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【解説】英米の先生を悩ませる謎のミーム「67 (six seven)」とは ー The Guardian【海外教育ニュース】


書いてる人

  • 所属/肩書:スプリックス教育財団 調査員 H

  • 学位:博士(理学)

  • 経歴:理系の研究職 → スプリックス教育財団


解説

ニュースの紹介

アメリカやイギリスの子どもたちの間で、「67」という言葉がミームとして流行しているのを知っていますか? 読み方は "sixty seven"(シックスティ・セブン)ではなく、"six seven"(シックス・セブン)と区切って発音するのが特徴です。

では、この言葉には一体どんな意味があるのでしょうか? なぜ流行っているのでしょうか?

今回ご紹介するThe Guardianの記事は、この「67」が学校現場でいかに流行し、教師たちが頭を悩ませているかという実態を報じています。


「67」の動画を見てみよう

まずは、このミームがどのように使われているのか、実際の動画を見てみましょう。

以下の動画は、「67」関連で最も有名な動画の一つです。バスケットボールの試合で叫んでいるこの少年は「The 67 Kid」と呼ばれています。

次は、教室での流行の様子をコント風に撮影したショート動画です。教師が「6、7...」と口にした瞬間の生徒たちの反応が描かれており、状況が分かりやすいかもしれません。

さらに、「67」が変異していく様子をまとめた、このようなマッド動画も人気を集めています。

さて、この3つの動画で「67」を初めて見た方は、おそらくこう思ったはずです。

「どういう意味???」「何が面白いの???」

とはてなマークが頭に浮かんだことでしょう。

ちなみに、この流行はスポーツ界にも広がっており、ドジャースの佐々木朗希選手もチームメイトと「67」のジェスチャーをやっている様子が、ドジャース公式アカウントからポストされてました。


「67」に意味はない? ミームの発端と広がり

結論から言うと、「67」に意味はないです。

文脈によっては「まあまあ」「微妙」(10段階評価で6か7)といったニュアンスを含むこともあるようですが、その意味の範囲は非常に曖昧です。実際には、動画で見たように、特定の状況で一斉に手を天秤のように上下させながら "six, seven" と唱和すること自体が目的となっているようです。

この集団的なノリこそが重要であり、言葉自体に意味はなく、「やること自体に意味がある」タイプのミームといえます。

ちなみに、この「67」の発端は、アメリカのラッパー、Skrillaが2024年にリリースした楽曲「Doot Doot (6 7)」です。

この曲がTikTokでミーム化し、特にNBA選手のラメロ・ボールの編集動画(彼の身長が6フィート7インチであることにちなんでいる)などに使われたことから人気に火が付きました。そして、冒頭で紹介した「67 Kid」の動画などを経て学校現場にまで爆発的に広まりました。


「6、7」が言えない… 混乱するイギリスの学校現場

流行の発端はアメリカですが、The Guardian紙の記事によると、イギリスの学校現場でもこの「67」ミームが深刻な授業妨害を引き起こしています。

記事が引用した調査アプリ「Teacher Tapp」による教師約1万人へのアンケートでは、以下のような実態が明らかになりました。

  • 中学校で働く教師の5分の4(約80%)が、調査前の1週間にこの「67」という言葉を生徒が叫ぶのを聞いたと回答しました。

  • 小学校でもその影響は大きく、教師の半分が聞いていると答えています。

特に深刻な被害を受けているのが、算数・数学の教師たちです。授業中に「6」や「7」といった数字を当然ですが言わなければいけません。教師が「問6、問7」や「6×7」などと口にした瞬間に、教室中が "six, seven!" の合唱と手のジェスチャーで中断されてしまいます。

問題は数学だけに留まりません。他の教科でも「67ページを開いて」と言ったり、歴史の授業で「1967年」といった年号が出たりするだけで、生徒たちが一斉に反応してしまうそうです。。

