独我論という思想
今日の夜はちょうど良すぎるくらいに気温と少しの風が心地いいので、木目がはっきりとした木のベンチに座って文を綴ってみる。
ベンチに座ると自然に人間観察が始まる。
地元では考えられないほどに、この時間帯でも人通りが多く、観察が追いつかない。
こんな夜には安心感が生まれる。
そんな街ゆく一人ひとりがストーリーを持ち合わせていると思うと、感慨深い。
かつてルネ・デカルトは独我論を唱えたが、たった今の僕には正反対の思考である。
(独我論とは「確実に存在すると言えるのは自分の意識だけであり、他人や外界が本当に存在するかは証明できない」
という哲学的思想)
ただ、僕は独我論の概念すら知り得ない頃にそのような思考に辿り着いたことがある。
当時は、誰とも本当にはつながれないのではないかという不安でいっぱいだったのかもしれない。
さらに現代物理学が世界の源に迫ろうとしている過程を知り、ますますそのような考えに傾いてしまいがちであった。
このような思考は他者との隔てりを拡大し、孤独を深めていく。
だからこそ他人のストーリーに想いを馳せることのできるこの瞬間に安心感を覚えるのかもしれない。
口下手であるにも関わらず、妙に哲学的な自分の思考に嫌気がさす。
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