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【読書記録 -111】サクッとわかるビジネス教養「行動経済学」

人は自分で思っている以上に非合理

フィリップ・コトラーは「行動経済学はマーケティングの別称にすぎない」と言ったそうだ。

伝統的な経済学は、人が常に「超合理的(瞬時に最大利益を選択)」「超自制的(将来のために現在の欲望を抑制)」「超利己的(自身の利益のみを追求)」に振る舞うという考えに基づいていた。しかし現実の人間はそうそう機械的に行動はできない。人は感情や文脈によって非合理な選択をする存在だ。

人は、つい目先の利益に惑わされ、非合理な判断を繰り返している。日頃のビジネスシーンにおいても、ボクたちは「思考のクセ」によって、もしくは「目先の利益に惑わされて」リソースの配分を誤っているのだ。

自分では「合理的な選択をしている」と思っていても…

なぜ今、行動経済学が必要なのか

不確定要素の多い現代において、多くの人が自分自身のリソースを最適配分し、合理的に生きたいと思っている。そして、企業も同様にリソースを最適に配分して効率化を図ろうとしている。

だけど、それを邪魔するのが「ヒューリスティック」だ。それは、複雑な意思決定を迅速に行うための「直感的な思考の近道」なのだが、その反面「バイアス」によって判断を偏らせてしまう。

「バイアス」の代表的なものを挙げると、思い出しやすい情報を優先する「利用可能性ヒューリスティック」、典型的なイメージに固執する「代表性ヒューリスティック」、最初に提示された数値に引きずられる「アンカリング効果」などだ。

中小企業における行動経済学とは

本書の監修 阿部誠は、東京大学教授であり、MIT(マサチューセッツ工科大学)にて博士号を取得したマーケティング研究の第一人者だ。人間の知覚バイアスを計量・統計的に分析するその知見は、世界的にも高く評価されている。

例えば、ボクたちがビジネス上で「行動経済学」を活かすとするならば、それは「自分自身の意思決定のクセをメタ認知する」ことだ。

誰だって「現在バイアス(将来の大きな利益より目の前の小さな報酬を優先すること)」によって意思決定を先延ばししようとする。また「サンクコスト効果(回収不能な費用への固執)」によって、不要な資産を損切りすることを渋ってしまう。

たとえ中小企業であっても、そういった「行動経済学」の理論を(顧客理解という)外向きのベクトルだけでなく、(自己管理や組織の生産性向上という)内向きのベクトルに応用することができるはずだ。

参考資料

・Amazon『サクッとわかるビジネス教養「行動経済学」』書籍紹介ページ

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