ギターの弦高(サドルとナットの関係)
発声に関する記事ではありませんが、今回はクラシックギターのサドルとナットをいくつか作ってみた感想の記事です。
ギターの弦高は主に12フレットで弦までの高さを言いますが、これが高い場合は「弾きにくさ」が出ます。弾きにくいと言われてることですね。
これは高すぎる場合は…です。
低ければ弾きやすい?
押弦の硬さの問題があれば弾きにくいってことは確かに出てきますが。
でも、「ビビるかどうか」の極限まで下げてサドルを削り、これで音を作ってきましたが、なんか気に入らない…
低くすればその時は弾きやすくなったと感じたんですが、求めてる音から遠のくような、そんなことを考えること1ヶ月…
この1ヶ月は色々曲をやってみたんですが、弦高を下げて行くほど特にトレモロで「完全に音が死にます」。
サドル調整で思うことをいくつか試しても思うような音にならず、これは弦の問題かなと感じ6セットほど種類を変えてみましたが、「響きやコシ」は減少し、音がぺしゃげる感じはどの弦でも同じでした。
結論で言えば、サドルは不用意に下げない事が大事です。
逆に12フレット弦高を上げてみたら音のコシや響きが戻りましたし、慣れれば弾きやすさは同じでした。
トレモロ「アルハンブラなど」は、タッチは勿論大事で、その上での粒を揃える大事な部分はこうした弦高や、爪の工夫が大きく作用してる事が分かりました。
弦高を下げていくほど、どれだけ爪や弾き方を工夫しても確実におかしなアルハンブラになっていってたので、やはり下げれば良いってものではないのは確かです。
もう一つ、サドルの材質は音には影響しますが、それよりも削り方はもっと大きく影響します。
これ一つでサスティーンや和音の共鳴、トップ板への伝達などに大きく影響するので、削り方一つで音色が活きるか決まってきます。
自分でいくつもやってみて気付いたことが多く、サドルはお店に任せたら完璧なサウンドとは限らないことも分かりました。
大体依頼する時は低くしてってお願いですよね。
任せるならクラシックギター専門店で熟知してる人にお願いする方が良いでしょうね。0コンマ数ミリの少しの削り方の差(拘り)で共鳴が変わってきます。
今回はギターのポテンシャルを全て引き出せているかをテーマにやってみましたが、弦高だけではなく、音の質は削り一つで本当に変わります。
なぜ弦高を低くしたら音が死ぬか…
これは色々調べると、プロはあまり下げてないんですよね…
コンサートホールに響くように、ハード弦を使うことも多く、そしてギターの鳴りを高める為に下げない設定をしてたりします。
良いギターは順反りでネックを差してサドルを高くしなくてもトップ板の伝達を上げていると昔聞いた事がありますが、プロは弦高が高い人が多い謎がやっと分かった感じです。
やっぱり聴かせることを第一に考えてなんですよね…
ナイロン弦は振幅が大きいため、弾きやすさを求めて下げたいけど、低すぎる弦高だとビビり(バズ)が出やすく、音質も半減してしまう、高すぎると押弦が重くなる。普通はこう考えますが、弦メーカーはNormalテンション(標準)でコシがあってボリュームとサスティーンで良い音が出るように、弦高は標準的な高さの想定をした上で音の設計してるんですよね…
弦高が高いとダウンフォース(トップ板への圧力)が強くなり、弦高を下げると圧力が低下して音が弱くなるのは、弦が最もよく振動して旨味が出る音の設計から外れるからでした。
最大限の箱鳴りをさせるためには標準的な弦高で、押弦を楽にするのはサドルではなくナット調整が一番有効です。
弦高を下げても張力が弱くなる前に音が弱るので、思っている音が出にくいから逆に無駄な力を入れて押弦してしまうこともあるかと思います。この場合は全然楽になっていませんね。
ボリュームが出てくれる方が同じ押弦でも柔らかく感じるような気がするので、結果的にはやっぱりそのギターが最高の音量をキープできる弦高が一番良いのではないかと思います。
