジメントは、タスク管理とプロジェクト管理を包含する上位概念として位置づけられます。
組織全体のレベルで機能し、複数のプロジェクトとリソースの調整、戦略的目標との整合性確保、長期的な価値創造を目的とします。
Asana公式サイトによると、ワークマネジメントはプロジェクトマネジメントとは異なり、単にタスクを完了させたり、単一の成果物に取り組むためだけに使うものではありません。
むしろ、チーム全体の働き方を広範囲に管理する手段であり、長期的に組織全体でより優れたコーディネートを実現するプロセスと仕事の計画をセットアップするためのものです。
ワークマネジメントでは仕事の全体像と仕事のすべての要素の関連性が示されるため、チームメンバー全員がそれぞれの仕事が会社や組織のより大きな目標にどう貢献するのかを把握できます。
3つの概念の階層構造
これら3つの概念は、以下のような階層構造を形成しています。
最下層にあるのがタスク管理で、個人の日々の業務を管理します。
その上にプロジェクト管理があり、複数のタスクを束ねて特定の目標達成を目指します。
最上位にワークマネジメントがあり、複数のプロジェクトを横断的に管理し、組織全体の戦略目標との整合性を確保します。
適用規模の目安
具体的な適用規模の目安として、5人以下のチームではタスク管理ツールで十分です。
5人から20人程度の組織では、プロジェクト管理機能を備えたツールが必要になります。
20人を超える組織や複数プロジェクトが並行する環境では、ワークマネジメントプラットフォームが効果を発揮します。
50人以上の組織では、エンタープライズレベルのワークマネジメントソリューションが推奨されます。
Asanaのポジショニング
Asanaは、タスク管理、プロジェクト管理、ワークマネジメントのすべての
階層に対応できる包括的なプラットフォームとして設計されています。
小規模チームの日々のタスク管理から、大企業の全社的なポートフォリオ管理まで、組織の成長に合わせてスケールアップできることが特徴です。
特に「ゴール」機能を使うことで、日々のタスクと組織の戦略目標を紐付け、メンバー全員が自分の仕事の意義を理解しながら業務を進められるようになります。
(2)Asanaが解決する5つの組織課題
Asanaの導入を検討する際、多くの企業が抱える共通の課題があります。
ここでは、Asanaが具体的にどのような組織課題を解決できるのかを5つの観点から解説します。
課題1:情報のサイロ化と見えない仕事
多くの組織では、部門やチームごとに異なるツールや管理方法を使用しています。
その結果、情報がサイロ化し、他のチームが何をしているのか把握できない状況が生まれます。
Asanaでは、すべての仕事を一つのプラットフォームで管理することで、組織全体の透明性を確保できます。
「誰が・何を・いつまでに」行っているかが可視化されるため、重複作業を防ぎ、チーム間の連携がスムーズになります。
Asana独自の「Work Graph®」データモデルにより、仕事の文脈と関係性がすべてマッピングされ、関連する情報に素早くアクセスできます。
課題2:進捗状況が見えない不透明性
メールやチャットで進捗を確認する方法では、リアルタイムの状況把握が困難です。
「あの件、どうなっていますか?」という確認の連絡が日常的に発生し、本来の業務時間が奪われます。
Asanaでは、プロジェクトのダッシュボードやステータス更新機能により、進捗状況をリアルタイムで把握できます。
ポートフォリオ機能を使えば、複数のプロジェクトの状況を一覧で確認でき、遅延リスクを早期に発見できます。
経営層やマネージャーは、個別に確認しなくても全体像を把握でき、迅速な意思決定が可能になります。
課題3:仕事の調整に費やす無駄な時間
Asanaが実施した調査によると、日本のナレッジワーカーは1日の仕事の約60%を「仕事のための仕事」(会議、メール、情報検索など)に費やしています。
本来注力すべき創造的な業務や戦略的な仕事に時間を割けていないのが実情です。
Asanaのルール機能(自動化)を活用することで、定型的な作業を自動化し、手作業による調整時間を大幅に削減できます。
テンプレート機能により、繰り返し発生するプロジェクトの立ち上げ時間も短縮されます。
Asana公式サイトによると、Asanaを使用することで仕事の効率が45%向上するという効果が報告されています。
課題4:目標と日常業務の断絶
多くの組織で、経営層が掲げる戦略目標と現場の日々の業務が乖離している問題があります。
メンバーが「なぜこの仕事をしているのか」を理解できないまま作業を進めることで、モチベーション低下や優先順位の誤りが生じます。
Asanaのゴール機能を使えば、組織目標から部門目標、チーム目標、個人のタスクまでを階層的に紐付けることができます。
OKR(Objectives and Key Results)の運用も、ゴール機能を使って一元管理できます。
メンバー一人ひとりが自分の仕事が組織全体にどう貢献しているかを理解することで、主体的な行動が促進されます。
課題5:属人化による業務継続リスク
特定の担当者しか業務内容を把握していない「属人化」は、日本企業で深刻な問題です。
担当者が休暇や異動になると業務が停滞し、引き継ぎに多大な時間がかかります。
Asanaでは、すべてのタスクに関連情報(コメント、添付ファイル、サブタスク)が紐付いて記録されます。
過去の経緯や決定事項が検索可能な形で残るため、業務の引き継ぎが容易になります。
テンプレート機能により、業務プロセスの標準化も進み、誰でも同じ品質で作業を遂行できるようになります。
「タスクの見える化をすることで、経営戦略の観点から行うべきタスクが抜け漏れなく設定できているか、そのタスクに担当が決められて役割分担ができているかなどを把握することができるようになる」
Asanaは、まさにこの「タスクの見える化」を組織全体で実現するためのプラットフォームと言えます。
(3)市場評価で見るAsanaの将来性【Gartner/Forresterリーダー企業】
ワークマネジメントツールを導入する際、「一時的な流行ではなく、長期的に使い続けられるか」という将来性の判断は重要な検討事項です。
ここでは、第三者機関による客観的な評価をもとに、Asanaの市場ポジションと将来性を解説します。
Gartnerマジック・クアドラントでのリーダー選出
Asanaは、2024年12月に発表されたGartner®マジック・クアドラント™「コラボレーティブワークマネジメント(CWM)」部門において、2年連続でリーダー企業に選出されました。
Gartnerは「ビジョンの完全性」と「実行能力」の2軸で各ベンダーを評価しており、Asanaは両方の軸で高い評価を獲得しています。
Asana社の最高製品責任者であるAlex Hood氏は、「2年連続でリーダーに選出されたことは、複雑な業務環境に明確さと説明責任をもたらす当社プラットフォームの能力を裏付けている」とコメントしています。
Asanaの独自データモデル「Work Graph®」が、仕事の文脈と関係性をマッピングし、大規模でも効率的なコラボレーションを可能にしている点が高く評価されています。
Gartner Peer Insightsでの顧客評価
GartnerはPeer Insights™というユーザーレビュープラットフォームも運営しており、Asanaは「Customers' Choice」の称号を獲得しています。
この称号は、市場平均を上回る「全体的な体験」と「ユーザーの関心と採用」の基準を満たしたベンダーにのみ与えられます。
実際のユーザーからは「Asanaのおかげで管理業務の時間が削減され、より複雑な課題に集中できるようになった」「大量のタスクとプロジェクトを個人でもチーム全体でも管理するのに最適なソフトウェア」といった評価が寄せられています。
コラボレーティブワークマネジメント市場の成長
Gartnerは2023年12月に「コラボレーティブワークマネジメント(CWM)」を新たなアプリケーション領域として定義しました。
CWM市場は、従来のプロジェクト管理ツール市場から進化し、チーム協働とワークフロー自動化を重視する方向に発展しています。
この市場定義の確立により、Asanaのようなワークマネジメントプラットフォームの重要性が公式に認められたと言えます。
G2 Crowdでの評価
実際のユーザーが評価を行うG2 Crowdにおいて、Asanaはプロジェクトコラボレーション部門でLeaderの称号を獲得しています。
世界200カ国以上、17万社以上の導入実績があり、その多くの顧客から最高の評価を得ています。
特に日本語対応が充実している点や、直感的なインターフェースが日本企業での導入実績拡大に貢献しています。
将来性の判断材料
Asanaの将来性を判断する上で、以下の点が重要な材料となります。
まず、継続的な製品開発です。
AsanaはAI機能「Asana Intelligence」を積極的に強化しており、スマートサマリー、スマートアンサー、スマートステータスなどの機能を追加しています。
2024年には「AI Studio」の提供も開始し、AIによる業務効率化と知見の蓄積を本格化させています。
次に、エンタープライズ対応の強化です。
EnterpriseおよびEnterprise+プランでは、監査ログ、SIEM連携、データ保管場所の選択(日本を含む)、HIPAAコンプライアンスなど、大企業のセキュリティ要件に対応しています。
さらに、日本市場への注力も見られます。
日本語サポートの充実、日本企業向けのパートナーエコシステム構築、国内でのユーザーコミュニティ形成など、日本市場でのプレゼンス強化に継続的に投資しています。
なお、ITリテラシーが高くない組織でも導入しやすいツールを検討している場合は、株式会社スーツが提供する経営支援クラウド「スーツアップ」も選択肢の一つです。
エクセルやスプレッドシートなど表計算ソフトのようなインターフェースですぐに使い始められる点、入力項目が少なくタスクひな型機能など入力補助
機能が豊富で使い続けられる点、弁護士、会計士や経営コンサルタントなど
プロフェッショナルとAIが制作したタスクひな型機能が優れている点から、特に日本の中小企業に適したソリューションとして注目されています。

2.Asanaのワークマネジメントの主要機能と使い方
Asanaには多彩な機能が搭載されており、個人のタスク管理から組織全体のポートフォリオ管理まで幅広い用途に対応しています。
しかし、機能が豊富であるがゆえに「どの機能を使えばいいのか分からない」という声も聞かれます。
本章では、Asanaの主要機能を体系的に解説し、自社業務にフィットするかどうかを判断するための情報を提供します。
Asana公式サイトによると、Asanaは「より効率的なプロセスを作成して、すべての部門のプロジェクトをシームレスに管理し、短時間でより多くの成果を上げる」ことを目指して設計されています。
12,000件を超えるユーザーレビューで、ワークマネジメントとOKRソフトウェアのリーダー企業として評価されている点も、機能の充実度を裏付けています。
各機能を理解することで、無料プランで試す際にも何を検証すべきかが明確になります。
<この章でわかること>
(1)タスク管理機能|個人利用での活用法
(2)タイムライン・ガントチャート機能|プロジェクト可視化
(3)ポートフォリオ機能|複数プロジェクトの一元管理
(4)自動化(ルール)機能|便利な使い方5選
(5)ゴール機能|OKR・目標管理との連携

