スケッチ忘備録84 スケッチ集と製本会社
スケッチ集を作る人が増えた。
作家の即売会でもスケッチのミニ画集やzineが増えている。
統計こそ取っていないけど、例えばコミティアではジャンルカテゴリに「スケッチ」が存在しないにもかかわらず、お品書きでスケッチ集を紹介する作家が増えたという事が、昔より増えたことを物語っている。
スケッチ集に限らず、本を作る人は増えている。
コミケ、コミティアに留まらず、zineフェス、文学フリマ、アートブックフェアなど本に関する即売会も増えている。
一方で、製本会社が苦境というニュースも目にする。
本を作る人が増えているのに倒産する製本所が増えているのは、昨今謳われるメンタルパフォーマンスも関わっているように思う。
当方、自費出版で画集を作っている身ですが印刷・製本会社に見積もりを取るのはいまだ心理的ストレスがある。
費用感をまずは知りたい。だけど見積を取った後に発注しなかった時の弊害を鑑みてしまう。覚悟がいる。
ミニ画集やzineの制作でグラフィック社やプリントパック社などが人気なのはコスパの良さが最大の理由だろう。
だけど、それだけではない。
見積もりを取った経験に照らしても、具体的な予算感が分かることは初動の心理的ストレスが圧倒的に低い。
過日Xでとある製本所が「並製本したものを上製本にするのは実は安くできる」という投稿をした。
そこで、費用感を知ることができれば頼みやすい、と引用した際、回答してくれたのはその製本所を利用した友人のイラストレーターだった。
こういったことも縮図と感じる。
作家にとって具体的な目途はメリットだから明かしてくれたけど、
製本会社にとってはリスクだから明かしたくないのだろう、という。
見積書を作ること自体手間だから、見積り依頼を気軽にされたら困る事も想像できる。
だからこちらも覚悟がいる。
見積依頼のメールを送るのに精神的なストレスがかかる。
結果としてメンタルパフォーマンスが良い印刷会社に依頼が流れている側面を想うと勿体ないと感じる。
製本会社の苦境のニュースをみるにつけ、こういった発注側と受注側のズレが無くなれば、と思う。
今回はスケッチそのものの話では無く周辺事項の余談でした。

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