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リスクヘッジ(続き)

昨年11月に「リスクヘッジ」という記事を書いた。

そのときは、リスクを「不確実性」という言葉で整理したが、8カ月経ってもう少し書き足したいことが出てきたので、続きを書いてみようと思う。


改めて…「リスク」とは何だろう。

多くの人は、リスクというと「危険」「失敗」「損失」といったマイナスの出来事を思い浮かべる。しかし、リスクを正しく定義するならば「結果に影響を与える不確定要素(変数)」と言わなければならない。

例えば、景気が悪くなって商品が売れなくなることはリスクだ。しかし、逆に景気が良くなりすぎて注文が殺到することもリスクなのだ。法改正も、AIの進化も、人材不足も、円高も円安も、結果に影響を与える以上、すべてリスクと言える。

リスクとは「起きるかもしれない悪いこと」ではない。
それは、どこか自然現象みたいなものだろう。


では、人類は昔からその変化とどう向き合ってきたのだろう。

例えば津波。
昔の人は、津波の高さを数値で予測することも、人工衛星で海面を観測することもできなかった。それでも「ここまで波が来た」という事実を石碑に刻み、地名に残し、祭りや唄として語り継いできた。

例えば農耕。
「雷の多い年は豊作になる」「桜が散ったら夏野菜の種をまけ」などと言い伝えられている。そして採れたコメで酒を造り、出来を確かめて農耕の神々に奉納する。

それらは単なる伝統行事ではない。
過去の観測結果を行動に落とし込んだものなのだ。

石碑も、地名も、祭りも、それぞれの時代で得られた観測結果を、未来へ伝えるための仕組みだ。そう、ボクたちは「データ」というと、表計算ソフトに並んだ数字を思い浮かべるが、本来データとは観測された事実そのものではないだろうか。

現代では、GPSや各種センサー、人工衛星、AIなどのおかげで、より大量のデータを扱えるようになった。しかし、本質は昔と何も変わっていない。

事象を観測し、その結果を未来へ残す。
人類はその営みを何千年も続けてきたのだ。


だから、ボクはPDCAフレームワークを高く評価している。

なぜかというと、PDCAはまさに「事象を観測し、その結果を未来に残す営み」だからだ。そしてボクは、PDCAは「C(Check)」からスタートすべきだと考える派だ。

そう「C→A→P→D→」が正しいサイクルだと思ってる。

Checkは「計画通りに進んでいるか」を確認することではない。
何が結果を左右したのかという変数(リスク)を観測し、それを理解するプロセスである。

そのためにデータを集め、分析する。
すると「どんな変数が結果を左右していたか」が見えてくる。
その結果として「Action」が生まれ「Plan」が説得力を持つ
そしてPlanが腹落ちするものであるからこそ「Do」が結束力を持ち、推進力を生むのだ。

そうすることによって「リスク=結果に影響を与える不確定要素の正体」と「その対策方法」を正しく未来の自分に送ることができるのだ。

結論、リスクヘッジとは…
それらの変数を排除することではなく、変化を観測し、知識として蓄積し、次の世代へつないでいくことなのだと思う。

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