(1)タスク管理機能|個人利用での活用法
Asanaはチーム利用が前提と思われがちですが、個人でも十分に効果を発揮できるツールです。
ここでは、個人利用での具体的な活用シナリオと、効果的な使い方を解説します。
マイタスク機能の活用
Asanaの「マイタスク」機能は、自分に割り当てられたすべてのタスクを一覧表示する機能です。
複数のプロジェクトに参加している場合でも、自分がやるべきことが一目で把握できます。
タスクは「今日」「近日中」「後で」の3つのセクションに自動分類され、優先順位に基づいた作業が可能です。
朝、Asanaを開けば当日やるべきタスクが一目でわかる状態になります。
GTD(Getting Things Done)メソッドを実践している方にとって、マイタスクは「次のアクションリスト」として機能します。
タスクの基本構造
Asanaのタスクには、以下の要素を設定できます。
タスク名は、具体的で行動を示す表現(例:「○○資料を作成する」)にすることが推奨されます。
担当者は、個人利用の場合は自分自身を設定します。
期限は、日付だけでなく時刻まで設定可能で、リマインダー機能と連携します。
説明欄には、タスクの詳細情報、背景、参考リンクなどを記載できます。
サブタスクを使えば、大きなタスクを細かいステップに分解して管理できます。
リストビューとボードビューの使い分け
Asanaでは、同じプロジェクトを複数のビュー形式で表示できます。
リストビューは、タスクを縦に並べて表示する形式で、大量のタスクを効率的にスキャンするのに適しています。
期限順や優先度順にソートすることで、今やるべきことを素早く特定できます。
ボードビュー(カンバン形式)は、タスクをステータス別の列に配置する形式です。
「未着手」「進行中」「完了」といった列を作り、タスクをドラッグ&ドロップで移動させます。
視覚的に進捗状況を把握できるため、仕事の流れを意識した管理に向いてい
ます。
個人利用のプロジェクト設計例
個人でAsanaを活用する際の具体的なプロジェクト設計例を紹介します。
まず「日常業務」プロジェクトを作成し、定期的に発生するタスクを登録します。
繰り返し設定を使えば、毎日・毎週・毎月のルーティンタスクを自動生成できます。
次に「プライベート」プロジェクトを作成し、個人的なToDoや目標を管理します。
Asanaの無料プラン(Personal)でも、このような個人利用は問題なく行えます。
フリーランス・個人事業主の活用法
フリーランスや個人事業主の方は、クライアント別にプロジェクトを分けることで、案件管理が効率化されます。
各クライアントとのタスクを独立したプロジェクトで管理し、納期や請求タイミングを把握します。
カスタムフィールド機能を使えば、「請求ステータス」「単価」などの独自項目を追加できます。
ただし、カスタムフィールドの一部機能は有料プランで提供されるため、無料プランでの制限を確認しておくことが重要です。
「チームのタスク管理は、経営戦略の実行に向けて、チーム単位で、それぞれ具体的なタスクに落とし込んで、そのタスクをチーム内で効率よく実行していくためのマネジメントシステムである」
このような考え方は、個人利用においても応用できます。
個人の場合、「チーム」を「自分の役割」に置き換え、複数の役割(営業、制作、経理など)を管理する感覚でAsanaを活用すると効果的です。
(2)タイムライン・ガントチャート機能|プロジェクト可視化
プロジェクトの全体スケジュールや依存関係を視覚化することは、計画立案と進捗管理において極めて重要です。
Asanaのタイムライン機能は、従来のガントチャートツールと同等の機能を提供しながら、より直感的な操作性を実現しています。
タイムライン機能の概要
タイムライン機能は、プロジェクト内のタスクを横軸(時間軸)に沿って表示する機能です。
各タスクが開始日から終了日までのバーとして表示され、プロジェクト全体のスケジュールを俯瞰できます。
タスク間の依存関係(このタスクが終わらないと次のタスクを開始できない、など)も線で接続して表示されます。
スケジュールの重複や空白期間が視覚的に分かるため、リソース配分の最適化に役立ちます。
ガントチャートとの違いと利点
従来のガントチャートツールと比較した場合、Asanaのタイムラインには以下の利点があります。
まず、リアルタイム更新です。
タスクの期限を変更すると、タイムライン上で即座に反映され、関連するタスクへの影響も可視化されます。
次に、ドラッグ&ドロップでの直感的な操作です。
タスクのバーを直接ドラッグして期間を変更したり、位置を移動したりできます。
また、他のビューとのシームレスな切り替えも特徴です。
同じプロジェクトをリストビュー、ボードビュー、タイムラインビュー、カレンダービューと切り替えて表示できます。
依存関係の設定方法
タスク間の依存関係は、タイムライン上で視覚的に設定できます。
あるタスクから別のタスクへ線をドラッグすることで、「このタスクが完了したら次のタスクを開始」という関係を定義します。
依存関係が設定されていると、先行タスクの期限が変更された際に、後続タスクへの影響が警告として表示されます。
これにより、スケジュール変更の連鎖的な影響を事前に把握し、適切な調整が可能になります。
マイルストーンの活用
マイルストーンは、プロジェクトの重要な節目を示すタスクです。
タイムライン上でひし形のアイコンとして表示され、進捗の基準点として機能します。
「設計フェーズ完了」「ユーザーテスト開始」「本番リリース」など、プロジェクトの主要な達成点をマイルストーンとして設定します。
マイルストーンに向けた進捗を定期的にレビューすることで、プロジェクト全体の健全性を把握できます。
注意点:タイムラインは有料機能
タイムライン機能は、Asanaの有料プラン(Starter以上)で利用可能な機能です。
無料プラン(Personal)では、リストビュー、ボードビュー、カレンダービューは利用できますが、タイムラインは利用できません。
プロジェクトのスケジュール管理を重視する場合は、有料プランへのアップグレードを検討する必要があります。
30日間の無料トライアルでタイムライン機能を試し、自社の業務にフィットするか検証することを推奨します。
(3)ポートフォリオ機能|複数プロジェクトの一元管理
経営層やPMO(Project Management Office)にとって、複数のプロジェクトを俯瞰して管理することは重要な課題です。
Asanaのポートフォリオ機能は、この課題を解決する強力なツールです。
ポートフォリオ機能とは
ポートフォリオは、複数のプロジェクトをグループ化して一覧表示する機能です。
各プロジェクトのステータス、進捗率、担当者、期限などを一つの画面で確認できます。
プロジェクトの優先順位付けや、リソースの再配分の判断材料として活用されます。
部門別、顧客別、製品ライン別など、任意の基準でプロジェクトをグルーピングできます。
ステータス更新とヘルスチェック
ポートフォリオ内の各プロジェクトには、ステータス(順調/リスクあり/要対応)を設定できます。
プロジェクト責任者が定期的にステータスを更新し、現状と課題を報告します。
ポートフォリオビューでは、すべてのプロジェクトのステータスが色分けで表示されるため、問題のあるプロジェクトを一目で特定できます。
経営層は、個々のプロジェクトの詳細に入り込まなくても、全体の健全性を把握できます。
ワークロード機能との連携
ポートフォリオと連携するワークロード機能では、チームメンバーのリソース配分を可視化できます。
各メンバーが複数のプロジェクトでどれだけのタスクを抱えているかをグラフで表示します。
過負荷になっているメンバーや、余裕のあるメンバーを特定し、タスクの再配分を検討できます。
リソースの最適化により、プロジェクト全体のスループット向上が期待できます。
富士通での活用事例
Asana公式サイトの導入事例によると、富士通株式会社では全社DXプロジェクト「フジトラ」の管理にAsanaのポートフォリオ機能を活用しています。
150以上あるプロジェクトの分類、状況把握、目標の設定、それに対する現在地などを整理し、公開する仕組みとしてAsanaが選ばれました。
富士通のデジタルシステムプラットフォーム本部CIO Office石橋太氏は、「Asanaの魅力のひとつがUI/UXです。仕事に集中できるような仕組みが組み込まれていて、動作も軽快かつ遊び心たっぷりのUIで、どんな層の方でも使いやすいと思っています」とコメントしています。
注意点:ポートフォリオは有料機能
ポートフォリオ機能は、Asanaの有料プラン(Starter以上)で利用可能です。
Advancedプランではポートフォリオの設定上限が100個まで、Enterpriseプラン以上では無制限となります。
組織の規模や管理するプロジェクト数に応じて、適切なプランを選択する必要があります。
(4)自動化(ルール)機能|便利な使い方5選
手作業の繰り返しを減らし、業務効率を向上させるために、Asanaのルール機能(自動化)は非常に有効です。
ここでは、実務で役立つ5つの自動化設定例を紹介します。
ルール機能の概要
ルール機能は、特定の条件が満たされたときに自動的にアクションを実行する機能です。
「トリガー」(条件)と「アクション」(実行内容)の組み合わせで自動化を定義します。
プログラミングの知識がなくても、画面上の選択操作だけでルールを作成できます。
定型的な作業を自動化することで、人的ミスを削減し、業務の標準化を促進します。
便利な使い方1:タスク完了時の自動通知
トリガー:タスクが完了としてマークされたとき
アクション:プロジェクトメンバーにコメントで通知する
この設定により、タスクが完了したことを関係者に自動で共有できます。
「○○さんがタスクを完了しました」という手動連絡が不要になります。
特に、複数チームが関わるプロジェクトで、タスク完了の情報共有が滞りやすい場合に効果的です。
便利な使い方2:期限切れタスクの自動フラグ付け
トリガー:タスクの期限が過ぎたとき
アクション:タスクに「遅延」タグを自動追加し、担当者にリマインドする
期限を過ぎたタスクが自動的にハイライトされるため、見落としを防げます。
マネージャーは「遅延」タグでフィルタリングすることで、対応が必要なタスクを即座に特定できます。
便利な使い方3:新規タスク作成時の初期設定
トリガー:プロジェクトにタスクが追加されたとき
アクション:デフォルトの担当者を設定し、特定のセクションに移動する
新しいタスクが作成されるたびに、担当者や配置先を手動で設定する手間が省けます。
プロジェクトのルールとして「新規タスクは必ずバックログセクションに入る」といった運用を自動化できます。
便利な使い方4:ステータス変更時の担当者切り替え
トリガー:タスクが特定のセクション(例:レビュー待ち)に移動したとき
アクション:担当者をレビュー担当者に自動変更する
ワークフローの各ステージで、適切な担当者に自動的にバトンタッチされます。
「誰にレビューを依頼すればいいか分からない」という迷いがなくなり、プロセスが円滑に進みます。
便利な使い方5:優先度に基づく期限の自動設定
トリガー:タスクの優先度が「高」に設定されたとき
アクション:期限を3営業日後に自動設定する
優先度の高いタスクには短い期限を、低いタスクには余裕のある期限を自動設定できます。
チーム全体で優先度と期限の関係を標準化し、一貫した運用が可能になります。
ルール機能の利用条件
無料プラン(Personal)では、ルール機能は利用できません。
Starter以上の有料プランで利用可能となり、プランによって月間のアクション実行回数に上限があります。
Starterプランでは月250アクション、Advancedプランでは月25,000アクションまでとなっています。
自動化を本格的に活用したい場合は、Advancedプラン以上の検討が必要です。
(5)ゴール機能|OKR・目標管理との連携
日々のタスクと組織目標をどう紐付けるかは、多くの企業が抱える課題です。
Asanaのゴール機能は、OKR(Objectives and Key Results)の運用にも活用でき、戦略と実行の連携を実現します。
ゴール機能の概要
ゴール機能では、組織の目標を階層構造で設定・管理できます。
会社全体の目標、部門目標、チーム目標、個人目標を紐付けて可視化します。
各ゴールには進捗率を設定でき、関連するプロジェクトやタスクの完了状況が自動的に反映されます。
「自分の仕事が組織全体にどう貢献しているか」をメンバー全員が理解できる仕組みを提供します。
OKR運用での活用法
OKRは、Objective(目標)とKey Results(主要な成果指標)を設定する目標管理フレームワークです。
Asanaのゴール機能では、Objectiveを親ゴールとして設定し、Key Resultsを子ゴールとして紐付けます。
各Key Resultには、達成を測定するための数値目標と現在値を設定できます。
関連するプロジェクトをゴールに紐付けることで、日常業務の進捗がOKRの達成度に反映されます。
ゴールとプロジェクトの連携
ゴールには複数のプロジェクトを紐付けることができます。
例えば「Q4の売上目標達成」というゴールに対して、「新規顧客開拓プロジェクト」「既存顧客アップセルプロジェクト」を関連付けます。
各プロジェクトの進捗状況がゴールのダッシュボードに集約され、目標達成に向けた全体像を把握できます。
経営層は、ゴールダッシュボードを見ることで、戦略目標の達成状況を一目で確認できます。
進捗の可視化とレポーティング
ゴールの進捗は、自動更新と手動更新の両方に対応しています。
関連プロジェクトのタスク完了率に基づいて自動計算することも、担当者が手動で進捗を更新することもできます。
定期的なステータス更新機能により、ゴールに対する現状報告と課題共有を標準化できます。
経営会議や部門会議での報告資料としても活用できます。
富士通での活用事例
富士通株式会社では、Asanaのゴール機能を活用して「ゴールマネジメント」を実践しています。
東洋経済オンラインの記事によると、「Asanaを活用しながら、会社のゴール、チームのゴール、個人のゴールをひもづけました。そこにマイルストーンを置いて、各タスクの進捗状況を、本部長も交えたリーダーシップ会議で毎月トラッキングしていきました」と報告されています。
この結果、目標と実績を比較して差分があれば問題が発生しているとすぐに分かり、対策を打つことができるようになったとのことです。
注意点:ゴール機能の利用条件
ゴール機能は、Asanaの有料プラン(Starter以上)で利用可能です。
Starterプランでは基本的なゴール管理が、AdvancedプランではAIによるゴール達成予測などの高度な機能が利用できます。
OKR運用を本格的に行う場合は、Advancedプラン以上を検討することを推奨します。
なお、日本企業の業務慣行に最適化されたタスク管理ツールをお探しの場合は、経営支援クラウド「スーツアップ」も検討に値します。
弁護士、会計士や経営コンサルタントなどプロフェッショナルとAIが制作したタスクひな型機能により、業界・職種別のベストプラクティスを即座に活用できる点が特徴です。

