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介護現場の新人時代。「自分だけ遅い気がする」不安と、「慣れだよ」と言われても安心できなかったこと


はじめに

こんにちは!
元ITエンジニアで現役介護福祉士のやなぎです。

4月も2週間が過ぎ、すっかり春らしい陽気になってきましたね🌸
転職したてなこともあり、この時期は自分が新人だった頃のことをよく思い出しています。
ブログでも新人さん向けの記事を書いているので、ここでもその頃のお話を少しずつしていきたいと思います🌱


介護の仕事を始めたばかりの頃、僕はずっと不安でした。

昨日教わったことが、もう思い出せない。
利用者さんの顔と名前がなかなか一致しない。
食事、排泄、移動、入浴の違いが頭の中で混ざってしまう。
先輩に教わったときは分かった気がしたのに、いざ自分が動こうとすると不安になる。

そういうことが重なるたびに、少しずつ自信がなくなっていきました。

でも、いちばん苦しく感じていたのは、ただ「覚えられない」ことそのものだけではなかった気がします。

本当に気持ちが沈んでいたのは、
「自分だけ遅い気がする」
という感覚でした。

周りの人は自然に動けているように見える。
自分だけ流れについていけていない気がする。
自分だけ覚えるのが遅い気がする。
自分だけ、ひとつひとつの動きが遅い気がする。

新人時代って、目の前の仕事そのものだけではなく、周りと比べてしまう辛さも大きい気がします。

今回は、そんな新人時代の僕が感じていた不安と、
「慣れだよ」と言われても安心できなかった理由、
そして少しずつ見え方が変わっていったきっかけを書いてみようと思います。

今まさに、似たような不安の中にいる方に、少しでも届いたらうれしいです。


「自分だけ遅い気がする」が、いちばんつらかった

介護の仕事って、やさしさだけではなく、覚えることの多さとも向き合う仕事なんですよね。

利用者さんごとの特徴。
食事、排泄、移動、入浴の違い。
一日の流れ。
その場その場での優先順位。
先輩ごとの教え方や細かなやり方の違い。

しかも、それをただ覚えるだけじゃなくて、目の前の利用者さんに関わりながら同時に進めていかなければいけない。

今振り返ると、最初から頭の中がいっぱいになりやすい仕事だったんだと思います。

でも、そのときの僕はそんなふうには考えられませんでした。
ただただ、「自分が遅いからだ」「自分が覚えられないからだ」と思っていました。

たとえば、申し送りを聞いているとき。
その場では「分かった」と思ったのに、少し時間が経つと順番があいまいになる。
利用者さんの対応に入ると、目の前のことに気を取られて、さっき聞いたことが薄れてしまう。

たとえば、入浴介助の流れ。
一度見たときは理解したつもりでも、いざ自分が入ると、どこで何を準備して、どのタイミングで何を確認するのかがあやふやになる。

たとえば、食事介助もそうですよね。
AさんとBさんで食事形態も介助量も違うのに、それが頭の中で混ざってしまう。
「確かこの方は見守り中心だったかな」
「いや、ちがったかな」
そんなふうに不安になる。

それが重なると、周りの人がすごく遠く見えるんです。
みんなはもう自然に動けているように見える。
自分だけ、ひとつひとつ確認しながらじゃないと進めない。
周りと比べるようなことじゃないと頭では分かっていても、心ではその差がとても大きく感じられました。

でも、今思うのは、あのとき僕が遅かったというより、
まだ頭の中で仕事がつながっていなかった
のだと思います。

仕事って、最初からスムーズにできるものではなくて、
利用者さんの情報と介助の内容と一日の流れが、少しずつ結びついていくことで、やっと動きやすくなるものなんですよね。

ただ、新人のときは、その“つながる前の時期”が本当につらいんだと思います。


「慣れだよ」と言われても、安心できなかった理由

職場で不安を少し出したとき、励まそうとしてくれて、こんなふうに言ってもらうことがありました。

「そのうち慣れるよ」
「最初はみんなそうだよ」

今思えば、その言葉自体が悪かったわけではありません。
本当にそういう面もあると思います。
慣れてくると見え方が変わることもありますし、最初は誰でも戸惑うものだと思います。

