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短編小説 「包装の開け方に答えはない」

夜について、ひとつだけ、ずっとわからないことがある。

彼女といい雰囲気になって、部屋の明かりが少しやわらかくなって、会話がだんだん減って、あとはもう流れに乗るだけ、みたいなところまで来ると、毎回ぼくの頭の片隅で小さな会議が始まる。

議題はひとつ。
コンドームの袋をどう開けるのが正解なのか、である。

切り口から素直に開けて、切れ端まできちんと取るべきなのか。

それとも九割だけ開けて、切れ端は袋につけたままにするべきなのか。

こんなこと、誰に聞けばいいのかわからない。
ネットで調べるほどでもない気がするし、友達に相談したら、こいつ何を真面目な顔で言ってるんだと思われそうだ。

けれど、ぼくにとってはかなり切実だ。夜の空気は待ってくれない。彼女の手の温度も、あの沈黙の続きも、そう長くは保てない。だからいつも、ぼくは焦る。

焦ると、雑になる。

袋をつまんで、勢いよくびりっとやる。
中身を取り出す。そうすると、たいてい切れ端までぺろっと取れてしまう。机の上か、ベッドの脇か、とにかくどこかに小さなゴミがひとつ増える。

使用後に片づけるとき、袋、切れ端、本体で三点セットになる。見ているだけで、なんだか管理の悪い会計報告みたいだ。

でも切れ端を残して開ければ、ゴミは袋と使用済みのそれだけで済む。たぶん、その方が美しい。生活としても、思想としても、整っている気がする。

ただ、その“少しだけ整っている”のために、あの夜の勢いを削るのも違う気がする。

もたもた開けている男は、あまり格好よくない。
だったらもう、切れ端くらい景気よく増やしてしまった方がいいのかもしれない。

結局、答えはまだ出ていない。
たぶん今夜も、ぼくは同じところで一瞬だけ迷って、それでもいつものように、びりっとやるのだろう。

そして今日もきっと、切れ端と袋とコンドームの三つになるだろう。



マジでどうしてます?

ฅ(`ꈊ´ฅ)キェェェーฅ(`ꈊ´ฅ)キェェェー

いっそのこと、使わなければいいのか!

テヘペロ(*≧∀≦*)

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雨奈川ひるる ビラビラで空を飛ぶ