はるきと光の『労働相談室🪴』|「心理的安全性」という名の檻|【第1話/全2話】
🥀 掲げられた理想と、削られる心
🗂️ 佐藤さん(40代・メーカー勤務)
最近、会社が
「心理的安全性を高める」
というスローガンを全社的に掲げ始めたんです。
でも、実態は真逆。
上司は「何でも言え」と言いながら、
意見を言えば
「否定的な態度はチームの士気を下げる」
と責め立てる。
休職から戻ったばかりなのに、
配慮どころか
以前より高いノルマを課されています。
👩⚕️ 篠原 光
「心理的安全性」という言葉が、
逆に佐藤さんを追い詰める
「武器」になってしまっているのですね。
本来は
安心して発言するための仕組みなのに、
それが守られないどころか、
否定の材料にされるのは
本当にお辛いことだと思います。
🗂️ 佐藤さん
そうなんです。
さらに
「体調が悪いなら産業医と面談しろ」
と強制されています。
でも、
産業医に何を言っても
結局は会社側の都合で
「もっと頑張れるはずだ」
と結論づけられる気がして……。
逃げ場がないんです。
👩⚕️ 篠原 光
会社という大きな組織の中で、
たった一人でその矛盾に立ち向かうのは、
どれほどの孤独と不安を感じることでしょう。
佐藤さんが今、
ここでその苦しさを言葉にしてくださったこと、
まずは大切に受け止めたいと思います。
🥀 仕組みのバグを見つめる
🗂️ 佐藤さん
篠原さん、ありがとうございます。
でも、
気持ちだけではどうにもならない現実があって。
産業医面談で何を話せばいいのか、
どうすれば自分を守れるのか、
もう分からなくなってしまいました。
👨💼 はるき
佐藤さん、お話を伺いました。
今の状況は、
佐藤さんの能力の問題ではなく、
組織の「運用」に
明らかなバグが生じている状態です。
会社が掲げる「心理的安全性」が、
実態を隠すための
ラベルになってしまっていますね。
🗂️ 佐藤さん
バグ……。
そう言ってもらえると、
少しだけ客観的になれる気がします。
でも、
産業医は医師ですよね?
私の味方になって、
会社に無理な負荷をかけないよう
指示してくれるのではないんですか?
👨💼 はるき
そこが、
多くの人が陥る「仕組みの誤解」です。
産業医は労働者の健康を管理しますが、
その契約主体はあくまで「会社」です。
彼らがどのような立ち位置で、
どのような情報を求めているのか。
その構造を理解することが、
自分を守る第一歩になります。
🥀 視点を変えるための準備
👩⚕️ 篠原 光
はるきさんが言うように、
仕組みの裏側を知ることは、
決して会社を敵に回すことではありません。
佐藤さんがこれ以上傷つかずに、
自分の足で立ち続けるための「地図」を
手に入れるようなものです。
今はまだ
霧の中にいるようかもしれませんが、
少しずつ、
整理していきましょうね。
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