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技術士R07対策版|R04~R06【08資源工学部門】必須問題Ⅰ『解答論文例:6題』-解答骨子例付き-





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🔽 以下、本記事の主内容

📅R04年度

R04_I-1「過去問題」

 我が国は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを宣言するとともに、2021年4月には、2030年度の新たな温室効果ガス排出削減目標として、2013年度から46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けるとの方針を示した。2021年10月に策定された「第6次エネルギー基本計画」では、カーボンニュトラルの実現に向け、その道筋にさまざまな不確実性が存在する状況においても、安全性を前提とした上で、エネルギー安定供給を第一としカーボンニュートラル時代を見据えたエネルギー・鉱物資源を資源循環も含め安定的に確保し続けることが重要であるとしている。
(1)この2030年度の温室効果ガス排出削減目標の実現に関連し、確保と安定供給が必要なエネルギー・鉱物資源を1つ挙げ、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、この課題に対して、資源工学部門の技術者として関与し、実現すべき複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R04_I-1 <解答骨子例>

1.エネルギー資源の課題抽出
 〇観点1:生産技術
  ・大規模かつ低コストな水素製造技術の未確立
  ・再生可能エネルギー由来のグリーン水素製造技術の確立
 〇観点2:輸送・貯蔵インフラ
  ・効率的な輸送・貯蔵システムの構築
  ・サプライチェーン確立におけるエネルギー・費用面の課題
 〇観点3:社会実装
  ・水素利用技術の普及と社会受容性の向上
  ・水素社会実現に向けた法制度整備と国民理解の促進
2.課題解決策の提案
 〇最重要課題
  ・大規模かつ低コストの水素製造技術を確立すること
 1) 再生可能エネルギーを活用した電解水素製造技術の高度化
  ・高効率・大規模電解槽の開発
  ・各種水電解技術の効率向上と大型化、実用化の促進
 2) 副生水素の有効利用システムの構築
  ・副生水素の効率的な回収・精製・利用システムの構築
  ・既存産業インフラ活用による低コストな水素供給の実現
 3) 褐炭ガス化による水素製造と二酸化炭素捕捉・貯留(CCS)技術の併用
  ・低品位炭のガス化とCCS技術の併用による水素製造
  ・低コストかつ大規模な水素製造の実現
 4) バイオマス由来の水素製造技術の開発
  ・木質バイオマス等を原料とした水素製造技術の開発
  ・カーボンニュートラルな水素製造プロセスの確立
3.新たなリスクと対策
 1) 環境負荷の増大
  ・再エネ導入やCCS適用による環境への影響
  ・LCA評価の実施と安全な貯留サイトの選定・管理
 2) エネルギー安全保障の脆弱化
  ・原料や設備の海外依存によるサプライチェーンの脆弱性
  ・国内資源の活用と調達先・水素キャリアの多様化
 3) 技術的課題による実用化の遅延
  ・新技術開発における予期せぬ技術的障壁の発生
  ・産学官連携とデジタル技術活用による開発プロセスの加速
4.業務遂行に必要な要件
 〇技術者倫理の遵守
  ・公衆の安全を最優先し、透明性の高い情報開示の実践
  ・科学的根拠に基づく公正な判断と利害関係者間の公平性確保
 〇社会の持続可能性への貢献
  ・長期的視点に立った多面的な価値創出の追求
  ・国際協調を視野に入れた技術標準化や知的財産戦略の展開
 〇継続的な学習と能力開発
  ・最新の技術・政策動向の継続的な把握
  ・最新知見に基づく革新的なソリューションの提案


R04_I-2「過去問題」

 日本では海洋基本法に基づいて海洋基本計画を策定し、この計画の中で、先端産業に必要不可欠なレアメタルを含む海底熱水鉱床、コバルトリッチクラスト、マンガン団塊、レアアース泥などの海底鉱物資源開発に向けた技術開発を積極的に推進している。資源小国である日本にとってこれらの海底鉱物資源を開発し、それらを産業へ利用することが求められている。
(1)海底鉱物資源の産業への利用を実現するうえで、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、資源工学部門の技術者として関与し、実現すべき複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R04_I-2 <解答骨子例>

