【読書記録 -139】ライザップはなぜ、結果にコミットできるのか
ライザップは、なぜ結果にコミットできたのか
「結果にコミットする」とは、どういうことだろう。
ライザップと聞くと、例のあのCMを思い浮かべる。
多くの人が、ライザップ=筋力トレーニングやダイエットの会社だと想像するだろう。
RIZAPグループ株式会社(ライザップグループ、英: RIZAP GROUP, Inc.)は、東京都新宿区に本社を置く、健康食品やダイエット食品の製造・販売、スポーツクラブ経営などを行っている子会社を総括する持株会社。社名の「RIZAP」は「RISE」と「UP」を組み合わせた造語で、“どん底の状態からでも、その人が望む限り、必ず高く飛躍できる”という意味が込められているという。
しかし、上阪徹著『ライザップはなぜ結果にコミットできるのか』を読んでいると、ライザップという会社が少し違って見えてくる。
上阪徹は1966年兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒業後、リクルート・グループなどを経て独立。数多くの経営者や企業への取材をもとに、組織やブランドの強みを丁寧に描くブックライター・ノンフィクション作家として活躍している。

やっていることは驚くほどシンプル
本書では、ライザップのメソッドとして「筋力トレーニング」「低糖質食事法」「トレーナーによるマンツーマンのメンタルフォロー」の三つが紹介されている。
しかし、それぞれを個別に見るより、一連の流れとして眺めた方が本質が見えてくる。
顧客がどのような姿になりたいのかを聞き出す
その理想を期間や体重といった実現可能な目標へ落とし込む
その目標を達成するための食事やトレーニングを設計する
途中で挫折しないようトレーナーが伴走し続ける
こうして整理すると、ライザップが提供しているのはトレーニングのメソッドなどではなく「結果に至るプロセス」そのものなのだと分かる。
そう、RIZAPがやっているのはダイエットサポートではない。人が結果を出すための「マネジメント」なのだ。
特別な理論ではない
しかし、ライザップが実践していることは決して奇抜なことではない。
理想を共有し、ゴールを設定し、計画を立て、進捗を確認し、必要に応じて軌道修正を行う… 企業やプロジェクトのマネジメントでは、ごく当たり前に行われていることである。
だからこそ、ライザップの強みは新しい理論を生み出したことではなく、オーソドックスなマネジメントを、顧客一人ひとりに対して徹底して実践したことにあるように思えた。
ライザップの強みの源泉
本書では、「ライザップ最大の価値はトレーナーである」と繰り返し語られる。トレーナーは効果的なトレーニング方法を教えるだけではなく、顧客とゴールを共有し、その人に合った方法を設計し、継続できるよう支え続ける存在だからだ。
だから、ライザップの採用では「他喜力」のある人材を重視するそうだ。それは、結果を生み出すのが、トレーニングマシンでも食事法でもなく、人と人との関わりだと知っているからだ。
本書を読んでいると、ライザップの急成長は、パーソナルダイエットの成功事例というより、パーソナルマネジメントの成功事例として見えてくる。
そのパーソナルマネジメントを「組織全体で再現できる仕組み」にしたことが、ライザップの強みであり、ブランドを支える源泉となっているんだろう。
お金に余裕のある経営者は、ライザップに入会してみるといいかもしれない。入会金も月額料金もお高めだが、マネジメントを学ぶための授業料としてはリーズナブルかもしれないよ。
参考リンク
・Amazon『ライザップはなぜ結果にコミットできるのか』
・RIZAP公式サイト
・上阪徹 公式サイト
