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木造の吸音材と断熱材

改めて、木造の吸音材と断熱材の留意点として基本事項を述べます。あいかわらず、間違えて設計する建築士が多いだけでなく、防音専門業者についても軽視される現場が少なくないようです。建築業界は、まだ他の業界に比べて防音設計が遅れています。その典型的事例は木造建物が多いです。

グラスウールは、木造防音室を設計する場合は「吸音性のある断熱材」として位置づけられます。吸音専用材に比べて吸音性(吸音率)は低いです。※ただし、グラスウールも防湿フィルムに包まれていない裸の吸音材もありますが、性能にばらつきが大きく、あくまで補助的な製品として設計したほうが無難です。
ロックウールも同様ですが、吸音専用材として製品化されたものが確立されており、製品の選択肢も限定されているので、防音設計の仕様として一般的に密度に応じた周波数帯の吸音率に着目して想定します。

なお、吸音材は密度が高くなるほど、中高音域の吸音率が大きくなります。厚さを大きくすると幅広い周波数帯において吸音率が大きくなりますので、必要に応じて防音構造の厚さ・構成を調整します。

グラスウールとロックウール

両者ともに、PETウールよりも沢山の種類の製品が出ており、最も一般的な断熱材です。設計資料としても事例が多いのですが、断熱材と吸音材の製品が別物であることを知らないで使用している建築会社・建築士が現在も多いです。

判別の仕方は、防湿フィルムに包まれていたり、防湿フィルムが片面についている製品が断熱材です。
吸音材は基本的に裸の製品ですので、見ればわかります。ただし、ロール状の製品はポリ袋に入っていますので、勘違いしないようにしてください。

ロックウールとグラスウールの欠点は、強く力を加えるとバラバラになったり、破損することです。丁寧にカッターナイフで切り取ったり、ハサミでカットして使用するもので、無理にちぎったり、詰め込むと吸音材としての効果を失います。破損した繊維は元には戻りません。

安全性の高いPETウール吸音材

防音職人では、吸音専用材として「吸音ウール」という名称を便宜的に30年ほど前から使用しています。
*某大手メーカーは後発品として、この名称を約15年前に商標登録したようですが、類似品であり、成功実例の実績は未知数です。いわゆる名称をパクった製品ですね・笑。このメーカーは色々と失敗作の遮音材を出しているようですが。

防音職人の吸音ウールは、車業界が開発した製品を建築用に加工したもので、化学物質の揮発性はゼロというデータや詳細な周波数特性(吸音率)の資料も入手しています。
現在、多くの後発品が市場に出ています。

製品を選択する場合は、メーカーから詳しい資料を入手してから選択してください。資料などの根拠もなく防音設計を行うのは無謀です。専門業者や建築士としては、絶対にやってはいけない行為です。

この吸音ウールは、アトピーなどの皮膚炎や喘息などの気管支系の持病のあるユーザーから高い評価を受けている安全な製品です。
逆にロックウールやグラスウール、セルロースファイバーが使えないユーザーが選択できる唯一の吸音材です。
耐用年数は、グラスウール・ロックウールの2倍以上です。これ以上のデータは未計測なので、この先、まだ伸びる可能性はあります。記録を更新中です。

ちなみに、無料相談を希望されるかたに、具体的な質問をされることがありますが、吸音材や断熱材の選定一つをとっても、経験則に基づく判断が重要ですので、軽々に申し上げるわけにはいきません。
とくに、リフォーム物件は改修時に、想定外の劣化箇所が見つかって苦労することがあります。断熱材がほとんど全滅状態の物件もあります。
有料の現場調査を信頼できる建築士に依頼したほうが良いと思います。

ただし、新築計画の場合は、早めにご相談いただければ、リスク回避が可能ですので、建築設計が確定して、施工会社と契約する前にご相談ください。
建築会社によっては、社内規定や取引先とのしがらみで、使用できない断熱材もあります。


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