1.海底資源開発の課題
 1) 環境保全
  ・海底生態系の破壊と生物多様性への深刻な影響
  ・熱水鉱床周辺の特殊な生物群集への未知の影響
 2) 採掘技術
  ・深海高圧環境下における採掘技術の未確立
  ・揚収・船上処理技術開発における時間・費用の課題
 3) 経済性
  ・莫大な初期投資と資源価格変動による採算性の確保
  ・陸上鉱山との競争力と環境対策コストの考慮
2.技術的課題への解決策
 〇最重要課題
  ・深海での採掘技術の確立
 1) 水中ロボット技術の高度化
  ・AUV/ROVの性能向上による効率的・精密な探査と採掘
  ・AI活用による自律制御システム開発と長時間運用
 2) 高圧・耐腐食性材料の開発
  ・深海環境に対応する新合金や複合材料の研究開発
  ・採掘機器の長寿命化とメンテナンスコストの削減
 3) 効率的な揚収システムの開発
  ・パイプラインやシャトル型など最適な揚収方式の確立
  ・採掘効率の向上と環境負荷の低減
3.新たなリスクと対策
 1) 自律型ロボットのシステム障害
  ・システム障害や制御不能のリスク
  ・冗長設計や緊急時対応能力の向上
 2) 新材料の予期せぬ劣化・破損
  ・長期使用による予期せぬ劣化や破損のリスク
  ・加速劣化試験や常時モニタリングシステムの導入
 3) 揚収システムによる海洋環境への影響
  ・大規模揚収システムによる海洋環境への影響拡大リスク
  ・漏洩防止技術の開発と継続的な環境モニタリング体制の整備
4.業務遂行に必要な要件
 1) 技術者倫理の遵守
  ・科学的根拠に基づく意思決定と環境保全との両立
  ・リスクに関する適切な情報開示と透明性の高い事業運営
 2) 社会の持続可能性への貢献
  ・将来世代への影響を考慮した多面的な価値創造
  ・環境負荷低減や生態系保全、地域社会への貢献
 3) 国際的な協調と公平性の確保
  ・国際ルールの遵守と人類共通の財産としての資源の認識
  ・開発途上国との技術共有や人材育成支援


📅R05年度

R05_I-1「過去問題」

 令和3年6月9日に「国・地方脱炭素実現会議」で取りまとめられた「地域脱炭素ロードマップ」では、1つの重点対策として「ゼロカーボン・ドライブ」が提言された。その内容は、プラグインハイブリッド車や燃料電池自動車とあわせて電気自動車がモビリティに関する脱炭素化を推進するとともに、電気自動車特有の大容量蓄電池が系統電力の安定化に寄与することによる再生可能エネルギーの発電比率の向上や、災害時の非常用電源として地域のエネルギーレジリエンスの向上を目指すものである。また、その実現に向けては、日本国内で電気自動車を普及させることが重要としている。
 一方で、2035年までにエンジン車の新車販売の禁止を目指していたヨーロッパ連合では、合成燃料の使用を条件にエンジン車の販売継続を認めるなど、電気自動車に関する様々な問題が顕在し、その普及速度がやや下がっている。
 このような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)日本国内で電気自動車を普及させるに当たり、技術者としての立場で多面的かつ異なる観点で3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対して、資源工学部門の技術者として関与し、実現すべき複数の解決策を、資源工学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R05_I-1 <解答骨子例>

1.電気自動車普及の3つの課題
 〇観点1:インフラ整備
  ・不十分な充電ステーション網の整備
  ・利用者の利便性向上と不安解消のための施設拡充
 〇観点2:技術革新
  ・電気自動車の航続距離の限界
  ・大容量・高エネルギー密度電池開発の必要性
 〇観点3:啓発活動
  ・電気自動車のメリットに対する国民理解の不足
  ・環境負荷低減などの長所の周知
2.技術革新が最重要課題の解決
 〇最重要課題
  ・技術革新における航続距離の限界と電池開発
 1) リチウムイオン電池の高容量化と高エネルギー密度化技術の開発推進
  ・既存電池の性能向上による航続距離の延伸
 2) 次世代型全固体電池の早期実用化
  ・次世代電池の研究開発加速と早期実用化
 3) 電池材料の安定供給
  ・レアメタルリサイクル技術の向上
  ・リサイクルによる電池材料の安定供給
3.解決策実施に伴う新たなリスク
 〇新たなリスク
  ・希少資源の枯渇・価格高騰と資源循環の遅延
  ・電池製造時の環境負荷増大
 〇リスク対策
  ・リサイクル技術の高度化と効率的な回収・リサイクル体制の整備
  ・電池製造におけるグリーン技術の導入促進
4.持続可能な電気自動車社会へ
 〇技術者倫理の遵守
  ・環境影響の最小化と資源循環を推進する責務
  ・専門知識に基づく倫理的判断力と強い責任感
 〇持続可能な社会の実現
  ・低炭素社会実現への貢献
  ・経済的合理性と環境保全の調和