3.Asanaの料金プラン完全比較|無料でできることと有料の違い
Asanaの導入を検討する際、料金プランの理解は避けて通れない重要なステップです。
「まず無料で試したい」という方も、「自社に最適なプランを見極めたい」という方も、各プランの機能差と価格を正確に把握する必要があります。
本章では、2024年に改定されたAsanaの料金体系を詳しく解説し、自社の規模・用途に対するコスト妥当性の判断材料を提供します。
Asana公式サイトによると、Asanaには「Personal」「Starter」「Advanced」「Enterprise」「Enterprise+」の5つのプランが用意されています。
価格帯は無料から企業規模に応じた個別見積もりまで幅広く、組織の成長に合わせてスケールアップできる設計となっています。
社内稟議を通す際にも、この料金情報は必須となるため、正確な理解が重要です。
<この章でわかること>
(1)無料プラン(Personal)でできること・10の制限事項
(2)有料プラン(Starter/Advanced/Enterprise)の選び方
(3)料金プラン比較表【機能×プラン一覧】

(1)無料プラン(Personal)でできること・10の制限事項
Asanaの無料プラン「Personal」は、個人や小規模チームがタスク管理を始めるのに十分な機能を備えています。
しかし、ビジネスで本格的に活用するには制限があることも事実です。
ここでは、無料プランでできることと、知っておくべき10の制限事項を詳しく解説します。
無料プラン(Personal)でできること
まず、無料プランで利用可能な主要機能を確認しましょう。
タスクの作成と管理は無制限で行えます。
タスク数、プロジェクト数に上限はなく、基本的なタスク管理は十分に行えます。
担当者、期限、説明、添付ファイルなどの基本項目を設定できます。
サブタスクを使って、大きなタスクを細分化することも可能です。
複数のビュー形式(リストビュー、ボードビュー、カレンダービュー)に対応しています。
プロジェクトを作成し、タスクをセクションで整理できます。
チームメンバーとプロジェクトを共有し、コメントでコミュニケーションを取れます。
モバイルアプリ(iOS/Android)も無料で利用でき、外出先からのタスク確認・更新が可能です。
100以上の外部アプリとの連携(Slack、Google Drive、Microsoft Teams等)にも対応しています。
制限事項1:チームメンバー数の上限
無料プラン最大の制限は、プロジェクトに参加できるメンバー数が最大10名までという点です。
11名以上のチームでAsanaを使用する場合は、有料プランへのアップグレードが必須となります。
スタートアップや小規模プロジェクトでは問題ありませんが、組織拡大時には計画的な移行が必要です。
制限事項2:タイムライン(ガントチャート)機能なし
プロジェクトのスケジュールを俯瞰するタイムライン機能は、無料プランでは利用できません。
タスク間の依存関係を視覚化したい場合は、Starter以上のプランが必要です。
カレンダービューは利用可能ですが、ガントチャート形式での表示はできません。
制限事項3:ポートフォリオ機能なし
複数のプロジェクトを一覧で管理するポートフォリオ機能は、有料プラン限定です。
PMOや経営層が複数プロジェクトを俯瞰管理する用途には、無料プランは適していません。
個別のプロジェクト管理は可能ですが、横断的な進捗把握には限界があります。
制限事項4:ゴール機能なし
OKR運用や目標管理に活用できるゴール機能は、無料プランでは利用できません。
組織目標と日々のタスクを紐付ける仕組みは、Starter以上で提供されます。
制限事項5:ルール(自動化)機能なし
タスク完了時の自動通知や、条件に応じた担当者変更などの自動化機能は利用できません。
定型作業の効率化を目指す場合は、有料プランへの移行を検討する必要があります。
制限事項6:カスタムフィールドの制限
無料プランでもカスタムフィールドは利用可能ですが、機能が限定されています。
高度なカスタムフィールド(数式、依存関係など)はAdvancedプラン以上で提供されます。
制限事項7:フォーム機能の制限
外部からのリクエストを受け付けるフォーム機能は、無料プランでは基本的な機能のみです。
分岐ロジックやカスタマイズ可能なフォームは、有料プランで提供されます。
制限事項8:レポート・ダッシュボード機能の制限
高度なレポート機能やカスタムダッシュボードは、有料プラン限定です。
プロジェクトの進捗分析やチームのパフォーマンス可視化には、機能制限があります。
制限事項9:ワークロード機能なし
チームメンバーのリソース配分を可視化するワークロード機能は利用できません。
誰がどれだけのタスクを抱えているかの把握は、手動で行う必要があります。
制限事項10:管理者機能・セキュリティ機能の制限
組織レベルの管理機能(ユーザー管理、権限設定、監査ログなど)は大幅に制限されています。
SAML/SSO認証、データエクスポート制御などのセキュリティ機能は、Enterprise以上で提供されます。
「システムは道具である。使用する人にやる気がないと導入も運用もされない。多くの会社でデータ入力をし続けられないためにシステム運用が継続できない状況に陥っている」
無料プランで試す際も、チームメンバーが継続的に使用できるかどうかを検証することが重要です。
(2)有料プラン(Starter/Advanced/Enterprise)の選び方
Asanaの有料プランは複数あり、それぞれ対象とする組織規模や必要機能が異なります。
ここでは、各プランの特徴と選定基準を解説し、自社に最適なプランを判断するための情報を提供します。
Starterプラン:チームでの本格運用を始める方向け
Starterプランは、月額1,200円/ユーザー(年払い)で提供されています。
最大500名までのユーザーが参加可能で、中小企業のチーム利用に適しています。
5ライセンスからの購入が可能で、最小構成では年間72,000円から利用開始できます。
主な追加機能として、タイムライン(ガントチャート)、ゴール機能、ルール(自動化)機能が利用可能になります。
マイルストーン、依存関係の設定、プロジェクトテンプレートなど、プロジェクト管理に必要な機能が揃います。
カスタムフィールドの活用範囲も広がり、プロジェクトに応じた情報管理が可能になります。
こんな組織におすすめです。
10名を超えるチームでAsanaを使用したい場合に最適です。
プロジェクトのスケジュール管理(タイムライン)を活用したい場合にも適しています。
定型作業の自動化を進めたい組織にも向いています。
Advancedプラン:複数チーム・プロジェクトを管理する方向け
Advancedプランは、月額2,700円/ユーザー(年払い)で提供されています。
Starterプランの全機能に加え、より高度な管理機能が追加されます。
ポートフォリオ機能により、複数プロジェクトを横断的に管理できるようになります(上限100ポートフォリオ)。
ワークロード機能で、チームメンバーのリソース配分を可視化できます。
高度なレポート機能、カスタムダッシュボードにより、詳細な分析が可能になります。
フォームの分岐ロジック、承認機能、校正機能なども利用可能です。
自動化(ルール)のアクション数も大幅に増加し、月25,000アクションまで実行できます。
AI機能(Asana Intelligence)も利用可能で、スマートサマリー、スマートステータスなどが活用できます。
こんな組織におすすめです。
PMOや経営層が複数プロジェクトを俯瞰管理したい場合に最適です。
チームのリソース配分を最適化したい組織にも適しています。
高度なレポーティングや分析を行いたい場合にも向いています。
Enterpriseプラン:大規模組織・セキュリティ重視の方向け
Enterpriseプランは、個別見積もりでの提供となります。
ユーザー数の制限がなく、大規模組織での全社導入に対応しています。
SAML/SSO認証、カスタムブランディング、高度な管理者コントロールが利用可能です。
データエクスポート制御、ユーザープロビジョニング(SCIM)など、IT管理者向け機能が充実しています。
自動化(ルール)のアクション数は無制限となり、大規模な業務自動化が可能です。
AI機能も無制限で利用でき、組織全体での活用が進められます。
優先サポートにより、問題発生時の迅速な対応が受けられます。
こんな組織におすすめです。
500名以上の大規模組織での導入に適しています。
セキュリティ・コンプライアンス要件が厳しい業界(金融、医療等)にも向いています。
全社的なIT統制を必要とする上場企業や大企業に最適です。
Enterprise+プラン:最高レベルのセキュリティを求める方向け
Enterprise+プランは、Asanaの最上位プランです。
Enterpriseプランの全機能に加え、コンプライアンス要件への対応が強化されています。
監査ログ、監査ログAPI、SIEM連携により、詳細なセキュリティ監視が可能です。
情報漏洩対策(DLP)、アーカイブ、eDiscovery連携にも対応しています。
データ保管場所を米国、欧州、オーストラリア、日本から選択できます。
HIPAAコンプライアンスにも対応しており、医療関連データの取り扱いにも適しています。
プレミアムレベルのサポートにより、専任のカスタマーサクセスマネージャーが付きます。
プラン選定のフローチャート
最適なプランを選ぶための判断フローを示します。
まず、チーム人数が10名以下かどうかを確認します。
10名以下であれば、まず無料プラン(Personal)で試用することを推奨します。
10名を超える場合、または高度な機能が必要な場合は有料プランを検討します。
次に、タイムラインやゴール機能が必要かどうかを確認します。
これらの機能が必要であれば、Starter以上のプランが必要です。
さらに、複数プロジェクトの横断管理やワークロード機能が必要かどうかを確認します。
これらが必要であれば、Advancedプランを検討します。
セキュリティ要件が厳しい、または500名以上の大規模導入の場合は、Enterprise以上を検討します。
(3)料金プラン比較表【機能×プラン一覧】
社内稟議用資料や上長説明に使える、Asanaの料金プラン比較表を作成しました。
各プランの機能差を一覧で確認し、自社に最適なプランを選定する際の参考にしてください。
基本情報の比較項目