でも、不安が大きいときの僕には、その言葉で安心しきれませんでした。

たぶん不安だったのは、
「慣れれば大丈夫かどうか」よりも、
その慣れるまでを自分がちゃんとやっていけるのか
というところだったんだと思います。

今、頭の中がいっぱいで、毎日ついていくのに必死なのに、
「そのうち慣れる」と言われても、
「その“そのうち”まで、自分は大丈夫かな」
という気持ちがありました。

励ましの言葉をもらっても、すぐには安心できない。
前向きな言葉を聞いても、気持ちが追いつかない。
「分かってはいるけれど、今は余裕がない」
そんな感覚です。

たぶん、同じように感じたことがある方もいるんじゃないでしょうか。

「大丈夫だよ」と言われても、今は大丈夫と思えないから不安になる。
「慣れるよ」と言われても、その慣れるまでが遠く感じる。
その間に、自分の気持ちだけが置いていかれるような感じ。

だから、励ましの言葉で安心できない自分を責めなくていいと思うんです。
安心できないのは、それだけ今の不安が大きいからです。


よく関わる利用者さんは覚えやすいのに、そうじゃない方はなかなか覚えられなかった

これは少し言いにくいことかもしれませんが、僕の中ではかなり大きな悩みでした。

よく関わる利用者さんや、介助が必要で接点の多い利用者さんは、比較的覚えやすかったです。

食事、排泄、移動、入浴などで繰り返し関わるので、
「この方はここに気をつける」
「この方はこうすると安心しやすい」
ということが少しずつつながっていきやすいからです。

でもその一方で、自立度が高い方や、居室で過ごされることが多い方は、なかなか覚えられませんでした。

顔と名前が一致しにくかったり、
「どんな方なのか」が頭に入りにくかったりして、
自分の中でうまくつながらない感じがありました。

当時は、「自分の努力が足りないのかな」と思っていました。
でも今は、やる気の問題だけではなかったと思っています。

関わる回数が多い方は印象に残りやすい。
接点が少ない方は、どうしても覚えるのに時間がかかりやすい。
それは、ある意味とても自然なことだったんですよね。

そう思えるようになってからは、少しだけ見方が変わりました。

「なんで覚えられないんだろう」と自分を責めるより、
「接点が少ないからこそ、少し意識して挨拶しよう」
「一言だけでも特徴を覚えてみよう」
というふうに、無理のない形で近づいていけるようになった気がします。


