見出し画像

昨日、あさひが泣いた




昨日、あさひが泣いた


目はしっかりこちらを見て、
何かを訴えるかのように、
涙を流しながら大声で泣いた。

コップの水が溢れるようだった。

きっかけは、
パパが「おやつはダメ」と言ったこと。

でも、それだけじゃなかった。





もうすぐ5歳になる息子、あさひ。

noteのイベントで「子供の成長を感じる時」というテーマを見て、書いてみたくなった。

書きながら、昨日の夜のことを何度も思い出している。


そしていつか、

この記事をあさひに見せようと思う。






ちょっと前まで、あさひはどこへ行くにもパパの半径1mにいたんだよ。

洗面所もトイレもお風呂も、どこでも抱っこ。

リビングで遊ぶときも、べったりパパのそばから離れなくてさ

少しでも置こうとしたら「だぁっこ〜」と泣いてた。

料理なんて全然できないから、
キッチンに立つパパとママが見えるように、専用の椅子を用意した。




あさひは控えめで人見知りでね。

公園に行っても、遊具には行かないし、友達とも遊ばない。

本当は遊びたいおもちゃがあっても、誰も遊んでないものを選んでた。

そしてそのおもちゃが空くのをチラチラ見て待ってたね。

知らない人に声をかけられたときは、目も合わせず、パパの胸に顔をうずめて、その人がいなくなるのをただ待ってた。



保育園に入った時は、毎日泣いたね。

車に乗った時点で泣いてたね。

預ける時カブトムシのようにくっついて離れないあさひ。

それを無理やり引き剥がしてパパは仕事に行ったんだ。

あの朝は、本当に切なくて

今すぐ仕事を放り出して、抱きしめに行きたかった。






それなのに、今はさ。





保育園のドアを、自分で開けて入っていく姿。

「公園行くー!」って自分で靴を履いて、走り回ってる。

「ゲジゲジ出たー!」って、嬉しそうに友達と叫んでる。

「おしっこ行ってきます!」って敬語で宣言してからトイレに行く。

友達を家に招待しては、楽しそうに秘密基地を作ってる。


パパが近くにいなくても、たくさん遊べるようになったよね。


楽しいことは楽しいって言えて

悲しいことは悲しいって言えて

嫌なことは嫌って言えるようになったね。




12cmだった靴も、17cmになった。




いつの間にか、大きくなったね。







2年前、弟が生まれて、あさひはお兄ちゃんになった。


あさひが着てた服を、弟が今着てる。

弟はすぐにあさひのもの欲しがって取ろうとするから、それでよく喧嘩してるよね。

でも最終的に譲ってくれてありがとう。

弟にみかんを剥いてくれてありがとう。

弟にお水汲んでくれてありがとう。

一緒に遊んでくれてありがとう。

赤ちゃん返りしなかったけど、我慢したり寂しい思いをたくさんしたよね。





そして、昨日。






ママは仕事。

パパとあさひと弟3人での日曜日。

水遊びして、公園に行って、ご飯を食べて。

楽しく過ごしたかった。

でも、2歳の弟に合わせなきゃいけないことが、たくさんあった。


遊んでたじょうろを、弟が奪いに来る。

作ってたブロックを、弟が壊す。

ブランコは、弟ばっかり乗ってる。

譲らないと、弟が泣く。


それでパパが、弟を抱っこして、どこか行ってしまう。


楽しく遊びたいだけなのに、なかなかうまくいかない。


弟はすぐ泣くし、パパは弟ばっかり見てる。


悪いことしてないのに、なんだか気まずくて、怒られたような気分になってたよね。






そんなことが積み重なって、夜8時半。





「おやつ食べたーい!」





パパに強く「ダメ」って言われて、何かが溢れ出した。


コップの水が溢れたように、涙が止まらなかった。

目はしっかりこちらを見て、大きな声で泣いた。

何かを訴えているようだった。



来月、5歳になるあさひ。




「自分のことは自分でやろうね」

「弟には優しくしてほしいなー」

パパはいつの間にか「お兄ちゃん」を、やらせてしまっている。

4歳の子供に。


まだまだ甘えたい年頃なのに。


パパは、未熟だよ。

こんなに小さな子に

たくさん我慢させてる。




そのあと、あさひを10分間、抱きしめた。

静かな部屋で。2人で。



悲しかったよね。

いつも我慢してくれてるよね。

毎日がんばってるよね。

いつもありがとう。

反省しながら伝えた。


あさひは、嗚咽しながらずっと泣いていた。

そのあと、あさひは自分から歯を磨いて、すぐに眠りについた。






―誰も悪くない―




楽しくやろう、うまくやろう、こうしたい、これはしたくない

みんなそう思っているだけ。


でもうまくいかない。

あさひにも、弟にも、悲しい、寂しい思いをさせてしまっている。

もちろんゼロにはできない。わかってる。


もっと良いやり方があったんじゃないかと、不甲斐なくて悲しくなる。


本当はみんなで仲良く楽しくしたかったのに、できなかった。




切なくて、悲しくて、あさひを抱きしめて眠った。





いつまで、抱っこと言ってくれるんだろう。

いつまで、手を繋いでくれるんだろう。

いつまで、お風呂に一緒に入るんだろう。

いつまで、一緒に遊んでくれるんだろう。


そのいつかが来る前に、パパはあさひに何を伝えられるだろう。


人生は楽しいってこと。

世界は美しいってこと。

人は優しい、頼っていいってこと。


たくさん伝えたいことがある。


でもそのスタートラインにも立てていない気持ちになる。



せめて、

怒っても喧嘩しても、パパはあさひが大好きだと伝えたい。


あさひに出会えて、パパの世界は見違えるように美しく鮮やかになったと伝えたい。




親は子を愛するって言うけどさ、

子のほうが無条件に親を愛してくれてるよなってつくづく思うんだ。

どんなに不完全で未熟な親でも、子供は全て受け入れて愛してくれてる。

パパはまた愛を知ったよ。



あさひ。

楽しそうな笑顔も、

真剣な表情も、

ふざけて踊ってるときも、

悔しい泣き顔も、

全て愛しい。



こんなにも愛しい大切な存在がいるということ

それが何よりも幸せです。


生まれてきてくれて、本当にありがとう。


今までも、これからも大好きだよ。



37歳のパパより

いいなと思ったら応援しよう!