R05_I-2「過去問題」

 国際的な基準であるGHPプロトコルでは、企業自らが排出する温室効果ガスのほかに、Scope3と呼ばれるサプライチェーンの上流部から下流部のすべての工程で生じる温室効果ガスの排出量を算定・報告範囲があり、企業を取り巻くステークホルダーからの影響もあって、企業としてこのScope3で生じる温室効果ガスの排出量削減に取り組む必要性が、年々高まっている。
 資源工学が関わる産業の多くは、取引関係先に必要な資源・資材の供給や廃棄物等の処理(再資源化を含む)を担っている関係から、サプライチェーンの上流部又は下流部に位置し、この産業から排出される温室効果ガスは、取引関係先のScope3で生じる温室効果ガスの排出量として算定され、その削減への貢献が求められている。

 一方で、温室効果ガスの排出量を削減する主な技術としては、再生可能エネルギーの利用・導入があるが、諸外国に比べて我が国ではその普及が進んでおらず、その普及を進めるとともに、これ以外の削減技術の開発・普及を実現する必要性も高まっている。
 このような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)資源工学が関わる産業が、取引関係先のScope3で生じる温室効果ガス排出量の削減に、再生可能エネルギーの利用以外の技術で貢献するに当たり、技術者としての立場で多面的かつ異なる観点で3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対して、資源工学部門の技術者として関与し、実現すべき複数の解決策を、資源工学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じうる波及効果とその懸念事項について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R05_I-2 <解答骨子例>

1.主要課題の3つの観点
 〇技術的観点
  ・革新的な温室効果ガス削減技術開発の遅れ
  ・CCSや水素エネルギー等の新技術の早期実用化の必要性
 〇経済的観点
  ・新技術導入における高い導入コスト
  ・導入を後押しする支援制度や仕組み作りの必要性
 〇社会的観点
  ・削減技術に対する一般市民の理解不足
  ・産学官連携による環境教育強化と国民の問題意識向上
2.最重要課題と解決策
 〇最重要課題
  ・技術開発の遅れ
 1) CO2回収・貯留(CCS)技術の更なる高度化と低コスト化の推進
  ・有力技術であるCCSのコストダウンと効率向上
 2) バイオマスなどの代替資源の利用によるカーボンリサイクルの本格普及
  ・木質バイオマス等の代替資源の活用
  ・CO2を再資源化するカーボンリサイクル技術の開発
 3) 水素エネルギー活用技術の革新的な開発
  ・水素サプライチェーン各段階における技術革新
  ・再生可能エネルギーによる低コスト水素製造技術の確立
3.解決策の波及効果と懸念事項
 〇期待される波及効果
  ・気候変動リスクの大幅な低減
  ・持続可能な社会実現に向けた産業界からの排出量削減
 〇懸念事項と対策
  ・各技術における安全性、経済性、社会的な懸念の存在
  ・多角的なアプローチによる懸念事項への対応と市民理解の獲得
4.技術者としての要件と使命
 〇技術者倫理と使命の自覚
  ・環境負荷低減という社会的使命の自覚と高い倫理観
  ・経済と環境保全の両立を追求する使命
 〇総合的アプローチと社会連携
  ・多様な技術選択肢を組み合わせた総合的アプローチの実施
  ・産学官民連携による社会全体の取り組みの推進


📅R06年度

R06_I-1「過去問題」

 我が国は少子高齢化及び人口減少を迎える中で、今後、中長期的な経済成長を実現していくためには、生産性の向上が不可欠である。一方、我が国の生産性は世界と比較しても、OECD(経済協力開発機構)加盟38か国の中で2022年の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値(*)は30位、1人当たり労働生産性(就業者1人当たり付加価値(*))は31位と低迷している報告もある。
 (*)ここに言う「付加価値」とは、生産額(売上高)から原材料費や外注加工費、機械の修繕費、動力費など外部から購入した費用を除いたものを指す。
 資源工学部門が関わる事業においては、近年のエネルギーコストの高騰や人材不足で人件費が上昇する中、海外企業との競合が激しさを増しており、「『付加価値の増大』と『労働時間の削減』の実現」を通した生産性の向上がより強く求められている。
 上記のような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)資源工学部門におけるこの生産性の向上に関して、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、資源工学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R06_I-1 <解答骨子例>

