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非上場株の相続評価が60年ぶりの抜本見直しへ。中小企業オーナーが直面する「大増税」の足音

日本経済新聞で報じられた「非上場株の相続評価見直し」は、中小企業経営者や資産家にとって極めて大きなインパクトを持つニュースです。

この改正がなぜ行われるのか、私たちの資産承継にどのような影響を与えるのかを背景から対策まで詳しく解説します。




2026年4月、国税庁は非上場株式(取引相場のない株式)の評価方法を抜本的に見直す検討に入ったと報じられました。

以前から話は聞いていたので「ついに来た!!」という感じです。

先に言っておきますが、株価が安くなることは「まず、ないでしょう
ほぼ確実に、高くなるものと思われます。


これまで「節税の王道」とされてきた手法が封じられるだけでなく、多くの中小企業オーナー社長において相続税の負担が大幅に増える可能性が出ています。

なぜ今、このタイミングで見直しが行われるのでしょうか。その裏側にある「不公平感」と、私たちが備えるべきポイントを整理していきましょう。

1. なぜ「今」見直しが必要なのか?

非上場株の評価ルールは、昭和39年(1964年)に作られた「財産評価基本通達」がベースとなっており、実に60年以上も大きな枠組みが変わっていません。

しかし、近年ではこのルールの「隙間」を突いた過度な節税策が横行していました。

例えば、以下のようなケースが問題視されています。

  • 時価と評価額の乖離: 実際の売買価格(時価)に比べ、相続税評価額が極端に低くなる(4分の1程度になるケースも)。

  • 意図的な評価引き下げ: 合併や分割、資産の移動を行うことで、会社の業績とは無関係に「評価方式」を操作し、意図的に株価を下げる手法。

会計検査院からも「現在の評価制度は適切ではない」との厳しい指摘が入っており、国税庁は「公平な課税」の名の下にメスを入れることを決めたのです。

2. 見直しの「3つのポイント」予想

具体的な改正内容は2026年内の有識者会議を経て決定されますが、現在有力視されている変更点は以下の通りです。

① 類似業種比準方式の「比準要素」見直し

現在、多くの会社で株価を低く抑えるために使われているのが「類似業種比準方式」です。

これは似た業種の上場企業の株価を参考に算出するものですが、計算式の中にある「配当」「利益」「純資産」のウェイトが変更される可能性があります。

特に、利益や純資産の反映度が高まれば、優良企業の株価は軒並み上昇することになります。

また、配当は要素の中から「卒業」もあり得るかもしれません。


② 会社規模区分の判定基準

会社の規模(大・中・小)によって評価方法が変わりますが、この区分基準が厳格化される見込みです。

資産規模が大きいにもかかわらず「小会社」として評価し、有利な計算式を使っていた企業は、一気に増税対象となる恐れがあります。


③ 節税目的の資産移動への制約

相続直前に不動産を購入したり、グループ会社間で資金を動かしたりして一時的に株価を下げる行為に対し、より厳格な「否認規定(認めないというルール)」が明文化される可能性があります。


3. 私たちの会社・家族にどんな影響が出る?

この改正で最も影響を受けるのは、「内部留保が厚く、業績が安定している中小企業」です。

納税資金の不足

これまで「1億円」と想定していた株価が、新ルールで「2億円」になった場合、相続税も単純計算で倍増します。

非上場株は現金化が難しいため、納税のために借金をしたり、事業継続を断念したりするリスクが生じます。

また、株式が分散する可能性もあります。


4. 今からできる「3つの対策」

ルールが変わってからでは手遅れです。今、私たちが検討すべきは以下の3点です。

現行ルールでの「株価試算」を急ぐ

まずは現在のルールで自社の株価がいくらなのか、正確に把握してください。

ここが不明確なら、設計図もない状況で建物を建てようとしているのと一緒です。

早めの戦略検討会議

将来的に評価額が上がるのであれば、現行ルールが適用されるうちに、次世代へ株式を移転しておくことも選択肢の一つです。


「遺言」と「納税資金」の確保

株価が上がっても困らないよう、生命保険の活用や役員退職金の準備など、納税のためのキャッシュを会社・個人双方で準備しておく必要があります。


いずれにしても、長期戦になる事を覚悟し、一歩を踏み出すことが重要です。


まとめ:変化を「リスク」ではなく「機会」に

今回の国税庁の動きは、単なる増税ではなく「公平性の追求」です。

しかし、真面目に経営を続けてきたオーナーにとって、突然の税負担増は死活問題となります。

「まだ先の話」と楽観視せず、税制改正を見据えて、今から専門家とタッグを組み、自社に最適な「出口戦略」を描き直すことが求められています。




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