【読書記録 -107】「ももたろう」をひと言でまとめてください
で、結局、要約って何?
「で、結局、何が言いたいんだよ?」って思わせる人がいる。そういう人は、話を「要約」できない人だ。
「要約力」とは、たくさんの情報の中から不要なものを瞬間的にそぎ落として、本質だけを相手に届ける力だ。現代においては、その「要約力」が大きな武器になる。
なぜって?
それは、現代のビジネスシーンが「時間の奪い合い」で成り立っているからだ。長々と状況を説明する報告や、論点がぼやけた企画書は、それだけで相手の時間を奪うリスクとなる。だから「エレベーターピッチ」なんてものがもてはやされたりするのだ。
エレベーターピッチとは、エレベーターに同乗するような15〜30秒(約250〜300文字)という短時間で、自分のアイデアやビジネス、自己紹介を簡潔に伝えるプレゼン手法です。多忙な投資家に対し、エレベーターに乗っているわずかな時間で事業を売り込んだというシリコンバレーの逸話が由来となっています。
「問い」からの「構造化」
単に文章を短く削っただけではダメだ。
短く削って残ったものが「結局、何が言いたいのか?」という一言に収斂されていなければ、それは「要約」ではないからだ。
結局、「結局、何が言いたいのか?」は、その話題(や物事)に対する「問い」なのだ。
「問い」とは、わからないことを尋ねる「質問」や「疑問」のほか、物事の本質を考えさせる「問題提起」を指します。
その「問い」に対し、自分が持っている情報を「事実」「解釈」「行動」の3つに分類し、それらを論理的につなぎ合わせるのだ。
それを「構造化」と呼ぶ。
構造化とは、全体像を定義し、それを構成する要素とその関係性(因果関係や上下関係)を整理して分かりやすく組み立て直すことです。
そう、「問い」→「構造化」ができて、はじめて「要約」ができる。そして、その「要約」をもって「仮説」を立てることができ、(その仮説の)「検証」を経たうえで「意思決定」に進むのだ。
で、結局、何をすればいいの?
本書『「ももたろう」をひと言でまとめてください』の著者 高田晃は長年にわたり大手広告代理店やコンサルティングファームで戦略プランナーとして活躍し、数多くの起業家やビジネスリーダーのコミュニケーション指導を行ってきた人物だ。

著者は本書で「メモを残す」ことを提唱している。
ボクがいいなと思ったのは、P151の『4. 書いた1行を「育てる」ノート習慣』…
メモには感情が動いた(何かの判断の裏側で、何かを選び、何かを後回ししたときに生じる違和感や納得感)時の、その「トレードオフを言葉にした1行」をメモに残し、数日経ってからそれを読み返して一言コメントを足す… それを習慣化するという部分だ。
そう、思考は訓練によって高めることができる。
それは心理学的にも研究がされていて、(訓練を続けていると)脳の働きが「システム2」から「システム1」に変化するからだ。
結論、適切な「要約」は、本を読んだからと言ってパッとできるようになるものじゃない。やはり習慣化して繰り返すことが重要なのだ。
参考まで、ボクは紙の手帳は使わない。
モロモロの使い勝手を考えてGoogleの「Keep」を使ってるのだが、本当はモレスキンの手帳と万年筆… なんてスタイルに憧れちゃうんだよなー。