1.資源工学分野における生産性向上の課題
 〇観点1:採掘技術の効率化
  ・鉱床評価の精度向上と不確実性低減
  ・物理探査、化学探査技術の高度利用
 〇観点2:資源処理の自動化
  ・老朽設備の更新と労働集約型作業の改善
  ・IoT活用による処理工程の最適制御
 〇観点3:環境リスク管理
  ・環境対策コストの効率化
  ・リスクマネジメント手法の高度化
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題:環境リスク管理の高度化
  ・ESG投資対応と環境規制への適合
  ・防災対策・環境修復コストの最適化
 ▽解決策1:予防的環境管理
  ・ライフサイクルアセスメント手法の導入
  ・環境保全対策の設計段階からの組込み
 ▽解決策2:リアルタイム監視
  ・IoTセンサーネットワークの構築
  ・AI異常検知による早期対応体制
 ▽解決策3:資源循環技術応用
  ・廃棄物再資源化による付加価値創出
  ・環境浄化と資源回収の同時実現
3.新たなリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:投資回収期間延長
  ・段階的導入計画と投資対効果の定量評価
  ・ESG投資活用による資金調達コスト低減
 ◇リスク及び対策2:専門人材不足
  ・産学連携による人材育成プログラム
  ・遠隔監視、運用支援システムの導入
 ◇リスク及び対策3:地域合意形成
  ・環境データの透明公開
  ・住民参加型モニタリング体制の構築
4.業務遂行に必要な要件
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・科学的客観性と情報開示の透明性確保
  ・短期経済性と長期環境影響のバランス
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・資源循環と環境負荷最小化の両立
  ・地域社会との共生モデル構築


R06_I-2「過去問題」

 2023年のG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合において、クリーンエネルギー移行に必要な重要鉱物の安全保障に向けたアクションプラン「重要鉱物セキュリティのための5ポイントプラン」が合意された。本アクションプランは、世界中で需要が増加している重要鉱物について、資源開発及び産業利用・再利用技術の革新などを通して、安定供給の確保と持続可能な社会への貢献を目指している。資源に乏しい我が国にとって重要鉱物の急激な価格や供給の変化は深刻な影響があり、これらの安定供給確保は重要な課題である。
 上記のような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)ある特定の重要鉱物の安定供給確保に取り組むに当たり、我が国の資源工学部門の技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、資源工学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。


R06_I-2 <解答骨子例>

1.重要鉱物の安定供給確保における課題
 〇観点1:資源開発技術の課題
・深部、低品位鉱床開発に伴う技術的、経済的困難性
  ・海洋鉱物資源開発における技術、環境評価の高度化ニーズ
 〇観点2:リサイクル技術の高度化
  ・都市鉱山からの効率的金属回収技術の必要性
  ・微量元素回収のための選択的分離技術と経済性確保
 〇観点3:サプライチェーンの脆弱性
  ・特定国依存による地政学的リスクと供給不安定性
  ・資源外交強化と地域共生実現の必要性
2.最重要課題およびその解決策
 ▼最重要課題:サプライチェーンの脆弱性(観点3)
  ・特定国集中による供給途絶リスクの増大
  ・産業競争力と経済安全保障への影響
 ▽解決策1:供給源の戦略的多角化
  ・新興資源国との協力関係構築と技術提供
  ・国際共同プロジェクト推進と戦略備蓄制度拡充
 ▽解決策2:高効率リサイクル体制構築
  ・湿式処理と物理選別技術の統合システム開発
  ・選択的分離技術高度化とリサイクル施設整備
 ▽解決策3:代替材料技術の開発促進
  ・希少鉱物使用量削減のための材料開発
  ・ライフサイクルアセスメントに基づく材料設計最適化
3.新たなリスク及びその対策
 ◇リスク及び対策1:資源国の環境規制強化
  ・環境負荷増大による供給阻害リスク
  ・環境保全技術支援と持続可能な鉱山開発実現
 ◇リスク及び対策2:リサイクルコスト上昇
  ・設備投資、運転コスト増加による経済性悪化
  ・AIによる選別プロセス最適化と施設配置効率化
 ◇リスク及び対策3:代替材料の性能不足
  ・従来材料との性能差による産業競争力低下
  ・統合的アプローチによる最適製品開発の推進
4.業務遂行に必要な要件
 ☆技術者としての倫理の観点
  ・環境、社会影響の適切評価と科学的意思決定
  ・公正かつ透明な技術協力と社会的便益の最大化
 ☆社会の持続可能性の観点
  ・循環型社会形成への貢献と環境調和型資源利用
  ・国際的持続可能性目標への貢献と技術普及


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