ロンドンのある数学教師は、この「67」の合唱を教室で禁止したと述べ、このミームを痛烈に批判しています。

“It’s the most brain dead meme in the history of brain dead memes, it’s meaningless and it is just an excuse for some children to make noise.” (「これは、頭の悪いミームの歴史の中でも、最も頭の悪い(brain dead)ミームだ。意味がなく、一部の子どもたちが騒ぐための口実に過ぎない」)

The Guardian

一方で、記事は一部の教師が楽観的であることも伝えています。「このようなブームはこれまでも何度もあった。いずれ収まるよ」と冷静に受け止めている教師もいるようです。

さて、この「67」ブーム、果たしていつまで続くのでしょうか。

私がこの記事を読んで、
日本でいえば、小島よしおの「そんなの関係ねえ」が流行って、一部の学校で禁止された感じと似てるなぁ、
と思いました。

でも「そんなの関係ねえ」のほうが圧倒的に面白いです。
※ ちなみにパッション屋良のギャグも、子どもに危険ということで禁止されましたね。

最後になりますが、以下はCNNの記事で、ミームの発端となったアメリカでの学校現場の様子が紹介されています。長文ですが、興味のある人は読んでみてください。


コラム:記事に登場した重要表現

今回紹介した記事に出てきた重要な英単語や表現をまとめました。選定は私自身の独断によるものです。意味や例文はGeminiで作成していますので、必要に応じてご自身でも調べてみてください。

(1) invade
意味: ~に侵入する、~を侵略する、(好ましくないものが)~にどっと押し寄せる、~を席巻する
例文: The "six seven" meme has invaded classrooms across the UK. (「67」ミームがイギリス中の教室を席巻している。)

(2) perplex
意味: ~を困惑させる、~を当惑させる
例文: The strange "67" meme left parents and teachers completely perplexed. (その奇妙な「67」ミームは、親や教師たちを完全に困惑させた。)

(3) viral
意味:
ウイルスの、(特にインターネット上で) 急速に広まる、バイラルな
例文: The video of the "67 kid" went viral on TikTok and spread to schools. (「67キッド」の動画はTikTokで急速に拡散し、学校へと広がった。)

(4) disruptive
意味: (授業などを) 妨害するような、混乱を引き起こす
例文: The teacher warned the students that their disruptive behavior would not be tolerated. (先生は生徒たちに、そのような妨害行為は許されないと警告した。)

(5) detention
意味: (罰としての) 居残り
例文: He got detention for shouting "six seven" during the math lesson. (彼は数学の授業中に「67」と叫んだため、居残りをさせられた。)

(6) if anything
意味: どちらかと言えば、むしろ
例文: The meme isn't fading away. If anything, it's becoming more popular. (そのミームは消え去るどころか、むしろ人気を増している。)

(7) as with
意味: ~の場合と同様に、~のように
例文: As with most internet memes, this "67" craze will probably be over in a few months. (ほとんどのネットミームと同様に、この「67」ブームも数ヶ月で終わるだろう。)

(8) malleable
意味: (金属などが) 展性のある、順応性のある、(意味・定義などが) 変えやすい
例文: The precise meaning of the "67" meme is malleable; it changes depending on the situation. (「67」ミームの正確な意味は変えやすく、状況によって変化する。)

(9) meh
意味: (間投詞) ふーん、まあまあ (興味や熱意のなさ、可もなく不可もない感じを示す)
例文: "How was the movie?" "Meh, it was okay." (「映画どうだった?」「まあまあ、普通だったよ。」)

(10) displace
意味: ~に取って代わる、~を(元の場所から)追い出す
例文: The "six seven" meme has displaced "skibidi" as the most popular meme in schools. (「67」ミームが「スキビディ」に取って代わり、学校で最も人気のあるミームとなった。)


補足:海外教育ニュースの解説について

スプリックス教育財団のnoteでは、海外の教育ニュースを厳選し、その要点を解説しております。著作権の関係で全訳はできませんが、記事の要点や背景を丁寧に紐解き、日本の教育現場にも役立つヒントをお届けします。

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