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【閑古鳥雑貨店のプク】閑古鳥が鳴く午後、”キムワイプ”が私を絵本の世界へ誘う|キムワイプ S-200

なぜか毎月売れていく、不思議なワイプがある。
おしゃれでもないし、かわいいパッケージでもない。
だけどこの子は、ひとつ、またひとつと旅立っていく。

棚のすみにひっそり置かれたその箱を、
わたしはいつしか「くもりとりのキム」と呼ぶようになった。



午後の店内は、ことさら静かだった。
お客さまの足音もなく、レジのランプだけがぽつりと光っている。
小さなカフェコーナーのポットから、湯気がくるりと立ちのぼって、
わたしはそれを目で追いながら、深くひとつ、息を吐いた。


「さて、今日は……誰も来ないなあ」


そんなことをぽつりとつぶやきながら、目をやった先に、
キムワイプ S-200の箱があった。

白くて、四角くて、まるで研究室からひょっこり迷い込んできたような顔をして、
棚の一角にちょこんと座っている。
派手さはないけれど、不思議と目が合うと、ほっとする。


GAOS 楽天市場店


わたしは温かい紅茶を片手に、その箱を見つめているうちに、
ふと、ひとつの絵本のような物語を思いついた。



『くもりとりのキム』

キムは、白い紙でできた ちいさな ちいさな ふきとり屋さん。
くもったメガネをみつけると、そっとよりそい、
「よしよし、だいじょうぶ」と やさしくなでる。

すこしくもった心にも、キムはやってくる。
ポケットのなかに そっと入りこんで、
ティッシュよりも やさしく、ハンカチよりも そっと。
「なにか、ふきとるものは ありますか?」
くるりとまるまった背中で、そうたずねるキム。

レンズでも、スマホでも、
ときには ないしょの涙でも。
なにも言わずに きれいにして、
すうっと どこかへ帰っていく。

——紙でできた、静かな お手伝いさん。



メモ帳に一文ずつ書きとめながら、
わたしはキムワイプの箱を、そっとなでてみた。
手ざわりは、まるで昔の上質な便箋みたいで、
どこか「声なき気配」を感じさせてくれる。

そんなふうにして、静かな午後は過ぎていく。
コトリ、と風に揺れたドアの音に振り向いたけれど、
やっぱり、誰もいなかった。

でもいいや。
今日はひとつ、ちいさなお話が生まれたから。




キムワイプは、実験室などで愛されてきた、紙製のワイピングペーパーです。毛羽立ちが少なく、ガラスやレンズ、細かな器具もやさしく拭き取れます。日常では、メガネ拭きやキーボード掃除、お気に入りの雑貨磨きにも。何でもないようで、すこし特別な存在。まるで、くもりとりの小さな妖精のように、そっとあなたのそばで活躍してくれます。



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