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どんな映画でも身長は大切 / 「マイアミ・バイス」

1984年から89年にかけて、「特捜刑事マイアミ・バイス」というドラマが全米で大流行した。僕は観たことがない。イタリア製の高級スーツを着てフェラーリを乗り回すカッコいい刑事たちのドラマだそうだ。このドラマの製作総指揮(executive producer)は、マイケル・マン監督である。マン監督は自らが映画監督として大成功を収めた後、2006年にこのドラマを映画化した。それが映画「マイアミ・バイス」である。
本作は、もちろんドラマ視聴者へのサービスもふんだんに盛り込まれているのだろうが、もはや予備知識なんて一切不要のポップコーン・ムービーだ。コリン・ファレルとジェイミー・フォックスという飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優2人の活躍を眺めながら、「フェラーリのF430スパイダーかっこいい!」「スピードボートでの疾走が爽快!」「コン・リーきれい!」という、ハムスター並みの知能で楽しめるエンタメ映画である。
そもそも、マイアミゆえに麻薬がテーマになることは分かるものの、麻薬王の愛人であるキューバ出身の女を鞏俐(コン・リー)が演じている時点で、もはやジョークである。「キューバ出身という設定のくせにスペイン語がたどたどしいんですけど」などと無粋なことを指摘する輩はスピードボートに轢かれてしまえばいい。当時のコン・リーといえば「SAYURI」に主演している全盛期である。本作の翌年には「ハンニバル・ライジング」でレディ・ムラサキを演じているように、映画に花を添えるアジアの女優として活躍していた。アジア人にしてみればコン・リーは決して傾城傾国には見えないものの、よその民族にはコン・リーの顔付きが妖艶に映るのだろう。
それに、これは大切なことだが、コン・リーは約170cmの長身である。ハリウッドの俳優にすれば、一般的なアジアの女は背が低すぎるのだ。僕の身長はハリウッド俳優たちとほぼ同じ6フィート(約183cm)だが、僕にとって背丈が160cm未満の女はまるで子どものように感じてしまう。コン・リーが重宝された理由の一つは身長である。
僕は普段、このテのハムスター映画は観ないのだが、マイケル・マン監督の映画なので例外である。マン監督は本作の3年後、「パブリック・エネミーズ」を撮った。

それにしてもコリン・ファレルは若い頃から成功し続けている珍しい俳優である。コリンはハリウッドのなかではやや背が低く、公称5フィート10インチ(約178cm)だ。実際はもう少し低いだろう。こうして考えてみると、日本の俳優や女優がいかに背が低いかよく分かる。演技力などということ以前に、身長は大切である。

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