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生成AI君よ、ついて来れるかな?生成AIとのつきあい方を考えてみた(1)

便利になるなら積極的に使っていこう!

というのが、AIに対する、今の私のスタンスです。
noteの扉絵やMVのイラストには、Midjourney という画像生成AIを使ってます。また、楽曲制作でも、AI搭載の音源やプラグインを使ってます。
Suno(音楽生成AI)は遊びで触る程度で、楽曲制作には使ってません。

AIが仕事を奪うとか、著作権・肖像権をはじめとする利権の問題とか、各業界で話題の絶えないAIですが、このスタンスに至るまでに考えたことが、今AI絡みで頭を抱えてる方の気晴らしくらいになりそうと思ったのでまとめてみました。
長文になってしまったので、3回くらいに分けてお届けします。

AI論を語りたいわけでなはいので、こんな感じなのね~くらいのテンションでお楽しみ頂ければ幸いです。

まずは、音楽生成AI君の話から。

* * *

私が知る限り、音楽界隈では、音楽生成AI以前に、大きな技術革新が2度ありました。その変化に比べると、Sunoを始めとする音楽生成AIが音楽界隈に与える影響は小さいと思います。

音楽界に起きた一度目の技術革新は、

DAWの登場により、誰もがパソコンで楽曲を作れるようになったこと


中でも革新的だったのは、ACIDという楽曲作成ソフトでした。
ドラッグ・アンド・ドロップで、気に入ったフレーズをポンポン貼り付けるだけで曲が作れるというもの。

楽器経験も作曲の知識が無くても、誰でも、簡単に、一曲出来てしまう。【◯◯◯、◯◯◯の】(この伏せ字は後で説明します)

これと同じことが今、イラスト界隈で起きてます。


デッサンの経験も、描写手法や配色の知識が無くても、誰でも、簡単に、イラストを描けてしまう!【◯◯◯、◯◯◯の】

少し前まで大炎上してたのは、著名な絵師さんの作品を学習させて生成したイラストを、自分の作品として公開し”絵師”を名乗ってたというもの。
肖像権の侵害、絵師への冒涜、AIが描いた絵を自分の作品と呼べるのか、絵師と名乗って恥ずかしくないのか、などの意見をたくさん目にしました。
この論議は今も消えきってません。


さて、音楽人は、この技術革新どう乗り越えたかというと

面白いと言って、積極的に楽曲制作に取り入れました。


元々音楽界には、楽曲を2次創作する文化と、それを支えるハードウェアがあったことが背景にあります。

絶妙なタイミングで曲をつないで会場を盛り上げる”DJ”。フレーズを専用機器に取り込んで自分の曲に取り入れる”サンプリング”、さらに、サンプリングしたフレーズを重ねたり繋いだりする”マッシュアップ”、さらに細かく切り刻んだフレーズを繋いで全く新しい曲を作り出す”ブレークビーツ”、アレンジや構成を作り変える”リミックス”などです。

これらを、専用のハードウェアではなく、個人が持ってるパソコンで出来るようになったわけです。

この結果、何が起きたかというと、生演奏では生み出せないカッコ良い音楽を作るアーティストをたくさん排出しました。

彼らは作曲家の枠を超えてプロデューサーと呼ばれ、元々、作曲家・編曲家・プロデューサーが指していた言葉の意味も変えてしまいました。
ボカロPの「P」は「プロデューサー」ですからね。今は作曲家総プロデューサー時代と言っても良いのではないでしょうか(笑)

Perfumeさん経由で知った、中田ヤスタカさんやマデオン君は、この技術革新の申し子と言って良い存在です。

ここで、マデオン君を一躍有名人にした動画をご覧頂きましょう。

これは、”パッド”と呼ばれる電子楽器で、キー(ボタン)のひとつひとつに、サンプリングした(PCや専用機器に取り込んだ)フレーズや、楽器の音色を割り当て、タイミングよく叩いて演奏します。

マドンナさんの Hung Up が聴き取れると思いますが、その Hung Up も、ABBAさんの「ギミ!ギミ!ギミ!」をサンプリングしてますし、許可を得るため彼女が ABBAさんに使者を送ったというのは有名な話。

