【読書記録 -136】「話のおもしろい人」の法則
話のおもしろい人とは誰だろう
話がおもしろい人とは、どのような人だろう。
ボクはこのタイトルを見たとき、雑談や会話術について書かれた本だと思ってた。だけど、読み進めると少し違和感を覚えてくる。そう、本書は『「話のおもしろい人」の法則』であって、決して『「話の上手い人」の法則』ではない。
本書のテーマは「話術」ではなく「相手」なのだ。
相手の立場を理解すること。
相手のメリットを考えること。
事実と伝聞、想像を分けること。
一対一で話しかけること。
そして、相手の「波長」に合わせて話し方を変えること。
つまり、本書が扱っているのは単なる話術ではなく、相手に伝わるコミュニケーションの設計だと言えよう。
「話し方」の本ではない
著者の野呂エイシロウは、放送作家として数多くのテレビ番組を手掛ける一方、企業や自治体のPRコンサルティングにも携わってきた人物である。

テレビ番組もPRも、自分が話したいことを話す仕事ではない。
相手が興味を持ち、理解し、行動したくなるように設計する仕事である。
正直、ボクにとってさほど目新しいことが書いてあるわけじゃなかった。そりゃそうだ。本書で何度も語られるのは「相手の視点」だ。
ボク自身、メンタリングでは常に相手の視点で話そうとしている。しかし本書を読むと「なぜそのように話しているのか」が、端的に言語化されていく。
最後にタイトルを回収する
本書の最終章で、著者はメールのタイトルの付け方について触れている。
メールは、送った人に読まれなかったらどれだけ内容が良くても意味がない。だから最初に目に入るタイトルこそ重要… そんな内容だ。
もし、この本が『「話の上手い人」の法則』というタイトルだったら、おそらくボクは手に取らなかったろう。だけどボクは本書を手に取った。それは、タイトルが『「話のおもしろい人」の法則』だったからだ。
本書を手に取ったとき、ボクは「この本はタイトルで少し損をしているのではないか」と思っていた。だけど、最後の章を読んでその考えは変わった。
この『「話のおもしろい人」の法則』というタイトルは、本の内容を説明するためのものではなく、「話がおもしろい人とは誰なのか」という問いを読者に投げかけるためのものだったのかもしれない。
なるほど、放送作家らしい一冊だ。
最後まで読んで初めてタイトルの意味がつながるとはね。
なかなかのクセモノだなあ。
参考リンク
・Amazon『「話のおもしろい人」の法則』書籍紹介ページ
・【テレビマンが使うフリのテクニック】Vol.1 心をつかむ話し方 無敵の法則 野呂 エイシロウ
