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仕事は早いのに「なぜか信頼されない人」が、無意識に奪っているもの

「仕事は早いのに、なぜか周囲の協力が得られない」。そんな人は、無意識のうちに相手の「思考の体力」を奪っているかもしれません。承認ボタンをすぐに押してもらえる人と、後回しにされる人の決定的な違いとは。自分の信頼を守り、仕事を円滑に進めるための「想像力」の使いどころを解説します。

システムから、ポツンと届く「承認を促す通知」。

事務的なその画面を眺めながら、思わず「は?」とフリーズしてしまうことがあります。

なぜなら、申請者からの事前説明は一切なし。通知が届いた後にも、席に説明に来るわけでも、チャットで一言あるわけでもない。

「……え、これ、私が一からすべて読み解いて、意図を推測しろってこと?」

そんな戸惑いを抱えているこちらの状況はお構いなしに、しばらくすると「あの、承認はまだですか?」と催促だけは一丁前に飛んでくる。

「早く進めたいなら、その前にやるべきことがあるんじゃないか?」

そうモヤモヤした経験があるのは、きっと私だけではないはずです。



間違い探しをさせられる側のコスト


そもそも、事前の説明や「今回の申請で何を叶えたいのか」という意思の共有がないと、内容が本当に意図と合っているのか確認のしようがありません。

仕方がなく、こちらが時間を割いて一から読み解き、「ここは改善したほうがいい」「この点は再検討が必要だ」と指摘をして、一度差し戻します。

ここからが、さらに不可解なところです。

しばらくして、またシステムから承認通知が届きます。やっぱり、なんの説明も添えられていません。

どこをどのように修正したのか。 指摘した検討事項をどう考えて、どう落とし込んだのか。 それらが一切わからない状態で、また「絶対値」としてすべてを再度読み直し、理解しろというのです。

それはまるで、100ページある資料の中から「どこか1箇所だけ変えました」と言われ、また最初から間違い探しをさせられているようなもの。

これはあまりにも不親切ですし、確認する側の「思考の体力」や「時間」を奪っているという想像力が欠けていると言わざるを得ません。


「仕事ができる人」と「損をする人」の境界線


仕事をスムーズに進める人は、例外なく「相手に対するちょっとした配慮」ができます。

では、具体的にどうすればいいのか。難しいことは必要ありません。チャットや付箋、あるいはシステムのコメント欄に、『たった3つの要素』を添えるだけでいいのです。

  • 目的:「〇〇の件で、××のために承認をお願いします」

  • 変更点:「前回から△△の部分を修正しました」

  • 相手への配慮:「お忙しいところ恐縮ですが、ご確認をお願いします」

これがあるだけで、確認観点が明確になるため、確認する側は数分でチェックを終えることができます。結果として、承認ボタンはすぐに押され、仕事は何倍も早く進むのです。

一方で、自分のタスクを右から左へ流し、ボールを相手のコートに投げただけで「仕事をした気」になっている自己中心的な進め方は、どうしても周囲の協力を得にくくなります。

「ちょっとしたこと」なのに、それを省くせいで仕事が滞り、自分の信頼まで下げてしまう。

本人は「自分は仕事が早い」と思っているかもしれませんが、周囲からの信頼や協力という、目に見えない大きな資産を失い、ものすごく「損」をしているのです。

もちろん、本人に悪気はないのかもしれません。ただ一生懸命に、目の前のタスクを早く終わらせようと必死なだけ。でも、その『必死さ』が、皮肉にも相手の足を止めてしまっているのです。

たとえ実務能力が高くても、こうした振る舞いが続けば「あの人の案件は面倒だから後回しにしよう」という心理的ハードルを生み、結果として重要なプロジェクトから外されたり、評価が伸び悩んだりすることにも繋がりかねません。


相手を想う、ほんの少しの想像力を


「早く仕事を終わらせたい」 その気持ちは、申請する側も、承認する側も同じです。

だからこそ、パスを出すときは「相手が受け取りやすいボール」を投げる

こうして相手の「思考の体力」を節約することは、巡り巡って自分を助けることになります。

『あの人の依頼はいつも明快で助かるな』と思われれば、優先順位は自然と上がり、差し戻しのラリーも減る。結果として、自分自身の残業時間が減り、評価も上がるという好循環が生まれるのです。

そんなちょっとした配慮ができるかどうかが、仕事のスムーズさを、そして職場の人間関係を、大きく変えていくのだと思います。

システムがどれだけ便利になっても、それを動かすのは人間同士

もし、心当たりがあっても、今日から変えれば大丈夫。
ほんの数行の言葉を添えるだけで、あなたの仕事のスピードと周囲からの信頼は、劇的に変わっていくはずです。


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