タスク・プロジェクト管理機能の比較

組織管理機能の比較

自動化・AI機能の比較

連携・セキュリティ機能の比較

年間コスト試算例
実際の導入を検討する際の参考として、組織規模別の年間コスト試算を示します。
10名のチームでStarterプランを利用する場合、年間144,000円(1,200円×10名×12ヶ月)となります。
30名の部門でAdvancedプランを利用する場合、年間972,000円(2,700円×30名×12ヶ月)となります。
100名の組織でAdvancedプランを利用する場合、年間3,240,000円となります。
これらのコストに対して、会議時間削減、残業時間削減、生産性向上などの効果を試算し、ROIを算出することが重要です。
富士通の事例では、Asana導入により1チーム当たり週7.5時間の創出が実現したと報告されています。
なお、コストパフォーマンスを重視する中小企業の場合、経営支援クラウド「スーツアップ」も選択肢の一つです。
スタータープランは月額500円/ユーザー、スタンダードプランは月額1,080円/ユーザーから利用可能で、エクセルライクなインターフェースにより学習コストを抑えながら導入できます。
入力項目が少なく、タスクひな型機能などの入力補助機能が豊富なため、ITリテラシーが高くない組織でも継続的に使い続けやすい点が特徴です。

4.「Asanaは使いにくい」の真相|評判の原因と解決策
Asanaを検討する際、インターネット上で「Asanaは使いにくい」「Asanaは難しい」といった評判を目にすることがあります。
一方で、「Asanaで業務効率が劇的に向上した」「もうAsanaなしでは仕事ができない」という声も多数存在します。
この評価の分かれ目はどこにあるのでしょうか。
本章では、Asanaに対するネガティブな評判の原因を客観的に検証し、その解決策を提示します。
導入前に懸念点を把握しておくことで、失敗リスクを軽減し、スムーズな運用開始につなげることができます。
<この章でわかること>
(1)「使いにくい」と言われる5つの原因を検証
(2)Asanaが向いている組織・向いていない組織
(3)使いにくさを解消する設定・運用のコツ

(1)「使いにくい」と言われる5つの原因を検証
Asanaに対する「使いにくい」という評判には、いくつかの共通したパターンがあります。
それぞれの原因を分析し、実際にどの程度の問題なのかを検証します。
原因1:多機能すぎて何から始めればいいかわからない
Asanaは、タスク管理、プロジェクト管理、ポートフォリオ、ゴール、自動化など、非常に多くの機能を備えています。
初めて触れるユーザーにとって、この機能の豊富さが逆に「どこから手をつければいいのかわからない」という混乱を招くことがあります。
特に、従来のエクセルやメールベースの仕事管理に慣れている人にとって、新しい概念の理解に時間がかかる場合があります。
これは「使いにくい」というよりも「学習曲線がある」という表現が正確です。
解決策としては、最初からすべての機能を使おうとせず、まずタスクの作成と完了という基本操作から始めることが有効です。
Asana公式の「Asana Academy」では、初心者向けの無料トレーニングコースが提供されています。
段階的に機能を追加していくアプローチにより、無理なく習熟度を高めることができます。
原因2:日本語対応の不自然さ
Asanaは米国発のサービスであり、日本語化は後から行われています。
一部のメニューやヘルプドキュメントで、翻訳が不自然に感じられる箇所があるという指摘があります。
また、日本語での検索精度や、日本語入力時の挙動に違和感を覚えるユーザーもいます。
ただし、近年はローカライゼーションが大幅に改善されており、日本市場への注力が進んでいます。
Asana Japanの設立により、日本語サポートも充実してきています。
現在では、主要な機能はすべて日本語で利用可能であり、実務上の支障はほとんどありません。
原因3:UIデザインの好みの問題
AsanaのUIは、シンプルでモダンなデザインを採用しています。
しかし、このデザインが「直感的でない」「ボタンの位置がわかりにくい」と感じるユーザーもいます。
特に、エクセルのような表形式のインターフェースに慣れている人にとって、Asanaの画面構成は異質に感じられることがあります。
これはUIの品質の問題というよりも、慣れと好みの問題です。
リストビュー、ボードビュー、タイムラインビューなど、複数のビュー形式を試してみることで、自分に合った表示方法を見つけることができます。
キーボードショートカットを覚えることで、操作効率が大幅に向上するユーザーも多いです。
原因4:無料プランの制限による不満
前章で解説したとおり、Asanaの無料プラン(Personal)には、メンバー数10名の制限やタイムライン機能の制限があります。
無料プランで使い始めたものの、「欲しい機能が使えない」という不満を持つユーザーが、「使いにくい」という評価につなげている場合があります。
これは「使いにくい」ではなく「無料プランの機能制限」という別の問題です。
有料プランで利用可能な機能を把握した上で、自社のニーズと照らし合わせて判断することが重要です。
本格的な業務利用を検討する場合は、30日間の無料トライアルで有料プランの機能を試すことをおすすめします。
原因5:組織全体への浸透の難しさ
Asanaを導入しても、組織全体に定着せず、一部のメンバーしか使わない状態になることがあります。
「入力が面倒」「既存のやり方で十分」といった抵抗感から、Asanaへの移行が進まないケースです。
この場合、ツールの問題ではなく、導入プロセスや組織文化の問題であることが多いです。
「やはり、チームタスク管理の導入及び運用は、経営者やマネージャーのコミットメントがないとうまくいきません。運用を成功させるためには、経営者やマネージャーが使う意志を示すことが必要であり、導入したら必ず運用を継続させる覚悟が必要」
トップダウンでの導入意思決定と、継続的な運用支援が成功の鍵となります。
(2)Asanaが向いている組織・向いていない組織
すべてのツールには得意・不得意があります。
Asanaが特に力を発揮する組織と、別のツールを検討した方がよい組織の特徴を整理します。
Asanaが向いている組織の特徴
複数のプロジェクトを同時並行で進めている組織に最適です。
Asanaのポートフォリオ機能やタイムライン機能は、複数プロジェクトの横断管理に威力を発揮します。
マーケティング、製品開発、イベント運営など、多数のタスクが連携する業務に適しています。
チーム間の連携が多い組織にも向いています。
部門を越えた協業が必要な場合、Asanaのタスク共有、コメント機能、プロジェクト横断検索が役立ちます。
情報のサイロ化を防ぎ、全社的な透明性を確保できます。
リモートワーク・ハイブリッドワークを採用している組織にも最適です。
非同期コミュニケーションを前提としたAsanaの設計は、リモート環境での協業に適しています。
タスクの進捗が可視化されるため、「今何をしているのかわからない」という問題を解消できます。
OKR・目標管理を実践したい組織にも向いています。
ゴール機能を活用することで、組織目標と日々の業務を紐付けた運用が可能です。
戦略と実行の一貫性を保ちたい組織に適しています。
IT部門やデジタルに慣れた組織では導入がスムーズです。
SaaSツールの利用経験がある組織では、Asanaの操作習得が比較的早く進みます。
API連携や自動化機能を活用した高度な運用も期待できます。
Asanaが向いていない(別ツールを検討すべき)組織の特徴
ITリテラシーが全体的に低い組織では、導入ハードルが高くなる場合があります。
新しいツールへの抵抗感が強い組織では、定着に時間がかかる可能性があります。
この場合、よりシンプルなインターフェースを持つツールを検討する価値があります。
経営支援クラウド「スーツアップ」は、エクセルライクなインターフェースで、ITに不慣れな組織でも使いやすい設計となっています。
入力項目が少なく、タスクひな型10,000種類など入力補助機能が充実しているため、継続利用のハードルが低い特徴があります。
非常に小規模なチーム(3〜5名)では、Asanaはオーバースペックに感じられることがあります。
シンプルなToDoアプリや、Trelloなどのより軽量なツールで十分な場合もあります。
ただし、将来的なチーム拡大を見据えるなら、早期にAsanaを導入しておくメリットもあります。
ソフトウェア開発チームで、アジャイル開発に特化した機能が必要な場合は、JiraやLinearなどの開発者向けツールが適していることがあります。
Asanaも開発チームで利用されていますが、スプリント管理やバグトラッキングに特化した機能は限定的です。
コスト最優先で、無料ツールのみで運用したい場合は、制約を理解した上で別の選択肢も検討すべきです。
Asanaの本格運用には有料プランが推奨されるため、予算確保が難しい場合は他ツールとの比較が必要です。
(3)使いにくさを解消する設定・運用のコツ
Asanaの「使いにくさ」の多くは、適切な設定と運用ルールで解消できます。
ここでは、実践的な改善策を紹介します。
コツ1:プロジェクト構造をシンプルに保つ
初心者が陥りやすい失敗の一つが、プロジェクト構造を複雑にしすぎることです。
セクションを細かく分けすぎたり、サブタスクを何階層も作ったりすると、全体像が把握しにくくなります。
最初は「進行中」「完了」程度のシンプルなセクション構成から始めましょう。
チームが慣れてきたら、必要に応じてセクションを追加していきます。
サブタスクは原則2階層までに抑え、それ以上の細分化が必要な場合は別タスクとして切り出すことを検討します。
コツ2:命名規則を統一する
タスク名やプロジェクト名の命名規則がバラバラだと、検索性が低下し、管理が煩雑になります。
チーム内で命名規則を決め、統一することで、一貫性のある運用が可能になります。
例えば、タスク名は「動詞+目的語」の形式(「報告書を作成する」「クライアントに連絡する」)で統一します。
プロジェクト名には、年度や部署名を接頭辞として付けるルールも有効です(「2025_マーケティング_春キャンペーン」)。
カスタムフィールドを活用して、カテゴリや優先度を標準化することも重要です。
コツ3:通知設定を最適化する
Asanaはデフォルトで多くの通知を送信するため、「通知が多すぎて重要な情報が埋もれる」という声があります。
自分に必要な通知のみを受け取るよう、通知設定をカスタマイズしましょう。
プロフィール設定から、メール通知、ブラウザ通知、モバイル通知をそれぞれ調整できます。
重要なプロジェクトは「お気に入り」に追加し、優先的に通知を受け取る設定にします。
逆に、参照のみで更新通知が不要なプロジェクトは、通知をオフにすることでノイズを減らせます。
コツ4:「マイタスク」を活用して個人の作業を整理する
Asanaの「マイタスク」画面は、自分に割り当てられた全タスクを一覧表示する機能です。
この画面を活用することで、複数のプロジェクトにまたがるタスクを一元管理できます。
毎朝、マイタスクを確認し、「今日やること」をセクション分けする習慣をつけましょう。
「今日」「近日中」「後で」の3セクションで整理すると、優先順位が明確になります。
週の始めに週間計画を立て、各タスクの期限を調整することで、計画的な業務遂行が可能になります。
コツ5:テンプレートを活用して入力負担を軽減する
同じような構成のプロジェクトを繰り返し作成する場合、テンプレート機能が有効です。
一度作成したプロジェクト構成をテンプレートとして保存し、次回以降は複製して使用できます。
これにより、プロジェクト立ち上げ時の手間が大幅に削減されます。
Asanaには公式テンプレートライブラリもあり、マーケティング、プロダクト開発、人事などの業種別テンプレートが用意されています。
テンプレートをベースにカスタマイズすることで、効率的にプロジェクトを開始できます。
コツ6:週次レビューの習慣を定着させる
ツールを導入しても、定期的な振り返りがなければ効果は限定的です。
週に1回、チームでタスクの進捗を確認するレビューミーティングを設定しましょう。
Asanaのダッシュボードやレポート機能を活用して、完了タスク数、遅延タスク数などを可視化します。
課題を早期に発見し、対策を講じることで、プロジェクトの健全性を維持できます。
この習慣が定着することで、Asanaが「使われるツール」から「欠かせないツール」へと変わっていきます。
コツ7:キーボードショートカットを覚える
Asanaには多数のキーボードショートカットが用意されており、操作効率を大幅に向上させることができます。
よく使うショートカットを覚えることで、マウス操作の手間を削減できます。
主要なショートカットとして、「Tab + Q」でクイック追加、「Tab + Enter」でタスク完了、「Tab + C」でコメント追加があります。
「Tab + Y」でタスクを今日に設定、「Tab + M」で自分にアサインなど、日常的に使える操作が揃っています。
Asana画面で「Tab + /」を押すと、ショートカット一覧が表示されます。

