技術士第一次試験『R04基礎科目』5群:環境・エネルギー・技術に関するもの|全6問【解説】
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「問題文」
Ⅰ-5-1
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書第1~3作業部会報告書政策決定者向け要約の内容に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
① 人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。
② 2011~2020年における世界平均気温は、工業化以前の状態の近似値とされる1850~1900年の値よりも約3℃高かった。
③ 気候変動による影響として、気象や気候の極端現象の増加、生物多様性の喪失、土地・森林の劣化、海洋の酸性化、海面水位上昇などが挙げられる。
④ 気候変動に対する生態系及び人間の脆弱性は、社会経済的開発の形態などによって、地域間及び地域内で大幅に異なる。
⑤ 世界全体の正味の人為的な温室効果ガス排出量について、2010~2019年の期間の年間平均値は過去のどの10年の値よりも高かった。
「日本技術士会」HP
Ⅰ-5-2
廃棄物に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
① 一般廃棄物と産業廃棄物の近年の総排出量を比較すると、一般廃棄物の方が多くなっている。
② 特別管理産業廃棄物とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものである。
③ バイオマスとは、生物由来の有機性資源のうち化石資源を除いたもので、廃棄物系バイオマスには、建設発生木材や食品廃棄物、下水汚泥などが含まれる。
④ RPFとは、廃棄物由来の紙、プラスチックなどを主原料とした固形燃料のことである。
⑤ 2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会のメダルは、使用済小型家電由来の金属を用いて製作された。
「日本技術士会」HP
Ⅰ-5-3
石油情勢に関する次の記述の、【 】に入る数値及び語句の組合せとして、適切なものはどれか。
日本で消費されている原油はそのほとんどを輸入に頼っているが、エネルギー白書2021によれば輸入原油の中東地域への依存度(数量ベース)は2019年度で約【ア】%と高く、その大半は同地域における地政学的リスクが大きい【イ】海峡を経由して運ばれている。また、同年における最大の輸入相手国は【ウ】である。石油及び石油製品の輸入金額が、日本の総輸入金額に占める割合は、2019年度には約【エ】%である。
ア イ ウ エ
① 90 ホルムズ サウジアラビア 10
② 90 マラッカ クウェート 32
③ 90 ホルムズ クウェート 10
④ 67 マラッカ クウェート 10
⑤ 67 ホルムズ サウジアラビア 32
「日本技術士会」HP
Ⅰ-5-4
水素に関する次の記述の、【 】に入る数値及び語句の組合せとして、適切なものはどれか。
水素は燃焼後に水になるため、クリーンな二次エネルギーとして注目されている。水素の性質として、常温では気体であるが、1気圧の下で、【ア】℃まで冷やすと液体になる。液体水素になると、常温の水素ガスに比べてその体積は約【イ】になる。また、水素と酸素が反応すると熱が発生するが、その発熱量は【ウ】当たりの発熱量でみるとガソリンの発熱量よりも大きい。そして、水素を利用することで、鉄鉱石を還元して鉄に変えることもできる。コークスを使って鉄鉱石を還元する場合は二酸化炭素(CO₂)が発生するが、水素を使って鉄鉱石を還元する場合は、コークスを使う場合と比較してCO₂発生量の削減が可能である。なお、水素と鉄鉱石の反応は【エ】反応となる。
ア イ ウ エ
① -162 1/600 重量 吸熱
② -162 1/800 重量 発熱
③ -253 1/600 体積 発熱
④ -253 1/800 体積 発熱
⑤ -253 1/800 重量 吸熱
「日本技術士会」HP
Ⅰ-5-5
科学技術とリスクの関わりについての次の記述のうち、不適切なものはどれか。
① リスク評価は、リスクの大きさを科学的に評価する作業であり、その結果とともに技術的可能性や費用対効果などを考慮してリスク管理が行われる。
② レギュラトリーサイエンスは、リスク管理に関わる法や規制の社会的合意の形成を支援することを目的としており、科学技術と社会との調和を実現する上で重要である。
③ リスクコミュニケーションとは、リスクに関する、個人、機関、集団間での情報及び意見の相互交換である。
④ リスクコミュニケーションでは、科学的に評価されたリスクと人が認識するリスクの間に往々にして隔たりがあることを前提としている。
⑤ リスクコミュニケーションに当たっては、リスク情報の受信者を混乱させないために、リスク評価に至った過程の開示を避けることが重要である。
「日本技術士会」HP
Ⅰ-5-6
次の(ア)~(オ)の科学史・技術史上の著名な業績を、年代の古い順から並べたものとして、適切なものはどれか。
(ア)ヘンリー・ベッセマーによる転炉法の開発
(イ)本多光太郎による強力磁石鋼KS鋼の開発
(ウ)ウォーレス・カロザースによるナイロンの開発
(エ)フリードリヒ・ヴェーラーによる尿素の人工的合成
(オ)志賀潔による赤痢菌の発見
① ア - エ - イ - オ - ウ
② ア - エ - オ - イ - ウ
③ エ - ア - オ - イ - ウ
④ エ - オ - ア - ウ - イ
⑤ オ - エ - ア - ウ - イ
「日本技術士会」HP
【正答・解説】
Ⅰ-5-1
この問題は、IPCCという国際的な気候変動研究機関の報告書の内容について問われています。正答は②番で、これが不適切な記述です。
なぜ②が間違いなのか
②の記述では「世界平均気温が工業化以前より約3℃高かった」とありますが、これは大幅に間違っています。実際の温度上昇は約1.1℃程度です。
背景知識
工業化以前(1850-1900年)を基準として、現在の地球温暖化の進行度を測定します。
地球全体の平均気温が1℃上昇するだけでも、気候システムには大きな影響があります。
3℃も上昇していたら、現在よりもはるかに深刻な気候災害が起きているはずです。
他の選択肢が正しい理由
①:科学的コンセンサスとして確立されている事実
③:実際に観測されている気候変動の影響
④:地域によって気候変動の影響や適応能力が異なるのは事実
⑤:温室効果ガス排出量は近年増加傾向にある
ポイント
気候変動の問題では、数値の正確性が重要です。「3℃」という数字は、パリ協定で「2℃未満に抑制」という目標が設定されていることを考えると、明らかに現実と合わない大きすぎる値だと判断できます。
Ⅰ-5-2
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技術士第一次試験『R04基礎・適性科目』全45問【解説】
①基礎科目:6問/記事 ✖ 5記事 =全30問 ②適性科目:全15問 👇 ①+②=全45問
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