見出し画像

#3 PEARL (SHO-TA)・僕が僕である理由をくれた音楽

最近、「次はどのアーティストを書こうかな」と考えながら、これまで自分が好きだった曲を聴き返す時間がとても楽しくなっています。
ジャンルでまとめるか、印象に残った順に語るか──そんなことを迷いながらも、またひとつ“自分の音楽遍歴を旅する感覚”が戻ってきました。

こんにちは、Steveです。

今回紹介するのは Pearl、そしてその中心で歌い続けてきた Sho-ta a.k.a. 田村直美さん です。

振り返ると、僕がこれまで夢中になってきたアーティストの中で、いわゆる“バンド”はそれほど多くありません。そんな中でPearlは、間違いなく異質で、特別な存在感がありました。

PEARLとは

PEARL は1980年代後半、田村直美(当時は田村直子・のちに Sho-ta 名義)を中心にスタートしたロックバンドです。
結成当初は複数メンバーのバンド編成でしたが、活動を続ける中で度重なるメンバー変更があり、最終的に残ったのはSho-taただ一人。
そこから彼女を軸とした“新生PEARL”が再始動する、という少し劇的な歴史をもっています。
ただ、その変遷の中でも一貫していたのは
Sho-ta の圧倒的な歌声がPEARLの核だったこと。
バンドの形が変わっても、彼女の歌がPearlそのものを形作っていたと言っていいと思います。

PEARLと初めて出会ったきっかけは……正直、はっきり覚えていません。
でも、おそらく深夜の音楽番組だったはずです。
当時は万人受けする音楽がゴールデン帯を占領していて、少しクセのあるアーティストに出会おうと思ったら、深夜枠が唯一の窓口でした。

あの時間帯には、テレビのすき間からひょいっと“未知の音”が紛れ込んでくるようなロマンがあったんですよね。ロックバンドを普段ほとんど聴かなかった僕がPearlに引き寄せられた理由。
それは単純で、Sho-taの歌が圧倒的にうまかったということに尽きると思います。

※セカンドアルバムからバンド名と同じ楽曲「PEARL」

Pearlの楽曲は、どれも映画のワンシーンを切り取ったようで、聴くと情景が自然と浮かんできます。それも鮮やかなフルカラーではなく、少しだけセピア色が混じった映像として──これはあくまで僕の感覚ですが。

Pearlがデビューした1987年前後は「イカ天」ブームが巻き起こり、全国がバンド一色。そんな時代の中でもPearlは、どこか異彩を放っていたように思います。
そして最も聴き込んだのは、Sho-taが実質ソロプロジェクト的に立っていた時期のアルバム 「She’s Fresh」
全曲を彼女自身が作詞作曲し、さらにギタリストのCharがサポートしていたこともあって、“そりゃカッコいいに決まっている”
と納得してしまう仕上がりでした。

※アルバム「She’s Fresh 」の中に収録されている「五月の風の中で」演奏している動画ありますが、音源のコーラスは彼女自身がやっていて、それが一番かっこいいので、音源を紹介です。

最終的にPearlに惹かれた理由は、シンプルで強い二つの要素──
楽曲の力、そして 声の説得力
今思えば、この二つがきれいに合わさったとき、僕は迷わずその音に飛び込んでいたのだと思います。

しばらくすると、僕自身がいろんなアーティストを聴くようになり、Pearlを耳にする機会は自然と減っていきました。
そんなある日──テレビから突然、聴き覚えのある声が流れてきたんです。
それは Pearl の Sho-ta としてではなく、
ソロアーティスト・田村直美 として歌われた、銀座ジュエリーマキのCMソング「永遠の一秒」。

※このコマーシャルシリーズからいくつものヒット曲が生まれたCM

あまりにも特徴のある歌声なのに、最初は
「……あれ? でも、田村直美ってこういう感じだったっけ?」
と、一瞬だけ結びつかなかったのをよく覚えています。
その後、このCMソングが大きな話題になり、続いてリリースされた「ゆずれない願い」がアニメのエンディング曲として大ヒット。

ここから田村直美としてのソロ活動が本格的にスタートしていきます。
今回コラムを書くにあたって久しぶりに調べてみると、彼女は今もなお現役でバンドとともに歌い続けていて、
あのパワフルで、どこかメランコリーを帯びた歌声は健在。
年月が経っても声に宿るエネルギーが少しも衰えていないことに驚かされます。
たくさんある作品の中でも、やはり僕の中で特別なのは「She’s Fresh」。
当時、何度も何度も繰り返し聴いたアルバムで、今でも数曲再生するだけで、一瞬であの頃の自分に戻ることができます。
音楽って、本当に不思議ですよね。
“懐かしさ”だけではなく、
当時の感情や景色までも連れてきてくれるタイムマシンのような存在。
PearlやSho-taを聴くと、まさにその力を思い知らされます。

音楽は、人生の“しおり”みたいなものですね。
あなたが今、ページを戻して読み返したくなる曲はありますか?

いいなと思ったら応援しよう!