5.Asana vs 競合ワークマネジメントツール比較
ワークマネジメントツールの市場には、Asana以外にも多数の選択肢が存在します。
「どのツールが自社に最適なのか」という疑問は、導入検討時に必ず浮かぶ問題です。
本章では、Asanaと主要な競合ツールを比較し、それぞれの特徴と選定のポ
イントを解説します。
ツール選定は、単純な機能比較だけでなく、自社の業務特性、組織文化、将来的な拡張性を考慮して行うべきです。
各ツールの強みと弱みを理解した上で、最適な選択をするための情報を提供します。
<この章でわかること>
(1)Asana vs Monday.com|機能・価格・使いやすさを比較
(2)Asana vs Notion|タスク管理の思想の違い
(3)Asana vs Backlog|日本企業での選定ポイント

(1)Asana vs Monday.com|機能・価格・使いやすさを比較
Monday.comは、イスラエル発のワークマネジメントツールであり、Asanaと並んで市場をリードする存在です。
両者はターゲット層や機能面で多くの共通点を持ちながら、異なる特徴も備えています。
基本情報の比較
Asanaは2008年にFacebookの共同創業者であるダスティン・モスコヴィッツ氏によって設立されました。
Monday.comは2012年にイスラエルで設立され、急速に成長を遂げています。
両者ともにGartnerのマジック・クアドラントでリーダー企業として評価されています。
グローバルでの導入実績は、Asanaが約16万社以上、Monday.comも同程度の規模を誇ります。
機能面での比較
タスク管理の基本機能において、両者に大きな差はありません。
タスクの作成、担当者割り当て、期限設定、サブタスク、コメント機能など、基本的な機能は両者とも充実しています。
ビュー形式は、Asanaがリスト、ボード、タイムライン、カレンダーを提供しています。
Monday.comは、これらに加えてガントチャート、カンバン、ファイルビュー、地図ビューなど、より多様なビューを標準で提供しています。
自動化機能については、両者とも充実していますが、Monday.comはより直感的なUIで自動化を設定できると評価されることがあります。
ゴール機能(OKR管理)はAsanaの強みであり、Monday.comも類似機能を提供していますが、Asanaの方が成熟しています。
ポートフォリオ機能による複数プロジェクトの横断管理は、両者とも対応しています。
価格面での比較
Asanaの無料プランはメンバー10名まで、Monday.comの無料プランはメンバー2名までという制限があります。
小規模チームでの無料利用を考える場合、Asanaの方が有利です。
有料プランの価格帯は以下のとおりです。
Asanaは、Starterプランが月額1,200円/ユーザー、Advancedプランが月額2,700円/ユーザー(いずれも年払い)です。
Monday.comは、Basicプランが月額1,300円/ユーザー程度、Standardプランが月額1,650円/ユーザー程度、Proプランが月額2,600円/ユーザー程度となっています。
価格帯は同程度ですが、各プランで利用可能な機能が異なるため、必要な機能を確認した上で比較する必要があります。
使いやすさの比較
Monday.comは、カラフルで視覚的に魅力的なUIが特徴です。
ドラッグ&ドロップでの操作が直感的で、初心者でも取り組みやすいと評価されることがあります。
一方、Asanaはよりシンプルで落ち着いたデザインを採用しています。
長期間の利用において、目に優しく疲れにくいという声もあります。
どちらが「使いやすい」かは、ユーザーの好みや業務特性によって異なります。
選定のポイント
大規模組織での全社展開、OKR運用、複雑なプロジェクト管理を重視する場合は、Asanaが適しています。
視覚的なUIを好む、多様なビュー形式を活用したい場合は、Monday.comが適しています。
両者とも無料トライアルが用意されているため、実際に試用して比較することをおすすめします。
(2)Asana vs Notion|タスク管理の思想の違い
Notionは、ドキュメント作成、データベース、タスク管理を統合したオールインワンツールです。
Asanaとは異なるアプローチで仕事の管理を実現しており、比較される機会が多いツールです。
ツールの思想の違い
Asanaは「ワークマネジメント」に特化したツールとして設計されています。
タスクの進捗管理、チーム間の協業、組織目標との連携など、仕事を前に進めることに焦点を当てています。
Notionは「コネクテッドワークスペース」を標榜し、ドキュメント、Wiki、データベース、タスク管理を一つのプラットフォームに統合しています。
情報の集約と整理に強みを持ち、柔軟なカスタマイズが可能です。
この思想の違いが、機能設計や使い勝手に大きな影響を与えています。
タスク管理機能の比較
Asanaは、タスク管理に関する機能が非常に充実しています。
マイタスク、タイムライン、ポートフォリオ、ゴール、自動化など、タスク管理に特化した機能が豊富です。
タスクの依存関係、マイルストーン、ワークロード管理など、プロジェクト管理に必要な機能が標準で備わっています。
Notionのタスク管理は、データベース機能をベースとしています。
柔軟性が高く、自分好みのタスク管理システムを構築できます。
しかし、その柔軟性ゆえに、初期設定に時間がかかることがあります。
タスクの依存関係やタイムライン表示は、Notionでも実現可能ですが、設定が複雑になる場合があります。
ポートフォリオ機能やワークロード管理など、Asanaが標準で提供する高度な機能は、Notionでは別途構築が必要です。
ドキュメント・ナレッジ管理の比較
Notionは、ドキュメント作成とナレッジ管理において圧倒的な強みを持っています。
リッチテキストエディタ、埋め込みコンテンツ、階層構造のページなど、ドキュメント作成機能が充実しています。
社内Wikiやマニュアル作成、議事録管理など、情報の蓄積と共有に最適です。
Asanaは、タスクの説明欄やプロジェクト概要でテキストを記述できますが、ドキュメント作成機能は限定的です。
本格的なドキュメント管理を行うには、Google DocsやConfluenceなど別ツールとの連携が必要になります。
価格面での比較
Notionの無料プランは、個人利用では制限なく利用可能です。
チーム利用の場合、Plusプランが月額1,650円/ユーザー程度となっています。
Asanaの無料プランはメンバー10名までの制限があり、有料プランはStarterが月額1,200円/ユーザーからです。
単純な価格比較では大きな差はありませんが、必要な機能と用途によって最適な選択が変わります。
選定のポイント
「チームのタスク管理では、マネージャーがプロジェクトやルーティンワークを構造化し、チームメンバーがリストでタスクを確認できる状態にすることが重要」
この構造化をツール側で強力にサポートするのがAsana、ユーザー側で自由に設計するのがNotionと言えます。
タスク管理・プロジェクト管理を主目的とし、すぐに使い始めたい場合は、Asanaが適しています。
ドキュメント管理も含めた情報の一元化を重視し、カスタマイズ性を求める場合は、Notionが適しています。
両方の機能が必要な場合は、AsanaとNotionを連携させて使用する方法もあります。
(3)Asana vs Backlog|日本企業での選定ポイント
Backlogは、福岡に本社を置くヌーラボ社が開発・提供する日本発のプロジェクト管理ツールです。
日本企業での利用を前提に設計されており、国内での導入実績が豊富です。
Asanaとは異なる特徴を持ち、特に開発チームやIT部門で広く利用されてい
ます。
基本情報の比較
Backlogは2004年にサービスを開始し、日本国内で長い歴史を持っています。
国内利用社数は1万社以上とされ、日本企業への浸透度が高いツールです。
Asanaは2008年に米国で設立され、日本市場への本格参入は比較的近年です。
Asana Japanの設立により、日本市場への注力が進んでいます。
機能面での比較
Backlogの最大の特徴は、課題管理(チケット管理)とバージョン管理(Git/SVN)の統合です。
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、コードの変更と課題を紐付けて管理できます。
バグトラッキング、プルリクエスト管理など、開発者向けの機能が充実しています。
Asanaは、ワークマネジメント全般に対応する設計であり、開発以外の部門でも広く活用できます。
マーケティング、人事、経営企画など、非開発部門での利用にも適しています。
ゴール機能、ポートフォリオ機能など、組織全体の目標管理に強みがあります。
ガントチャート機能は、両者とも提供しています。
Backlogはガントチャートが標準機能として含まれており、追加料金なしで利用可能です。
Asanaのタイムライン機能は有料プラン(Starter以上)で提供されます。
Wikiページ機能は、Backlogが標準で搭載しています。
プロジェクトに関するドキュメントをBacklog内で一元管理できる点が特徴です。
Asanaでは、プロジェクト概要やタスク説明でテキストを記述できますが、Wiki機能は搭載されていません。
価格面での比較
Backlogの料金体系は、プロジェクト数とユーザー数に基づいています。
フリープランは、1プロジェクト、10ユーザーまで無料で利用可能です。
スタータープランは月額2,970円で、5プロジェクト、30ユーザーまで対応します。
スタンダードプランは月額17,600円で、100プロジェクト、ユーザー無制限です。
プレミアムプランは月額29,700円で、プロジェクト無制限、ユーザー無制限となっています。
Asanaは、ユーザー単位の課金体系(月額1,200円〜/ユーザー)です。
少人数での利用ではBacklogが割安になる場合があり、大人数ではAsanaが割安になる場合があります。
自社の利用規模を試算した上で、コスト比較を行うことをおすすめします。
日本企業での使いやすさ
Backlogは日本企業向けに設計されているため、UIやドキュメントが完全に日本語対応しています。
サポートも日本語で受けられ、日本のビジネス慣行に合った機能設計がなされています。
国内企業との連携事例やテンプレートも豊富に用意されています。
Asanaも日本語対応が進んでおり、日本語でのサポートも受けられます。
ただし、一部のヘルプドキュメントやコミュニティフォーラムは英語中心となっている部分があります。
グローバル企業との協業や、海外拠点との連携がある場合は、Asanaの国際対応が強みとなります。
選定のポイント
ソフトウェア開発チームで、Git連携やバグトラッキングを重視する場合は、Backlogが適しています。
開発部門以外も含めた全社導入、OKR運用、複数部門の横断管理を重視する場合は、Asanaが適しています。
日本企業で、日本語でのサポートや国内事例を重視する場合は、Backlogの安心感があります。
グローバル展開や海外ツールとの連携を見据える場合は、Asanaの国際標準対応が有利です。
なお、ITリテラシーがそれほど高くない組織や、中小企業でシンプルなタスク管理を求める場合は、経営支援クラウド「スーツアップ」も選択肢として検討できます。
エクセルライクなインターフェースで学習コストが低く、タスクひな型10,000種類により業種別のベストプラクティスをすぐに活用できます。
月額500円/ユーザーから利用可能で、コストパフォーマンスにも優れています。
主要ワークマネジメントツール比較まとめ表

