もんちゃんに先天性心疾患が見つかった話
もんちゃんとは、ショッピングモールのペットショップで出会った。
ペットショップで猫さん、犬さんをお迎えする際は、猫さん・犬さんのその後の生活が保証されるよう、たくさん説明を受ける。
お支払いについてやお世話の方法、ICチップが埋め込まれていること、ペット保険の話など2時間ほどかけて説明を受けた。
ペットショップからお迎えすることは初めてだったので「こんなに説明を聞くのか…」と驚愕した。
でも、心無い人たちがお迎えした子を野に放つ場合もあるため、大切な話だと思う。
中でも、ペット保険については全くの無知だったため「そんなのいるのかな」と思いつつも、かわいいもんちゃんのため。
迷わず保険は継続していた。
そして、時は過ぎ、事件は起こった。
その日は平日、仕事が休みでもんちゃんと二人で家で過ごしていた。
もんちゃんの姿を時折目で追いながら、家事をしていたと思う。
その時、もんちゃんは遊べるよう開放していたキャリーバッグの中で寝ていた。
たまたま、もんちゃんが起き上がり歩こうとする姿が目に入った。
かわいいなぁ、そう思っているとなんか様子が変だ。
手足で歩いているけど、あれ?なんか傾いてない?
本人は一生懸命歩こうとしているが、なぜか横に体全体が傾いている。
人間の平衡感覚がなくなった時みたいに。
そして歩きながらも、体が左右に振れてまっすぐ歩けていない。
「もんちゃん?!」
声をかけるがしっかりと目が合わない。
全身の毛はブワッと逆立っており、触るなと言わんばかりの唸り声。
これはただ事ではない!
焦って仕事中の旦那に電話をかけ、事情を説明した。
(以前のエッセイで、旦那の自宅療養について触れましたが、無事転職して仕事復帰できました!)
「まずは病院!」
旦那のその一声ではっとした。
私がうろたえている場合ではない。
もんちゃんのに何か大変なことが起こっているのなら、私が何とかしてあげないと。
幸い15時過ぎであったため、かかりつけの病院に電話して相談してみた。
「そのときの状態をメモしておくように」
「今日は午後から往診だから、診ることはできない。この病院を受診してみて」
なんと、かかりつけ医院の先生は本日不在とのこと…
代わりに教えていただいた動物病院を受診することに。
はじめて受診する病院。
とにかく、事情を話し診てもらうことに。
「もしかしたら心臓かもしれない」
「けど、うちでは心臓は診ることができないからなぁ…」
「そうだ!この病院が心臓専門のいい先生がいるから行ってみて!」
ここでもしっかり診ることができないよう。
人間と同じで、猫さんにも臓器による専門医がいるのかな?
とにかく、車を再び走らせて教えてもらった病院へ向かった。
症状と、当日の病院での経緯を説明し診察が始まった。
採血と心臓エコーを行い、今までで一番精密な検査が行われた。
「あー、心筋が肥大してるねぇ。逆流もありますね。」
なんだって?!
当時、循環器内科で看護師として勤務していた私にとって、耳慣れた診断名。
人間も心臓を酷使したり高齢になると、心臓を動かす筋肉が慢性的に厚みを帯びてくる。
その厚みが酷いと、心臓の筋肉が収縮しにくくなり、最終的には心臓の動きが悪くなったり心臓から送り出される循環血液量が少なくなってしまう。
人間と同じだとしたら、もんちゃんの心臓は生まれつき動きが悪いってこと?
人間の病気を数多く見てきたことも相まって、もんちゃんのこれからがとても不安になった。
「心筋肥大の基準が5.5mmなんですけど、もんちゃんの場合6.4mmだから心筋肥大で間違いないでしょう。」
「心臓内の血液の逆流も見られますね。血栓ができるリスクがあるので、血液をサラサラにするお薬を出しますね。このお薬は飲み続けてください」
なんと、もんちゃんの服薬生活が始まった。
当時はお薬を飲ませることも初めてで、不安ばかりだった。
しかし、お迎え当初は気にもしていなかったペット保険が功を奏した。
毎月のお薬代に心臓エコー代と、治療にはお金がかかる。
ある程度、通院したら保険に治療費を請求できるので、安心してもんちゃんの治療に専念できた。
幸い、私が不規則勤務なので昼間に自宅で過ごせるなど、夫婦で交代してもんちゃんのそばにいることができた。
たまに、二人とも仕事のため、側に居ることができないときは心配で心配でならなかった。
しかし、私の心配はよそに、もんちゃんはすくすくと成長し、はや6歳。
元気におっきくなってくれて良かった。
発見から6年経った今もかかりつけ病院で、定期的に診察をしてもらっている。
なんと、心筋肥大は改善傾向!
生まれつき肥大しているからこれ以上良くならないのでは、と不安だったがもんちゃんの頑張りもあり、無事良くなってきている。
猫さんの先天性心疾患は、発見が遅くなることもある。
もんちゃんのように、飼い主さんが症状を見ることができればいいけど、知らぬ間に発症している可能性もある。
「まさか、うちの子に限って」
そう思いたくなるけど、ほんの少しの変化に敏感になることは大切だと病院の先生にも言われた。
これからも今まで通り、もんちゃんの様子を見つつ愛でていこう。
