見出し画像

初めての熊本で味わった、小さなトラブルと大きな出会い。今年2回目の「どこかにマイル」は熊本へ

 出発前から思いがけないトラブル

今年2回目の「JALどこかにマイル」。
予約の画面に「熊本」と表示された瞬間、心の中で小さくガッツポーズしました。これまで一度も訪れたことがなかった場所。知らない土地に足を踏み入れるときのあの独特なワクワク感は、旅の醍醐味そのものです。

木曜の夕方、羽田へ向かう電車の窓からはオレンジ色の夕日。刻一刻と暮れていく空を眺めながら、「この光景を見送って、次は熊本の夜に出会うんだ」と思うと胸が高鳴ります。

……ところが。
駅に着いた瞬間、思わぬアクシデント。相棒のリモワのスーツケース、パイロット。
そのハンドルがポッキリ折れてしまったのです。
空港までまだ距離があるのに、どうしよう!
焦りと不安が押し寄せる中、コンビニでガムテープを買って、ぎこちなく修復。見た目は不格好でも「これで旅は続けられる」と気持ちを切り替えました。こういうハプニングがあると、逆に「きっとこの旅は忘れられないものになる」と思えてくるから不思議です。


サクララウンジでのひととき

羽田に着く頃には、気持ちもすっかり回復。
出発の3時間前に受付が始まるクラスJへのアップグレードも無事に成功。
ちょっとだけ背筋が伸びるような、特別感のある時間の始まりです。

サクララウンジのドアをくぐると、静かで落ち着いた空気が広がっていました。窓の外には滑走路、ゆったりと並ぶソファ、漂う味噌汁の香り。
目の前に並ぶ軽食は、おにぎり、唐揚げ、味噌汁、そして温かいカレーパン。いつものシンプルな料理なのに、「旅が始まる」という高揚感と重なって、一段と美味しく感じます。

はじめてのサクララウンジ

搭乗時刻が近づき、JAL639便へ。離陸は少し遅れたものの、約2時間の空の旅を経て、夜の21時過ぎ、熊本空港に到着しました。


 静かな夜のリムジンバス

空港を出ると、少し湿り気を含んだ九州の夜風が迎えてくれます。
リムジンバスに乗り込むと、乗客はわずか十数人。
最終便ということもあり、バスの車内は静寂そのもの。「これから始まる熊本の旅。どんな時間になるんだろう」
そんな期待を胸に、市内へと向かいました。


まさかの「香水ルーム」事件

今回の宿は、旅先でよく利用する「ドーミーイン」。
温泉付きで安心感のある定宿です。
チェックインを済ませようとすると、スタッフの口から衝撃の一言。

「本日のお部屋は喫煙ルームです」

頭の中が一瞬真っ白に。予約確認画面を見返すと、確かに「禁煙ルーム」と記載があります。
どうやら海外の予約サイトを通すと稀にこういうトラブルがあるとのこと。

「禁煙ルームは満室なので変更できません」と告げられ、途方に暮れる中、代わりに提案されたのが「香水の匂いが残る部屋」。
匂いを取るために販売を休止しているお部屋だそうです。

正直、どちらも避けたい…。
でも、喫煙よりはまだマシかと腹をくくり、恐る恐る部屋のドアを開けると、ふわっと漂う甘い残り香。
幸いにも苦手な香りではなく、ほっと胸をなでおろしました。

初日はそのまま温泉に浸かって疲れを癒し、早めに就寝。
とはいえ、香りのせいか熟睡はできず。布団の中で「旅って、ほんとに予定通りにはいかないなぁ」と苦笑いしながら、目を閉じました。


マグロ丼に出会う幸せ

翌朝、軽やかな気分で外へ出ると、9月下旬にもかかわらず蒸し暑さが体にまとわりつくよう。
しばらく歩いただけで汗が噴き出し、思わずスターバックスに駆け込むことにしました。
冷たいドリンクを片手に涼むと、それだけで心が落ち着きますね。

ランチは、ネットで評判の「鮪匠とろや」へ。
熊本駅からローカル線で揺られ、富合駅に到着。

無人駅なので、入場と出場の機械。ちょっとびっくり

そこから徒歩10分、薬局の奥にひっそりと現れる小さな店構え。
ちょうどお昼時でしたが、奇跡的に待ち時間なく席へ案内されました。

屋根の下に小さな入り口があります。

注文したのは、まぐろ丼(中)。
目の前に運ばれてきた瞬間、思わず息を呑みました。
器から溢れんばかりに盛られた赤身のまぐろ。
箸を入れても入れても、ご飯に辿り着かない。
口に運べば、ねっとりとした食感と濃厚な旨みが広がり、思わず笑顔がこぼれます。これぞ旅先でしか味わえない幸せ。

漬けマグロ山盛りです

 ゆるやかに流れる熊本時間

午後は熊本市立現代美術館へ。
運良く入館料は無料でしたが、展示は少なく少し寂しい印象。
それでも、静かな美術館の空間を歩くと、日常のざわめきから切り離されるようで、心がすっと落ち着きます。

その後は再びスタバへ。
冷房の効いた店内で本を広げ、ただ文字を追い、時間を忘れる。
観光をしない旅は、こんなふうに「自分の時間」をたっぷり使えるのが贅沢です。
ホテルに帰る前に熊本城の城彩苑で桜うまトロ寿司をいただきます。

熊本名物を唯一食べました

夕飯は、大戸屋で簡単に。
観光であれこれ予定を詰め込むのも楽しいけれど、こうして「疲れたから今日はこれでいい」と割り切れるのも一人旅の良さだと感じます。

せっかく熊本まで来て、大戸屋なのもね

 空の日イベントで締めくくり

最終日は朝から熊本空港へ。
ちょうど「空の日」イベントが行われており、空港内は子ども連れの家族で賑やか。各航空会社のブース、掘り出し物が並ぶジャンク市、飛行機の発着を間近に眺める人々の姿。飛行機好きにはたまらない空間でした。

出発までのひととき、窓際のラウンジで飛行機を眺めながら、旅を振り返ります。帰りのフライトもクラスJにアップグレード。
窓の外の雲海を見下ろしながら、「またきっと熊本に戻ってこよう」と心の中で約束しました。


 旅を終えて

今回の熊本旅は、大自然や有名観光地には触れなかったけれど、街の小さな出来事や偶然の出会いが心に残りました。
トラブルに見舞われたり、思わぬ部屋に泊まることになったり、予定通りにはいかなかったけれど、だからこそ「生きている旅」をしている実感がありました。
今回の旅のお供は本屋大賞の「カフネ」です。

旅と読書の記憶が結びつくのが好きなんです

次はレンタカーを借りて、阿蘇や天草の雄大な景色を見に行きたい。そんな新しい楽しみを胸に、羽田へと戻った今回の旅でした。

いいなと思ったら応援しよう!