『花まつり』― いつもより、お寺を少し身近に感じる日
『灌仏会(かんぶつえ)』をご存じですか?
これは、毎年4月8日にお釈迦様の生誕祭として行われる法会(ほうえ)のことをいいます。(*一部の地域では5月に行われることろもあります)
大切な仏教行事のひとつですが、『花まつり』としてご存じの方も多いかもしれません。
この日になると多くの寺院では、色とりどりの花で飾られた「花御堂(はなみどう)」が作られ、その中央に、お釈迦様の像が設置されます。
参詣に訪れた人々は、その釈迦像に甘茶をかけて祝います。
花御堂は、お釈迦様がお生まれになった場所である「ルンビニーの花園」を再現されており、甘茶は、お釈迦様が誕生した際、その祝福のために天から龍によって灌がれたとされる清らかな水(甘露水)に由来しています。

仏教行事ではありますが、誰でも訪れてお釈迦様のお誕生日をお祝いすることができます。
しかし、「誰でも訪れることができる」とは言え、お寺に足を運ぶのは、神社に比べて少しだけ「距離感」を感じる方が多いような気がします。
神社は、「初詣」をはじめ、「節分」や「どんど焼き」「夏越の祓え」など、定期的に様々な行事が行われています。「夏まつり」などは町内会が運営するなど、地域単位で生活に密着しています。
また、生まれて初めてのお宮参りや、成長の節目節目を祝う通過儀礼では、多くの方が参拝やお祓いに訪れます。
場所的なことだけでなく、人生という時間にも深くかかわっています。
一方、お寺は「花まつり」や「大晦日(除夜の鐘)」で訪れることがあっても、その他はどうしても「お墓参り」や「ご葬儀」など、仏事が中心になりがちです。

東大寺や法隆寺、清水寺なども同じお寺であることに変わりはないのですが、これらは「観光」という非日常的な対象であり、「仏事」という日常的な対象とは別の存在になるようです。
近年、お寺に宿泊する「宿坊体験」や「座禅体験」、「滝行」などが若者の間でも静かなブームになっています。
また、フェスやライブなども開催され、お寺に訪れる機会も増えています。
このように、お寺のイメージも少しずつ変化し、多くの人に親しまれていくのは、とても良いことだと思います。

このような事がきっかけで、お寺の存在や行事そのものにも関心を向け、親しんでいく機会が増えていけば、さらに私たちの生活になじんだ存在になっていくかもしれませんね。
その行事のひとつが、4月8日の『花まつり』です。
今年は、お近くの寺院で開催しているところを調べて、訪ねてみてはいかがですか?
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