自己都合退職が「会社都合」に大逆転?ハローワークが見ているクリニックの裏側

【結論】
「本人が納得して自己都合で辞めたから大丈夫」。もし院長先生がそうお考えなら、それは今の労務環境では「非常に危うい認識」と言わざるを得ません。
【理由】
失業保険の手続きにおいて、ハローワークは離職票の記載内容だけを鵜呑みにはしません。退職者が「実はパワハラがあった」「過重労働だった」と証拠を持って主張すれば、調査が入り、判定が覆る仕組み(特定受給資格者の認定)があるからです。
【具体例】
では、どのようなケースで判定が覆るのか。具体的な基準は以下の通りです。
1. ハラスメント: 院長や師長による言動が、客観的に見て苦痛を与えていた場合。
2. 労働時間: 残業が月45時間を超える状態が続いていた場合(36協定の有無は関係ありません)。
3. 労働条件の変更: 合意のない大幅な減給や、契約外の業務の強要。
4. 退職の勧奨: 直接的な解雇でなくとも、心理的に追い詰めて退職へ導いたと判断された場合。
【まとめ】
一度「会社都合」と同等の判定が下れば、助成金の不支給要件に抵触するだけでなく、将来的な労働局からの調査対象になる可能性も否定できません。
離職票の処理という「点」で考えるのではなく、日頃の勤怠・教育・コミュニケーションという「線」で労務を捉えること。それが、結果としてクリニックを、そして院長自身を守ることにつながります。

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