各ツールの特徴を理解した上で、自社の業務特性、組織規模、予算、将来的な拡張性を考慮して最適なツールを選定してください。

6.Asanaのワークマネジメント導入の始め方
Asanaの導入を決めたら、次は実際の運用開始に向けた準備です。
しかし、「どこから手をつければいいのかわからない」「初期設定で失敗したくない」という不安を抱える方も多いでしょう。
本章では、アカウント作成から初期設定、最初のプロジェクト作成、そしてチーム全体への展開まで、導入の各ステップを具体的に解説します。
適切な手順を踏むことで、スムーズな導入と早期の定着を実現できます。
特に、最初のプロジェクト設計と段階的な展開アプローチが成功の鍵となります。
<この章でわかること>
(1)アカウント作成から初期設定までの手順
(2)最初のプロジェクト設計|失敗しないテンプレート活用法
(3)チーム展開のステップ|段階的な導入アプローチ

(1)アカウント作成から初期設定までの手順
Asanaの利用開始は、アカウント作成から始まります。
ここでは、個人での試用から組織での本格導入まで、それぞれのケースに応じた手順を解説します。
ステップ1:アカウント作成
Asana公式サイトにアクセスします。
「無料で始める」ボタンをクリックし、登録画面に進みます。
メールアドレスを入力するか、GoogleアカウントまたはMicrosoftアカウントでサインアップできます。
業務で利用する場合は、会社のメールアドレスで登録することをおすすめします。
同じドメインのメールアドレスを持つユーザーは、自動的に同じワークスペースに参加できるようになります。
フリーメール(Gmail、Yahoo!メールなど)で登録した場合は、個人用ワークスペースが作成されます。
ステップ2:ワークスペースの設定
アカウント作成後、ワークスペースの初期設定画面が表示されます。
ワークスペース名には、会社名や部署名を入力します。
チームメンバーを招待する画面が表示されますが、この段階では一旦スキップしても構いません。
まず自分一人で操作に慣れてから、メンバーを招待する方法も有効です。
主な仕事の内容(マーケティング、製品開発、オペレーションなど)を選択する画面では、該当するものを選びます。
この選択に基づいて、おすすめのテンプレートやヒントが表示されるようになります。
ステップ3:プロフィール設定
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「設定」を選択します。
プロフィール写真を設定しておくと、チームメンバーがタスクの担当者を視覚的に認識しやすくなります。
氏名、役職、部署などの情報を入力し、チーム内での識別を容易にします。
「マイ設定」では、表示言語、日時形式、週の開始日などを日本の慣習に合わせて設定できます。
ステップ4:通知設定の最適化
初期状態では、多くの通知がオンになっています。
必要に応じて通知設定を調整し、重要な情報を見逃さないようにしましょう。
「メール通知」では、どのようなアクションでメールを受け取るかを設定できます。
すべての更新でメールを受け取ると、受信箱があふれる可能性があるため、重要なもののみに絞ることをおすすめします。
「ブラウザ通知」「モバイル通知」も同様に、自分の作業スタイルに合わせて調整します。
ステップ5:外部ツールとの連携設定
Asanaは100以上の外部ツールと連携可能です。
最初に設定しておきたいのは、日常的に使用しているコミュニケーションツールとの連携です。
Slackを使用している場合は、Asana for Slackアプリを導入します。
Slackからタスクを作成したり、タスクの更新をSlackに通知したりできるようになります。
Microsoft Teamsを使用している場合は、Asana for Microsoft Teamsを導入します。
Google Workspaceを使用している場合は、Google DriveやGoogleカレンダーとの連携を設定します。
これらの連携設定は、「設定」→「アプリ」から行えます。
ステップ6:モバイルアプリのインストール
iOS、Androidともに、Asanaの公式モバイルアプリが提供されています。
App StoreまたはGoogle Playから「Asana」を検索し、インストールします。
同じアカウントでログインすることで、デスクトップとモバイルでデータが同期されます。
外出先でのタスク確認、ちょっとした更新、通知の確認に便利です。
有料プランへのアップグレード(必要な場合)
無料プラン(Personal)で試用した後、有料プランへアップグレードする場合は、「設定」→「請求」から手続きを行います。
30日間の無料トライアルを利用することで、有料機能を事前に試すことができます。
社内稟議が必要な場合は、トライアル期間中に必要な機能を検証し、ROI試算資料を作成することをおすすめします。
(2)最初のプロジェクト設計|失敗しないテンプレート活用法
アカウント作成後、最初に取り組むべきは「最初のプロジェクト」の作成です。
ここでの設計が、その後の運用成功を左右する重要なステップとなります。
最初のプロジェクトで避けるべき失敗
よくある失敗パターンとして、最初から大規模で複雑なプロジェクトを作成してしまうケースがあります。
セクションを細かく分けすぎる、カスタムフィールドを大量に設定する、自動化ルールを複雑に組むなど、最初から完璧を目指すと挫折しやすくなります。
最初のプロジェクトは、シンプルな構成から始めることが成功の秘訣です。
チームが操作に慣れてきたら、徐々に機能を追加していきましょう。
おすすめの最初のプロジェクト
最初のプロジェクトとしておすすめなのは、以下のような比較的シンプルで定期的なものです。
週次のチームミーティングのアジェンダ管理は、取り組みやすいプロジェクトです。
毎週の議題をタスクとして登録し、担当者と期限を設定します。
部門の定例業務(月次レポート作成、定期的なチェック作業など)も適しています。
繰り返しタスク機能を活用することで、定期業務の管理が効率化されます。
小規模なイベントやキャンペーンの準備も、最初のプロジェクトとして適切です。
期限が明確で、タスクの完了が目に見えやすいプロジェクトが望ましいです。
プロジェクト作成の手順
サイドバーの「+」ボタンをクリックし、「プロジェクト」を選択します。
「空白のプロジェクト」または「テンプレートを使用」を選択できます。
最初は「空白のプロジェクト」で基本を理解し、慣れてきたらテンプレートを活用するとよいでしょう。
プロジェクト名を入力します。
分かりやすく、検索しやすい名前を付けましょう。
プロジェクトの公開設定(公開/メンバー限定/非公開)を選択します。
デフォルトビュー(リスト/ボード/タイムライン/カレンダー)を選択します。
最初はリストビューがおすすめです。
シンプルで直感的に操作でき、タスクの一覧性が高いです。
セクションの設計
プロジェクト内でタスクを整理するために、セクションを作成します。
最初は3〜5個程度のシンプルなセクション構成から始めましょう。
一般的なセクション例として、「未着手」「進行中」「レビュー中」「完了」というステータスベースの構成があります。
または、「企画」「準備」「実行」「振り返り」というフェーズベースの構成も有効です。
週次ミーティング管理であれば、「今週の議題」「来週以降」「完了した議題」といった構成が考えられます。
テンプレート活用法
Asanaには、業種・用途別の公式テンプレートが用意されています。
プロジェクト作成時に「テンプレートを使用」を選択すると、テンプレートギャラリーが表示されます。
マーケティング、製品開発、人事、IT、オペレーションなど、カテゴリ別にテンプレートが整理されています。
日本語対応のテンプレートも多数あり、そのまま使い始めることができます。
テンプレートを使用する際のポイントは、そのまま使うのではなく、自社の業務に合わせてカスタマイズすることです。
不要なセクションやタスクは削除し、必要なものを追加してアレンジしましょう。
カスタマイズしたプロジェクトは、自社用テンプレートとして保存できます。
「プロジェクト設定」→「テンプレートとして保存」で、繰り返し使用できるようになります。
タスク作成のベストプラクティス
タスク名は、「動詞+目的語」の形式で具体的に記述します。
「○○について」「○○の件」ではなく、「○○レポートを作成する」「○○に連絡して確認する」のように、完了条件が明確な名前を付けます。
担当者は必ず1名を設定します。
複数人で取り組む場合は、メインの担当者を設定し、他のメンバーは協力者として追加します。
期限は可能な限り設定します。
期限のないタスクは後回しにされやすく、プロジェクト全体の遅延につながります。
説明欄には、タスクの背景、目的、完了条件、参考資料などを記載します。
担当者以外のメンバーが見ても、何をすべきか理解できる情報を含めましょう。
(3)チーム展開のステップ|段階的な導入アプローチ
個人での試用が成功したら、次はチームへの展開です。
ここで重要なのは、一気に全員を巻き込むのではなく、段階的に展開することです。
段階的導入が重要な理由
「新しいツールの導入に際しては、現状の仕事のやり方を確認し、メンバー全員でこうなったらいいなという理想を語り合い、業務プロセス改善に少しずつ取り組み、新しいツールでできることに合わせて、こちらのやり方を柔軟に変えていかなければなりません」
段階的な導入により、チームメンバーの抵抗感を軽減し、着実な定着を図ることができます。
いきなり全員が使い始めると、質問やトラブルが集中し、サポートが追いつかなくなるリスクがあります。
フェーズ1:パイロットチームでの試行(2〜4週間)
最初のステップは、少人数のパイロットチームでの試行です。
3〜5名程度の、新しいツールに前向きなメンバーを選びます。
このメンバーは、後に他のチームへの展開時に「アンバサダー」として活躍してもらいます。
パイロットチームでは、1つのプロジェクトに絞って運用を開始します。
毎日の業務の中でAsanaを使い、操作に慣れていきます。
週1回程度、振り返りミーティングを行い、使いやすい点、使いにくい点、改善要望を共有します。
この段階で、自社に合った運用ルール(命名規則、タスクの粒度、更新頻度など)を策定します。
フェーズ2:運用ルールの確立(1〜2週間)
パイロット運用の結果を踏まえ、正式な運用ルールを策定します。
運用ルールに含めるべき項目は以下のとおりです。
プロジェクト名・タスク名の命名規則を定めます。
タスクの粒度(どの程度の作業を1タスクとするか)を決めます。
担当者の設定ルール(必ず1名設定する、など)を明確にします。
期限の設定ルール(いつまでに設定するか)を決めます。
進捗更新の頻度(毎日、週1回など)を定めます。
コメントの使い方(どのような情報をコメントに残すか)を決めます。
完了の定義(何をもって完了とするか)を明確にします。
これらのルールは、ドキュメント化してチーム内で共有します。
Asana内のプロジェクトとして「運用ガイドライン」を作成し、いつでも参照できるようにしておくとよいでしょう。
フェーズ3:部門・チームへの展開(2〜4週間)
運用ルールが確立したら、部門やチーム全体への展開を開始します。
パイロットチームのメンバーが、他のメンバーへのオンボーディングをサポートします。
全員が参加するキックオフミーティングを開催し、導入の目的、期待効果、運用ルールを説明します。
なぜAsanaを導入するのか、どのような課題を解決しようとしているのかを明確に伝えることが重要です。
初回のトレーニングセッションを実施し、基本操作を全員に習得してもらいます。
Asana公式の「Asana Academy」の動画を活用することも有効です。
展開初期は、質問や困りごとを気軽に相談できる窓口(Slackチャンネル、担当者など)を設けます。
小さな成功体験を積み重ねることで、チーム全体のモチベーションを維持します。
フェーズ4:定着と改善(継続)
展開後は、定着と継続的な改善のフェーズに入ります。
週次または月次で、利用状況をモニタリングします。
アクティブユーザー数、タスク完了数、プロジェクト数などの指標を確認します。
定期的な振り返りミーティングを継続し、運用上の課題を吸い上げます。
必要に応じて、運用ルールを見直し、改善していきます。
新機能のリリース時には、チーム内で共有し、活用を検討します。
上級者向けの機能(自動化、ポートフォリオなど)は、基本操作が定着してから段階的に導入します。
展開時の注意点
経営層・マネジメント層のコミットメントが不可欠です。
リーダーが率先してAsanaを使用する姿勢を見せることで、チーム全体への浸透が加速します。
既存ツールからの移行期間は、一時的に二重管理が発生することを許容します。
急激な切り替えではなく、並行運用期間を設けてソフトランディングを図ります。
成果を可視化し、共有することで、継続のモチベーションを高めます。
「Asanaを使ったことで、○○が改善された」という具体的な事例を蓄積し、発信していきます。
抵抗感を持つメンバーには、個別にサポートを行います。
無理に押し付けるのではなく、そのメンバーにとってのメリットを丁寧に説明します。
なお、組織全体のITリテラシーに不安がある場合や、より手厚い導入サポートを求める場合は、経営支援クラウド「スーツアップ」の活用も選択肢となります。
スーツアップは、導入支援サービスを提供しており、組織に合わせた運用ルール策定や、トレーニングのサポートを受けることができます。

