技術士第一次試験『R05基礎科目』1群:設計・計画に関するもの|全6問【解説】
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「問題文」
Ⅰ-1-1
鉄鋼とCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)の材料選定に関する次の記述の、【 】に入る語句又は数値の組合せとして、最も適切なものはどれか。
一定の強度を保持しつつ軽量化を促進できれば、エネルギー消費あるいは輸送コストが改善される。このパラメータとして、【ア】で割った値で表す比強度がある。鉄鋼と CFRPを比較すると比強度が高いのは【イ】である。また、【イ】の比強度当たりの価格は、もう一方の材料の比強度当たりの価格の約【ウ】倍である。ただし、鉄鋼では価格は60[円/kg]、密度は7,900[kg/m³]、強度は400[MPa]であり、CFRPでは価格は16,000[円/kg]、密度は1,600[kg/m³]、強度は2,000[MPa]とする。
ア イ ウ
① 強度を密度 CFRP 2
② 密度を強度 CFRP 10
③ 密度を強度 鉄鋼 2
④ 強度を密度 鉄鋼 2
⑤ 強度を密度 CFRP 10
「日本技術士会」HP
Ⅰ-1-2
下図に示すように、真直ぐな細い針金を水平面に垂直に固定し、上端に圧縮荷重が加えられた場合を考える。荷重がきわめて【ア】ならば針金は真直ぐな形のまま純圧縮を受けるが、荷重がある限界値を【イ】と真直ぐな変形様式は不安定となり、【ウ】形式の変形を生じ、横にたわみはじめる。このような現象は【エ】と呼ばれる。

ア イ ウ エ
① 大 下回る ねじれ 共振
② 小 越す ねじれ 座屈
③ 大 越す 曲げ 共振
④ 小 越す 曲げ 座屈
⑤ 小 下回る 曲げ 共振
「日本技術士会」HP
Ⅰ-1-3
材料の機械的特性に関する次の記述の、【 】に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
材料の機械的特性を調べるために引張試験を行う。特性を荷重と【ア】の線図で表す。材料に加える荷重を増加させると【ア】は一般的に増加する。荷重を取り除いたとき、完全に復元する性質を【イ】といい、き裂を生じたり分離はしないが、復元しない性質を【ウ】という。さらに荷重を増加させると、荷重は最大値をとり、材料はやがて破断する。この荷重の最大値は材料の強さを示す重要な値である。このときの公称応力を【エ】と呼ぶ。
ア イ ウ エ
① ひずみ 弾性 延性 疲労限度
② 伸び 塑性 弾性 引張強さ
③ 伸び 弾性 塑性 引張強さ
④ 伸び 弾性 塑性 疲労限度
⑤ ひずみ 延性 塑性 引張強さ
「日本技術士会」HP
Ⅰ-1-4
3個の同じ機能の構成要素中2個以上が正常に動作している場合に、系が正常に動作するように構成されているものを2/3多数決冗長系という。各構成要素の信頼度が0.7である場合に系の信頼度の含まれる範囲として、適切なものはどれか。ただし、各要素の故障は互いに独立とする。

① 0.9以上1.0以下
② 0.85以上0.9未満
③ 0.8以上0.85未満
④ 0.75以上0.8未満
⑤ 0.7以上0.75未満
「日本技術士会」HP
Ⅰ-1-5
次の(ア)~(エ)の記述と、それが説明する用語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
(ア)故障時に、安全を保つことができるシステムの性質
(イ)故障状態にあるか、又は故障が差し迫る場合に、その影響を受ける機能を、優先順位を付けて徐々に終了することができるシステムの性質
(ウ)人為的に不適切な行為、過失などが起こっても、システムの信頼性及び安全性を保持する性質
(エ)幾つかのフォールトが存在しても、機能し続けることができるシステムの能力
ア イ ウ エ
①フェールセーフ|フェールソフト|フールプルーフ|フォールトトレランス
②フェールセーフ|フェールソフト|フールプルーフ|フォールトマスキング
③フェールソフト|フォールトトレランス|フールプルーフ|フォールトマスキング
④フールプルーフ|フォールトトレランス|フェールソフト|フォールトマスキング
⑤フールプルーフ|フェールセーフ|フェールソフト|フォールトトレランス
「日本技術士会」HP
Ⅰ-1-6
2つのデータの関係を調べるとき、相関係数r(ピアソンの積率相関係数)を計算することが多い。次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
① 相関係数は、つねに-1<r<1の範囲にある。
② 相関係数が0から1に近づくほど、散布図上において2つのデータは直線関係になる。
③ 相関係数が0であれば、2つのデータは互いに独立である。
④ 回帰分析における決定係数は、相関係数の絶対値である。
⑤ 相関係数の絶対値の大きさに応じて、2つのデータの間の因果関係は変わる。
「日本技術士会」HP
【解説】
Ⅰ-1-1
正答は⑤番です。この問題は「比強度」という材料工学の重要な概念について学ぶ問題です。順を追って解説します。
1. 比強度とは何か?
比強度とは、材料の「軽さあたりの強さ」を表す指標です。
比強度 = 強度 ÷ 密度
単位は [MPa/(kg/m³)] = [MPa·m³/kg]
なぜこの指標が重要かというと、同じ強度を持つ構造物でも、軽い材料で作れば燃費が良くなったり、運搬コストが下がったりするからです。
2. 各材料の比強度を計算
鉄鋼の比強度: 比強度 = 400 [MPa] ÷ 7,900 [kg/m³] = 0.0507 [MPa·m³/kg]
CFRPの比強度: 比強度 = 2,000 [MPa] ÷ 1,600 [kg/m³] = 1.25 [MPa·m³/kg]
CFRPの方が約25倍も比強度が高い!
つまり、同じ重さなら25倍強く、同じ強さなら1/25の重さで済みます。
3. 比強度当たりの価格を計算
これは「強度1単位を1kg軽く実現するのにいくらかかるか」を意味します。
比強度当たりの価格 = 価格 ÷ 比強度
鉄鋼: 60 [円/kg] ÷ 0.0507 [MPa·m³/kg] = 1,183 [円/(MPa·m³)]
CFRP: 16,000 [円/kg] ÷ 1.25 [MPa·m³/kg] = 12,800 [円/(MPa·m³)]
比率: 12,800 ÷ 1,183 ≒ 10.8 ≒ 10倍
4. 答えの確認
ア:比強度は「強度を密度」で割った値 ✓
イ:比強度が高いのは「CFRP」 ✓
ウ:「CFRP」の比強度当たり価格は鉄鋼の約「10」倍 ✓
正答:⑤
まとめ
CFRPは鉄鋼より軽くて強いが、コストパフォーマンス(比強度当たりの価格)は10倍も高い。そのため、軽量化が特に重要な航空機や高級車には使われるが、コスト重視の用途では鉄鋼が選ばれることが多いのです。
Ⅰ-1-2
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技術士第一次試験『R05基礎・適性科目』全45問【解説】
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