4年遅れの初五輪へ〝のぞみ〟輝く〜悲劇の地で丸山希が全日本選手権ジャンプラージヒル初制覇
全日本スキー選手権のジャンプラージヒルは11月2日、NHK杯を兼ね札幌大倉山ジャンプ競技場(K123m、HS137m)で行われ、女子は丸山希(北野建設SC)が1回目127.5m、2回目129.5mを飛び1、2回目ともトップのトータル262.4点で初優勝。男子は二階堂蓮(日本ビール)が137.5m、134.0mのトータル290.9点で1回目2位から逆転、ラージヒルでは初の全日本選手権を制した。

優勝した丸山希選手の話
ようやく全日本選手権で優勝することができてうれしい気持ちと4年前、この大会で膝の靱帯を切ってしまい冬につなげることができなかったので、こうして優勝して戻ってくることができうれしい。
助走の滑り出しで乗り遅れてしまうこと、踏切で狙っているよりも前方向に出てしまう傾向にあるという課題克服に取り組んでいる。
サマーグランプリやきょうの優勝は自分でも驚きの方が大きいが課題がある中でもこうして飛距離につながるジャンプが出せるようになってきたのは自信のついた夏にできた。
(好成績の要因は-)ケガをして飛べない時間があり、(復帰しても)思うように距離が出せないシーズンが続いて自分の中で苦しい時間が長かったが今年は今までにないくらい競技を楽しんで、ジャンプが楽しく飛べているのが大きいのではないかと思っている。今年は練習から飛距離を出すよう心がけている。飛距離が出ると楽しい。その楽しいを積み重ねてやってきたのが大きい。
五輪シーズンへはワクワクとちょっとの不安・課題と向き合って1本1本やっていきたい。まずは出場権を獲得して、金メダルを目指して2月の舞台で楽しんで飛びたい。
遠くに飛ぶ意識「楽しい」という心持ち
初の五輪出場をふいにした4年前のこの大会での転倒とケガの影響が大きかった。復帰しても「飛び過ぎ」に対する恐怖心が拭えなかった。転倒やケガを恐れてK点でもしゃがみ込むような着地姿勢になることもあった。距離が出ていない上に飛型点でも減点。世界のレベルがどんどん上がるなかで取り残されてしまう焦りのようなものもあった。昨季、メダルを目指しながら惨敗した世界選手権でついに腹を括った。
距離を出さないと勝負にならないと今夏の練習ではオーバースピードになってもゲートを上げ、ヒルサイズ(HS)を目指した。HSの95%以上飛べるのなら選手側からコーチリクエストでゲートを下げることもできる。
(恐怖心を)「乗り越えられたのかどうかはわからないが、距離がでるのは楽しいと感じて飛べている。いろいろな人が背中を押してくれて、ここまで来られた。ネガティブな思いはジャンプにも出てしまうと思う。楽しいと感じることを大事にしていきたい」。
子供の頃から夢に見てきた五輪。一瞬で北京が消えた4年前の同じ大会、同じ場所で、あの転倒ジャンプと同じ飛距離の129.5メートルを飛び優勝を決めて見せた。ミラノ・コルティナへ夢を実現させてくれるに違いない。
第104回全日本スキー選手権大会ジャンプラージヒル
女子成績
1) 丸山 希 (北野建設SC) 262.4点
2) 宮嶋 林湖 (松本大学) 251.9点
3) 一戸 くる実 (雪印メグミルク) 232.0点
4) 高梨 沙羅 (クラレ) 230.0点
5) 伊藤 有希 (土屋ホーム) 225.3点
6) 勢藤 優花 (オカモトG) 222.5点
7) 佐藤 柚月 (東京美装G) 188.1点
8) 齋藤 優 (LuFT) 186.2点
9) 中山 和 (日本ビール) 177.5点
10) 岩佐 明香 (大林組) 176.9点

カメラを構える関係者を見つけ笑顔を見せる

宮嶋(左)、丸山(中央)、一戸(右)






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更新履歴
11月4日、見出し変更、テキスト、写真、写真キャプションの追加差し替えなど
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