7.Asana導入事例|国内大手企業の活用効果
Asanaの機能や特徴を理解しても、「実際に自社で効果が出るのか」という疑問は残るものです。
本章では、日本国内の大手企業がAsanaをどのように活用し、どのような成果を上げているかを具体的に紹介します。
導入事例を参考にすることで、自社での活用イメージを具体化し、導入の意思決定に役立てることができます。
それぞれの企業が抱えていた課題、Asanaの活用方法、そして得られた成果を詳しく解説します。
<この章でわかること>
(1)富士通|全社DX「フジトラ」を支えるワークマネジメント基盤
(2)Sansan|イベント運営の効率化と準備漏れゼロの実現
(3)NTT東日本|パートナー企業との協業プロジェクト管理

(1)富士通|全社DX「フジトラ」を支えるワークマネジメント基盤
富士通株式会社は、日本を代表するITサービス企業であり、従業員数は国内外で約12万人を超える大企業です。
同社は2020年から全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)プロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transformation)」を推進しています。
この大規模な変革を支える基盤として、Asanaが採用されました。
導入前の課題
富士通では、全社DXを推進するにあたり、複数の課題を抱えていました。
数百に及ぶDXプロジェクトが同時並行で進行し、全体の進捗把握が困難な状況でした。
各部門がそれぞれ異なるツールやエクセルでプロジェクトを管理しており、情報が分散していました。
経営層がリアルタイムで各プロジェクトの状況を把握する仕組みがありませんでした。
部門間の連携が必要なプロジェクトで、コミュニケーションのロスが発生していました。
Asana導入の経緯と活用方法
富士通は、全社DXの推進基盤としてAsanaを選定しました。
選定の理由として、大規模組織での運用実績、ポートフォリオ機能による複
数プロジェクトの横断管理、そしてゴール機能によるOKR運用への対応が挙げられています。
導入にあたっては、まずDX推進部門を中心としたパイロット運用から開始しました。
その後、成功事例を社内で共有しながら、段階的に利用部門を拡大していきました。
現在では、150以上のDXプロジェクトがAsana上で管理されています。
各プロジェクトの進捗、課題、マイルストーンが一元的に可視化されています。
ポートフォリオ機能を活用し、経営層が全プロジェクトの状況をダッシュボードで確認できる体制が構築されました。
ゴール機能を使って、全社のDX目標と各プロジェクトのタスクが紐付けられています。
これにより、日々の業務が全社戦略にどのように貢献しているかが明確になりました。
導入効果
富士通では、Asana導入により複数の成果が報告されています。
全社DXプロジェクトの可視化により、経営層の意思決定スピードが向上しました。
プロジェクト間の依存関係が明確になり、部門横断の連携がスムーズになりました。
会議時間の削減効果として、1チームあたり週7.5時間の創出が実現したと報告されています。
進捗報告のための資料作成工数が削減され、本来の業務に集中できる時間が増加しました。
生産性40%向上という全社目標に向けて、Asanaが重要な役割を果たしています。
この事例から学べること
大規模組織でも、段階的な導入アプローチにより定着を図ることが可能です。
ポートフォリオ機能とゴール機能の組み合わせにより、戦略と実行の一貫性を確保できます。
経営層のコミットメントと、トップダウンでの推進が成功の鍵となります。
(2)Sansan|イベント運営の効率化と準備漏れゼロの実現
Sansan株式会社は、名刺管理サービス「Sansan」や「Eight」を提供するSaaS企業です。
BtoBマーケティングの一環として、年間多数のセミナーやイベントを開催しています。
同社は、イベント運営業務の効率化を目的としてAsanaを導入しました。
導入前の課題
イベント運営チームは、複数のイベントを同時並行で準備する必要がありました。
各イベントには、会場手配、登壇者調整、集客施策、当日運営、事後フォローなど、多数のタスクが発生します。
従来はスプレッドシートでタスクを管理していましたが、更新漏れや確認漏れが発生することがありました。
イベント直前になって準備漏れが発覚し、急遽対応に追われるケースもありました。
チームメンバー間での情報共有に時間がかかり、コミュニケーションコストが高い状態でした。
Asana導入の経緯と活用方法
Sansanでは、イベント運営業務の標準化と効率化を目的としてAsanaを導入しました。
まず、イベント運営の業務プロセスを整理し、必要なタスクを洗い出しました。
その上で、イベント種別ごとにテンプレートを作成しました。
大規模カンファレンス用、中規模セミナー用、小規模勉強会用など、規模や目的に応じたテンプレートを用意しています。
新しいイベントを企画する際は、テンプレートを複製してプロジェクトを作成します。
これにより、毎回ゼロからタスクリストを作成する手間が省け、漏れのない準備が可能になりました。
タイムライン機能を活用し、各タスクの期限と依存関係を視覚化しています。
イベント当日から逆算して、いつまでに何を完了させる必要があるかが一目でわかります。
担当者の割り当てと期限設定を徹底することで、責任の所在が明確になりました。
導入効果
Asana導入により、Sansanのイベント運営チームは複数の成果を実現しました。
準備漏れゼロを達成し、イベント直前の混乱が解消されました。
テンプレート活用により、プロジェクト立ち上げの時間が大幅に短縮されました。
チーム内の情報共有がスムーズになり、会議やメールでの確認作業が減少しました。
過去のイベントプロジェクトが記録として残り、ナレッジの蓄積と引き継ぎが容易になりました。
新しいメンバーがチームに加わった際も、テンプレートとプロジェクト履歴を参照することで、早期にキャッチアップできるようになりました。
この事例から学べること
定型業務のテンプレート化は、Asana活用の効果を最大化する方法の一つです。
業務プロセスを一度整理してテンプレート化することで、継続的な効率化が実現できます。
イベント運営、キャンペーン管理、採用活動など、繰り返し発生するプロジェクトに特に有効です。
「タスクのひな型機能を使うことで、タスクの設計工数を削減し、運用開始直後からスムーズに利用できるようになります。特に同じような業務を繰り返し行う組織では、ひな型を一度作成すれば、その後は複製するだけで標準化された業務プロセスを維持できます」
このような考え方は、この事例にも通じるものがあります。
(3)NTT東日本|パートナー企業との協業プロジェクト管理
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、通信インフラを支える大手企業です。
同社は、スタートアップ企業との協業プロジェクトにおいてAsanaを活用しています。
ここでは、株式会社バカンとの協業事例を紹介します。
導入前の課題
NTT東日本は、オープンイノベーションの取り組みとして、スタートアップ企業との協業を推進しています。
しかし、大企業とスタートアップでは、業務の進め方やコミュニケーションスタイルが異なることが多いです。
メールやエクセルベースでのプロジェクト管理では、情報共有のタイムラグが発生していました。
リモートワーク環境下で、対面でのコミュニケーションが制限される中、プロジェクトの透明性確保が課題となりました。
双方の担当者が、相手側の進捗状況をリアルタイムで把握しにくい状況がありました。
Asana導入の経緯と活用方法
協業プロジェクトの効率化を目的として、NTT東日本とバカン社は共同でAsanaを導入しました。
バカン社は、空席情報配信サービスを提供するスタートアップ企業です。
両社の担当者が同じAsanaワークスペースに参加し、プロジェクトを共同で管理する体制を構築しました。
タスクの作成、担当者の割り当て、進捗の更新をすべてAsana上で行います。
これにより、両社の担当者がリアルタイムでプロジェクトの状況を把握できるようになりました。
コメント機能を活用し、タスクに関するコミュニケーションを一元化しています。
メールでのやり取りが減少し、情報が散逸するリスクが軽減されました。
タイムライン機能で、プロジェクト全体のスケジュールを可視化しています。
両社の役割分担と期限が明確になり、遅延リスクの早期発見が可能になりました。
導入効果
Asana導入により、NTT東日本とバカン社の協業プロジェクトは複数の成果を実現しました。
リモート環境下でも、スムーズなプロジェクト推進が可能になりました。
両社間の情報共有のタイムラグが解消され、意思決定のスピードが向上しました。
進捗状況の透明性が高まり、信頼関係の構築にも寄与しました。
会議の頻度を減らしても、プロジェクトの状況を把握できるようになりました。
これにより、両社の担当者が本来の業務に集中できる時間が増加しました。
この事例から学べること
Asanaは、組織の壁を越えた協業プロジェクトにも有効です。
異なる企業、異なる文化を持つチームが、共通のプラットフォームで協業することで、コミュニケーションの齟齬を減らせます。
クライアントとの共同プロジェクト、パートナー企業との協業、グループ会社間の連携など、様々な場面で活用できます。
外部パートナーとの協業においては、ゲストアカウント機能を活用することで、必要な範囲のみアクセスを許可することも可能です。
その他の国内導入事例
上記以外にも、日本国内では多数の企業がAsanaを導入しています。
サイバーエージェントでは、広告事業部門でのプロジェクト管理にAsanaを活用しています。
複数のクライアント案件を同時並行で進める際の、タスク管理と進捗可視化に役立てています。
リクルートでは、新規事業開発部門でAsanaを導入しています。
アジャイルな開発スタイルと、部門横断のコラボレーションを支援しています。
日本航空(JAL)では、マーケティング部門でAsanaを活用しています。
キャンペーン企画から実行まで、複雑なタスクの管理と関係者間の連携に役立てています。
これらの事例に共通するのは、複数のチームやステークホルダーが関わる業務において、Asanaが情報の一元化と透明性向上に貢献しているという点です。
中小企業での活用について
本章で紹介した事例は大手企業のものですが、Asanaは中小企業でも十分に活用可能です。
むしろ、少人数のチームでは、導入のハードルが低く、短期間で効果を実感しやすいというメリットがあります。
一方で、ITリテラシーに不安がある中小企業の場合は、よりシンプルなツールを選択する方が定着しやすいケースもあります。
経営支援クラウド「スーツアップ」は、中小企業向けに設計されたタスク管理ツールです。
エクセルライクなインターフェースで学習コストが低く、タスクひな型10,000種類により業種別のベストプラクティスをすぐに活用できます。
導入支援サービスも提供されており、定着までのサポートを受けることができます。
自社の規模、ITリテラシー、予算に応じて、最適なツールを選定することが重要です。