新卒の頃だけじゃなく、新しい現場に入るたびに同じ不安は出てきた

この不安は、新卒の頃だけのものではありませんでした。
異動した時、転職して新しい現場に入ったときも、毎回似たような不安を感じていました。

利用者さんが変わる。
一日の流れが変わる。
職場ごとの細かなやり方も違う。

そうなると、また最初から頭の中がいっぱいになるんです。

「覚えられない」
「ついていけるかな」
「また自分だけ遅いかもしれない」

そんな不安が、そのたびにちゃんとありました。

このことにあとから気がついて、少し救われたところもありました。
それは、「一度慣れたら、もう二度と不安にならない」わけではない、ということです。

新しい場所に入れば、また最初の混乱は出てくる。
でも、それは後退ではなくて、新しい環境にちゃんと向き合っている反応でもあるんですよね。

だから今、新人の方や、転職したばかりの方が不安を感じていても、それは珍しいことではないと思います。
むしろ、とても自然なことだと思います。


少し楽になったのは、「全部を一気に何とかしよう」としなくなってからでした

今振り返ると、あの頃の自分に必要だったのは、
「もっと気合いで覚えること」ではなかったんだと思います。

必要だったのは、
全部を一気に頭の中へ入れようとしないこと
でした。

すぐに全部覚えようとすると、どうしても気持ちが追い込まれやすくなります。
だから、少しずつでいい。

今日は3人だけ意識する。
分かったことを1つ残す。
まだ曖昧なことを1つメモする。
今日気になった利用者さんの特徴を一言だけ覚える。

そういう小さな積み重ねのほうが、結果として自分を助けてくれました。

この「少しずつでいい」と思えるようになるまでが、また難しいんですけどね。
新人のときって、どうしても早く覚えなきゃと思ってしまうので。

でも、全部を一気に何とかしようとするほど、かえって気持ちに余裕がなくなることがあります。
だから、ほんの少しだけでも
今日をやりやすくすること
に意識を向けられると、気持ちは少し変わるかもしれません。


今、新人時代の不安の中にいる方へ

「慣れれば大丈夫」と言われても、その慣れるまでが不安。
きっと、今そう感じている方もいると思います。

でも、その不安があるのは、それだけ真剣に向き合っているからでもあります。
すぐに前向きになれなくても大丈夫です。
焦って全部を一気に乗り越えようとしなくても大丈夫です。

介護の仕事は、最初からすべてがきれいにつながるものではないと思います。

利用者さんの顔と名前が少しずつ一致してきて、
介助の違いが少しずつ見えてきて、
一日の流れも、あとから少しずつ自分の中に入ってくる。

そんなふうに、時間をかけながらつながっていくことがたくさんあります。

だから今、周りより遅い気がしていたとしても、それだけで自分を否定しなくて大丈夫です。

大切なのは、今日できなかったことを数え続けることではなくて、
今日分かったことがひとつでもあったか
次に少し楽になるためのメモをひとつ残せたか
そういう小さな積み重ねを持っておくことなんだと思います。

もし今、「自分だけ遅い気がする」と不安になっている方がいたら、どうか自分を責めすぎないでくださいね。
その気持ちは、あなただけのものではありませんから。
こんなことに困ってる、悩んでいるなどの気持ちや、こんなツールやテンプレがあったら嬉しいなどのコメントもいただけたらできるだけお答えさせていただこうと思っています。
ぜひ遠慮せずお話を聞かせてくださいね。


「この不安をどう整理すればいいか分からない」ときに、僕が作ったもの

このnoteでは、あの頃の僕が感じていた不安に、できるだけ近い言葉で触れたくて書きました。
だから、ここで少しでも「自分だけじゃない」と思ってもらえていたらうれしいです。

そのうえで、もし今

「気持ちは少し落ち着いたけれど、実際には何から手をつければいいんだろう」
「覚えることが多すぎて、どこから整理すればいいのか分からない」

と感じている方がいたら、ブログの方でその続きをもう少し具体的にまとめています。

介護の仕事を覚えるとき、全部を頭の中だけで抱えようとすると、不安が大きくなりやすいですよね。
僕自身も、もう少し整理しやすくなる形があったらよかったなと思うことが何度もありました。

そこでブログでは、新人さんや転職したばかりの方が使いやすいように、仕事を整理するためのExcelテンプレートも作っています。

たとえば、

  • 利用者さんの基本情報を整理するシート

  • 食事、排泄、移動、入浴など介助の違いをまとめるシート

  • その日に教わったことや、まだ曖昧なことを残しておくシート

などです。

ここでは詳しく説明しませんが、
「こういう形で仕事を整理できるものもあるんだな」
くらいの気持ちで、気楽に見てもらえたらうれしいです。

新人さんや転職したばかりの方が、少しずつ仕事を整理しやすくするための補助用テンプレートです。

ブログの方では、こうしたテンプレートのことだけでなく、介護の仕事が覚えにくく感じやすい理由や、覚えることを整理する考え方、頭の中だけで抱え込みすぎないための工夫についても、もう少し実用的にまとめています。

もし今、
「気持ちに寄り添ってもらうだけじゃなくて、次に少し楽になる方法も知りたい」
と思っている方がいたら、必要なタイミングでのぞいてみてください。
あなたに合う形で、少しずつ仕事を整理していく助けになればうれしいです。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました🍀



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