手紙とCDを持たせて使者をスウェーデンに送らなきゃならなかったわ。彼らに懇願、哀願したのよ。どれだけ彼らの音楽を敬愛しているか伝えたわ。全部、本心よ。彼らはしばらく考えてたわ。ベニーとビョルンはすぐにイエスと言わなかった。彼ら、今まで自分たちの音楽をサンプリングさせたことなかったのよ。ノーって言われる可能性もあったわ。でも有難いことに、そうならなかった。

Wikipadia / ハングアップ より引用

マデオン君がマドンナさんに許可を得たかどうかは知りませんが、カッコいいのは間違いありません。いまだに動画が消されてないことを考えれば容認されてるってことでしょう。
私が原曲の作者なら、素晴らしい!と拍手を贈ります!
今、マデオン君は、EDM界で一目置かれる人気のアーティストです。

彼にあって、画層生成AIで叩かれた人に無かったのは、

誰もが納得する高い完成度
オリジナルへのリスペクト

この2点だと思います。
作品からしっかりとリスペクトが感じられたならば、作者から賛辞を得られたかもしれませんし、大炎上にはならなかったかも、と思います。

おそらく、注目されたい、有名になりたい、小銭を稼ぎたい、そんな気持ちが、リスペクトする気持ちを大きく上回ったか、リスペクトが皆無だったか、でしょうね。
叩かれてた人には「もっと考えるべきだったね」と言っておきます。


えっ、完成度の方はどうって?

それが、伏せ字にしてた部分の答えでもあります。

【完成度、51点の】


何をもって51点かというと、

誰もが納得する高い完成度の作品を100点
100点を目指し今始めた人の作品を1点
とした時、

生成AIが生み出す作品の完成度は51点


あくまで私の体験からくる作品のクオリティーの話で、完成度が低い絵でも音楽でも、凄い!良い!と感じる作品はたくさんあります!
作品の良し悪しを言ってるのではないので、誤解なきようお願いします。

例えばこの記事の扉絵。

女性の目がおかしなことになってます。真っ当な絵師さんだったらこのまま発表しない、完全アウトのイラストです。
当然100点ではありませんが、素人よりも描けている。だから真ん中を取って51点!

というわけではありません!

平均よりほんの少し上という意味を含んではいますが、感覚ではなく、生成AIが学習する仕組みを根拠にした51点です。

* * *

DAWの黎明期には、51点の音楽が大量に生産され、すぐに消えていきました。きっとプロミュージシャン達は、このような現象が起こることが予想できてたことでしょう。DAW初心者の私でさえ触ってすぐ思いましたから。

これは私が作りたい音楽ではない
DAWを使うにも音楽センスが必要で、私にはそれが不足してる

これ以降、録音機材としてDAWを持ち続けてきましたが、音楽から離れた時期でもあり、センス磨く機会も、使いこなす腕も磨かぬまま過ごした私は、2年ほど前に一念発起し、今はそこそこDAWを使えるようになりました。
ま、私の話はこのくらいにしておきましょう。

DAW登場時の大革新を知ってる人にとって、音楽生成AI君の登場は、当時のDAWがウェブサービスに変わり、センスが無くても音楽が作れるようになった、この程度の変化にしか感じられません。

私が作りたい音楽ではない

これも変わらないしね。

つい最近メジャーアップデートした Studio One という DAWに、splice(フレーズを販売してるウェブサービス)が統合され、楽曲制作が格段に楽になったことの方が、影響は大きいです。

かといって否定してるわけではありません。逆に期待しています!
DAWがマデオンくんのような鬼才を生んだように、音楽生成AI君を道具として使いこなす鬼才が数年のうちに現れるはずです。

* * *


おっと、今日はここまで。先ほど飛ばした51点の根拠は、次回
生成AIが学習する仕組みで明らかにします。
仕組みが分かると、生成AI君が出来ること出来ないことが見えてくるので、不要な不安は解消されることでしょう。

続きは明日の予定です。ではまたあした!

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