8.まとめ|Asanaのワークマネジメントで実現する3つの価値
本記事では、Asanaのワークマネジメントについて、基本概念から具体的な機能、料金プラン、競合比較、導入方法、そして国内企業の活用事例まで、包括的に解説してきました。
最後に、Asanaを導入することで組織が得られる3つの本質的な価値を整理し、導入検討の判断材料としてまとめます。
これらの価値は、単なる機能の便利さを超えた、組織全体の変革につながるものです。
<この章でわかること>
(1)価値1:仕事の透明性がもたらす組織変革
(2)価値2:戦略と実行をつなぐ目標管理の実現
(3)価値3:働き方改革を加速させる業務効率化

(1)価値1:仕事の透明性がもたらす組織変革
Asanaがもたらす最も根本的な価値は、組織における「仕事の透明性」の向上です。
従来の仕事管理では、誰が何をしているのか、プロジェクトがどこまで進んでいるのか、どこにボトルネックがあるのかが見えにくい状態でした。
この不透明さが、無駄な確認作業、重複した業務、意思決定の遅れ、そしてチーム間の軋轢を生み出していました。
透明性がもたらす具体的な変化
Asanaを導入することで、すべてのタスク、プロジェクト、目標が一つのプラットフォーム上で可視化されます。
チームメンバーは、自分のタスクだけでなく、他のメンバーの進捗状況もリアルタイムで把握できるようになります。
マネージャーは、逐一報告を求めなくても、ダッシュボードでプロジェクトの健全性を確認できます。
経営層は、ポートフォリオ機能を通じて、全社の重点プロジェクトの状況を俯瞰できます。
この透明性は、単に情報が見えるということ以上の意味を持ちます。
情報が透明になることで、問題の早期発見と対処が可能になります。
遅延のリスクがあるタスクを早い段階で特定し、リソースを再配分することができます。
また、透明性は信頼関係の構築にも寄与します。
メンバー同士が互いの貢献を認識しやすくなり、チームの一体感が高まります。
透明性を実現するための前提条件
ただし、透明性の実現には前提条件があります。
ツールを導入するだけでは、透明性は生まれません。
チームメンバー全員が、Asanaに情報を入力し、更新し続ける習慣を持つ必要があります。
「仕事の情報はAsanaに記録する」という文化を組織に根付かせることが重要です。
この文化の定着には、経営層やマネジメント層のコミットメントが不可欠です。
リーダーが率先してAsanaを活用する姿勢を見せることで、組織全体への浸透が加速します。
(2)価値2:戦略と実行をつなぐ目標管理の実現
多くの組織が抱える課題の一つに、「戦略と日常業務の断絶」があります。
経営層が掲げる戦略目標と、現場で行われる日々のタスクが、どのようにつながっているのかが見えない状態です。
この断絶は、メンバーのモチベーション低下や、リソースの非効率な配分を招きます。
ゴール機能による戦略と実行の連携
Asanaのゴール機能は、この課題を解決するための強力なツールです。
全社目標、部門目標、チーム目標を階層構造で設定し、それぞれのゴールに紐づくプロジェクトやタスクを明確にできます。
OKR(Objectives and Key Results)の運用にも適しており、Objective(目標)とKey Results(主要な成果指標)を設定し、進捗を追跡できます。
日々のタスクを完了することが、どのようにチーム目標に貢献し、ひいては全社目標の達成につながるのかが可視化されます。
この可視化により、メンバーは自分の仕事の意義を実感しやすくなります。
「このタスクは何のためにやっているのか」という問いに、明確な答えを持てるようになります。
目標管理の効果を最大化するポイント
ゴール機能を効果的に活用するためには、いくつかのポイントがあります。
まず、目標設定自体を適切に行う必要があります。
曖昧な目標ではなく、測定可能で達成期限が明確な目標を設定します。
次に、目標とプロジェクト・タスクの紐付けを丁寧に行います。
すべてのプロジェクトが何らかのゴールに貢献するよう設計することで、リソースの集中と優先順位の明確化が可能になります。
定期的なゴールレビューも重要です。
週次または月次で、ゴールの進捗を確認し、必要に応じて軌道修正を行います。
このサイクルを回すことで、戦略と実行の一貫性を維持できます。
(3)価値3:働き方改革を加速させる業務効率化
Asanaがもたらす3つ目の価値は、具体的な業務効率化です。
働き方改革が叫ばれる中、多くの組織が残業削減や生産性向上に取り組んでいます。
しかし、「会議を減らせ」「効率よく働け」と言われても、具体的な方法がなければ実現は困難です。
Asanaは、業務効率化を実現するための具体的な手段を提供します。
効率化の具体的な効果
会議時間の削減は、多くの導入企業で報告されている効果です。
進捗確認のための会議が不要になり、本当に議論が必要な事項に集中できるようになります。
富士通の事例では、1チームあたり週7.5時間の創出が報告されています。
情報検索時間の削減も大きな効果です。
「あのファイルはどこにあったか」「あの件の進捗はどうなっているか」という確認作業が激減します。
すべての情報がAsana上に集約されているため、検索一発で必要な情報にアクセスできます。
自動化機能による定型作業の削減も見逃せません。
ルール機能を活用することで、タスク完了時の通知、担当者の自動割り当て、期限の自動設定などが可能になります。
人間が手動で行っていた作業をシステムが代行することで、より創造的な業務に時間を使えるようになります。
テンプレート機能による立ち上げ時間の短縮も効果的です。
繰り返し発生するプロジェクトをテンプレート化することで、毎回ゼロから設計する手間が省けます。
Sansanの事例では、イベント運営のテンプレート化により、準備漏れゼロと立ち上げ時間の大幅短縮を実現しています。
効率化を持続させるために
効率化の効果を一時的なものに終わらせず、持続させるためには、継続的な改善が必要です。
定期的に運用を振り返り、より効率的な方法がないかを検討します。
新機能がリリースされた際には、自社の業務に活用できないかを検討します。
チーム内でベストプラクティスを共有し、ナレッジを蓄積していきます。
「継続は力なり、という言葉があるように、チームタスク管理も継続することで効果が積み上がっていきます。短期的な成果だけでなく、長期的な組織力の向上を見据えて取り組むことが重要」
Asana導入を検討する方へのアドバイス
本記事を通じて、Asanaのワークマネジメントが持つ可能性をお伝えしてきました。
最後に、導入を検討されている方へのアドバイスをまとめます。
まずは無料で試す
Asanaの無料プラン(Personal)は、10名までのチームで基本機能を利用できます。
いきなり有料プランを契約するのではなく、まず無料で試用し、自社の業務に合うかどうかを検証することをおすすめします。
有料機能を試したい場合は、30日間の無料トライアルを活用しましょう。
小さく始めて、徐々に拡大する
最初から全社導入を目指すのではなく、1つのチーム、1つのプロジェクトから始めることが成功の秘訣です。
小さな成功体験を積み重ね、それを社内で共有しながら、段階的に利用範囲を拡大していきます。
運用ルールを明確にする
ツールを導入しただけでは、効果は限定的です。
命名規則、タスクの粒度、更新頻度など、チーム内の運用ルールを明確に定め、全員で共有することが重要です。
経営層のコミットメントを得る
ワークマネジメントツールの導入は、組織の働き方を変える取り組みです。
経営層がその意義を理解し、率先して活用する姿勢を見せることで、組織全体への浸透が加速します。
自社に合ったツールを選ぶ
Asanaは優れたワークマネジメントツールですが、すべての組織に最適とは限りません。
本記事で紹介した競合ツールとの比較も参考に、自社の業務特性、組織文化、予算に合ったツールを選定してください。
ITリテラシーに不安がある組織や、よりシンプルなツールを求める中小企業の場合は、経営支援クラウド「スーツアップ」も選択肢の一つです。
エクセルライクなインターフェースで学習コストが低く、タスクひな型10,000種類により業種別のベストプラクティスをすぐに活用できます。
月額500円/ユーザーから利用可能で、導入支援サービスも提供されています。
おわりに
ワークマネジメントは、単なるタスク管理の進化形ではありません。
組織全体の仕事の流れを最適化し、戦略と実行をつなぎ、一人ひとりの貢献を可視化する、新しい仕事の基盤です。
Asanaは、このワークマネジメントを実現するための強力なプラットフォームとして、世界中の組織で活用されています。
本記事が、皆様のAsana導入検討、そしてワークマネジメント実践の一助となれば幸いです。
変化の激しい時代において、組織の生産性向上と働き方改革を実現するために、ぜひワークマネジメントへの取り組みを始めてみてください。
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著者について
株式会社スーツ 代表取締役社長CEO
2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、東証スタンダード上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。2020年10月にYouTuber事務所の株式会社VAZの代表取締役社長に就任。月次黒字化を実現し、2022年1月に上場企業の子会社化を実現。2022年12月にスーツ社を新設分割し同社を商号変更、新たに株式会社スーツ設立と同時に代表取締役社長CEOに就任。
現在、スーツ社では、チームのタスク管理ツール「スーツアップ」の開発・運営を行い、中小企業から大企業のチームまで、日本社会全体の労働生産性の向上を目指している。
※ 「全社タスク管理」、「全社プロジェクト管理」、「チームのタスク管理」、「チームのプロジェクト管理」、「タスクの見える化」、「タスク雛型」、「ワークマネジメントツール」、「タスクマネジメントツール」及び「タスク管理ツール」は当社の登録商標です。
