100点の言葉じゃなくていい。「大好き」という種を、今日ひとつ。
「安心が大切」だと分かっていても、
毎日のバタバタの中で、
優しい言葉をかけるのって、
ときにはすごく難しいですよね。
つい「ダメ!」「やめて!」と
強い言葉が先に口をついてしまって、
寝顔を見ながら
「あぁ、また言っちゃったな」と
反省してしまう夜。
私も、保育士として17年過ごす中で、
そして一人の大人として、
同じように自分を責めてしまったことが
何度もあります。
でも、そんな日があっても大丈夫。
言葉は、今この瞬間から、
こどもの「心の土台」を耕す種になります。
私が大切にしているのは、
「存在そのものを肯定する言葉」
を届けることです。
一番伝えてほしいのは、
やっぱり「大好きだよ」という言葉。
「お片付けできたから、大好き」
「いい子だから、大好き」
そんな“条件付き”の愛ではなく、
「あなたが、そこにいてくれるだけで幸せ」
「泣いていても、怒っていても、大好きだよ」
何かができる・できないに関係なく、
あなたの存在そのものが大切なんだよ
というメッセージ。

それが、こどもの心に
「自分は愛される価値があるんだ」という、
一生の中でその子を支えてくれる感覚を
少しずつ育てていきます。
もう一つ、今日からできる
「言葉の種まき」があります。
それが、「肯定的な伝え方」です。
私たちはつい
「走らないで!」と
禁止の言葉を使いがちですが、
こどもにとって「ダメ!」は、
びっくりして止まるだけで、
「じゃあどうすればいいか」は
伝わりにくいことも多いのです。
だからこそ、
「歩こうね」と、
「してほしい行動」をそのまま伝えてみるのがおすすめです。
以前、こんなことがありました。
室内で声が大きくなってしまったAくんに、私が
「Aくん、ありさんの声でお話しできる?」
と声をかけました。
でも、Aくんの声の大きさは変わりません。
ふと、
「Aくんにとって『小さい』ってなんだろう?」と思い、
「Aくんは一番小さい虫とか動物ってなんだと思う?」と聞いてみました。
すると、少し考えて
「かば!」と答えたんです。
大人から見たら「かば」は大きいけれど、
Aくんの中では、それが
「かわいくて小さい存在」だったのかもしれません。
そこで私は、
「じゃあ、かわいいかばの声でお話ししてみようか♪」と伝えました。
するとAくんは、とっても嬉しそうに、
自分なりの「かばの声(小さな声)」で
話し始めてくれたのです。

「伝える」だけじゃなくて、
その子の世界を一緒に見ようとすること。
それだけで、言葉の届き方は
変わるのだと感じました。
大人の「正しい基準」を押し付けるのではなく、
その子が今、世界をどう見ているか。
そこに言葉を添えるだけで、
「指示」は、楽しい「遊び」に変わります。
完璧な言葉じゃなくていい。
立派なセリフじゃなくていい。
もし、何かを言いすぎてしまったら、あとから
「さっきはごめんね。でも、大好きだよ」
そうやって、
もう一度つながり直せば大丈夫。
今日、私たちの口からこぼれた
「大好き」や「〇〇しようね」という一言が、
あの子のこれからを、
そっと支えてくれる土台になっていきます。
これまでの私の葛藤や気づきは、
こちらのマガジンに綴っています▼
